家族の夢がかなう!「家計簿」の新・活用法
2021/01/12
「毎月、一定額を貯蓄し、予算内で生活できれば家計簿は必要ない」
そう考える人も多いでしょう。実際、貯蓄アップや支出カットを目的に家計簿をつけ始め、目的を達成した後は卒業というケースも多いようです。
……でも、続けることで貯蓄とはまた別の”何か”を見つけられることもあるんです。
家計簿のおかげで”貯まるまで待つ”という習慣が身についた!
Mさん(39歳)は結婚を機に家計簿をつけ始め、今年で10年め。6年前にFPさんに家計診断してもらった際、家計簿も見せたところ「この貯蓄ペースなら大丈夫」とマイホーム取得計画を後押ししてもらったといいます。
「それ以前は、チマチマとした買い物ばかりして結局何も残らないタイプだったんです。貯蓄も、”あまったらするもの”とだと本気で思っていました。だから、今使っている家計簿に
”先に一定額を貯蓄しましょう”とあったのを見て、それは驚きました(笑)。言われた通りに月初に先に貯蓄をし、残りで生活するというスタイルに変えたら、当然ですがどんどん貯まっていきました。買い物にしても、”欲しい物は貯めてから買う”という当たり前のことにようやく気づいて……。今までは手元にある中で買えるものをおっかなびっくり選んでいたから、結局安物買いの銭失いになっていたんですね」
家計簿つけを機に、”貯まるまで待つ”という習慣が身についてからは、家の中のもの身に着けるものすべてに満足できるようになったそう。
「じっくり貯めた後で安心して、本当に欲しい物を手に入れられたからだと思います。お気に入りに囲まれていると、むりに物をふやしたい、あれもこれも買いたいと思うこともなくなりました。家計簿で”着実”に貯まっていくのを、いつも目にできたのも大きいと思います。人と比べなくなったり、漠然とした不安や焦りに戸惑ったりせず、いつも穏やかな自分でいられるようになれました。家計簿をつけなくても毎月の予算を守れる自信はありますが、月初に家計簿とともに行う貯蓄や振り分けの”儀式”は、私にとって欠かせないものになっています」
家計簿は「母娘の歴史」で心の安定剤
Kさん(44歳)は高校生の女の子を育てるシングルマザー。13年前に離婚して以来、収入は少ないものの着実に貯蓄を続けています。
「最初は離婚後のお金まわりを整えたい一心でつけ始めました。1年経って読み返してみると、お金の記録は行動そのものの記録、私たち母娘の歴史でもあるんだなと思えてきて……。毎日気づいたこと感じたことをメモして時々読み返すと、先が見通せるようになり、新しいヒントをもらえることも多いんです。たとえば、大型の電化製品は現在●年目、あと●年で買い替え予定などと書いておけば、少しずつ準備もできて、突然あわてずにすみます。それから、私と娘それぞれの生理周期を記入しておくと健康管理にも役立つし、お互いイライラする時期を避けてうまく接するようになれるんです。おかげでケンカも少ないし、2人ともストレスでむだ買いすることもなくなりました。毎年、毎月の行事も忘れずに書いておき、少ない予算でもイベントを大切にして娘とのコミュニケーションをはかっていいます。
実は昨年、娘が高校に入ったタイミングで思い切って家計簿を公開。わが家の家計状況を理解してくれるようになって、ものを大切に使ったり、勉強に差しさわりのない範囲でアルバイトを始めたり、一緒に節約料理を楽しんだり、今は二人三脚で大学費用の貯蓄に励んでいるんですよ。家計簿はお金の流れを俯瞰でき、必要な出費不要な出費を客観的に判断できるから、今までもこれからもムリなく貯蓄にまわせるのだと思います。家計簿をつけることは、私にとって心の安定剤みたいなものですね」
それぞれが思い思いにつける家計簿で、お金だけじゃないプラスαの幸せが手に入ることも。暮らし、そして人生を変えてくれるかもしれない「家計簿」、今年はぜひチャレンジしてみませんか?
編集/サンキュ!編集部