
1.ポイ活より本を1冊読む
貯蓄を資産に変えた人は、ポイ活を積極的にはやりません。クレジットカード払いやスマホ決済すると、ついでにポイントがつくのはOKですが、ポイントを獲得することを目的としたことはしません。
1ポイント=1円の価値は大事でも、ついでに1円儲かるならOKですが、わざわざポイ活はしません。その時間と労力を他のこと、たとえば「本を読む」ことに費やした方が、時間を有効に使うことができると考えるからです。
2.S&P500に連動する投資信託の積み立て投資
長く続いた低金利の間、お金を殖やそうと思ったら、投資の力を借りることが不可欠でした。貯蓄を大きくして、資産にした人は、「投資」を活用しています。米国株式指標であるS&P500に連動するインデックスファンドを毎月、積み立て購入するという手堅い投資で、貯蓄を資産に成長させています。
3.わが家の総資産額を年1回チェック
貯蓄を資産に変えた人は、月ごとの収支よりも年間収支を重視します。今月、赤字か黒字かよりも、年間でいくら殖えたかが大事だと考えるからです。
また投資信託や株式には値動きがあります。値動きによる一時的な増減に、一喜一憂しないためにも、年間で把握することを大事にしています。
4.未来予想図を作る
貯蓄を資産に変えた人は、お金を貯めること自体を目的にはしていません。使うことを目的にしています。何のために、いつまでに、いくら必要なのかをシミュレーションしています。そのためには、今、いくらずつ貯める必要があるのか、未来を見通して、今できることを1つずつ実行しています。
5.やっぱり“自炊派”
今できる1つずつのことは、小さくてOK。むしろ小さい方が手がつけやすいものです。「お金の心配のない老後を送る」「子どもの将来の選択肢を増やす」……など、一見、説得力のある言葉ですが、「で、何をしたらいいの?」となります。
大きなスローガンよりも、今できる小さなことの方がわかりやすい。そのひとつが「自炊」。自炊は支出を抑える効果があります。支出を減らした分を貯蓄に回すことで、資産につながります。
まとめ
貯蓄は、いきなり資産にはなりません。お金でお金を稼ぐ投資をしたり、年間で資産額を確認したり、自炊で支出を抑える……などをコツコツ継続することで、貯蓄が資産に成長します。
■執筆/村越克子さん
『サンキュ!』を中心に雑誌・ムック・webなどで全国の主婦を取材し、家計のやりくりなどお金に関する記事を数多く手がける。『貯められない人の家計管理』(朝日新聞出版)の編集・執筆など。FP1級技能士。