お金を貯めたい!貯蓄を増やしたい!
だから、できるだけお金を使わないように節約しなくちゃ……と思っていませんか?
でも、実は、「お金を貯めること=お金を使わないこと」ではないんです。大事なのは、お金の使い方。
全国の主婦を取材してお金に関する記事を数多く手がける村越克子さんが、貯蓄を順調に増やしている人が実践している、使っても貯まるお金の使い方を解説します。

“お疲れ外食”よりスーパーの惣菜
休日に家族で出かけて疲れたから、その流れで夕飯は外食、パート先でいろいろあって遅くなって夕飯を作る時間がないから外食……ということ、ありますよね?
疲れたり、時間がなかったりすると、夕飯を作るのが負担になり外食に走りがちです。でも、“お疲れ外食”は、出費がかさむわりには満足度が低め。
貯めている人は、そういうときに外食ではなく、スーパーのお惣菜を選択します。疲れているときや、時間がないときに、ママだけが頑張ることはありませんが、満足度が低いことにお金を使う場合は、コストがかからない方を選びます。
素肌美人キープのための基礎化粧品
お金を貯めている人は、基礎化粧品にこだわります。多少、値段が高くても自分の肌に合ったものを選びます。肌の調子がいいと1日を気分よく過ごせることを体験的に知っているので、スキンケアを大事にします。
その代わり、アイブロー、アイライン、チーク、リップなどは100円ショップやドラッグストアコスメなどリーズナブルなものでよしとします。
ものより家族の思い出づくり
「ものより思い出」というフレーズはよく耳にしますが、貯めている人はそれを実践しています。子どもは、日に日に成長するので、親と一緒に出かけたり、旅行に行ったりできる時間は限られていると考えて、家族での思い出作りを大切にします。
家族旅行費を毎月積み立てで貯めている人も少なくありません。そして、使うときにはケチケチせず、お金を使うことを楽しみます。
感謝の気持ちを伝えるささやかなプレゼント
日ごろは節約していても、お世話になった人に感謝の気持ちを伝える贈り物はケチりません。相手の好みを考えて、気持ちを込めて選んだものを贈ります。
いい人間関係を築くことは、人生の満足度を上げると考えるので、気持ちよくお金を使います。
人は足元が大事だから夫の靴は少しいいものを
「足元を見る」という言葉があります。「相手の弱みを見つけ、つけ込むこと」を意味するものですが、実際、会話中に、視線がふと相手の足元に行くことがあります。そんなとき、靴が汚れていたり、古びていたりすると、少しガッカリした気持ちになったりしませんか?
夫が身につけているもの全部にお金をかけることは難しいので、貯めている人は、せめて足元=靴だけはいいものを選びます。そのときは支出がかさんでも、夫が仕事上での信頼を得るのに役立てば、お金をかけるだけの価値があります。さらに大切にして長く愛用すれば、かけた分を回収できると考えるからです。
まとめ
お金を貯めるためこと=お金を使わないことではありません。大事なのはお金の使い方です。自分と家族が幸せな気持ちなるお金の使い方をすることが、ムダ買いやストレス発散買いの防止につながります。
■執筆/村越克子さん
『サンキュ!』を中心に雑誌・ムック・webなどで全国の主婦を取材し、家計のやりくりなどお金に関する記事を数多く手がける。『貯められない人の家計管理』(朝日新聞出版)の編集・執筆など。FP1級技能士。