物価は上がるのに給与は上がらない今、お金を貯めるのは大変です。
貯めることにあまり一生懸命になりすぎないで、家計管理も肩の力を抜きましょう。
1から10まで全部やろうと頑張る必要はありません。
やめてもいいことは、スパッと潔くやめましょう。なかにはやめた方が、お金を貯めるのにプラスになることもあります。
1000万円貯めるためにやめるべきことを、全国の主婦を取材してお金に関する記事を数多く手掛ける村越克子さんが解説します。

やめるべきこと1:一生懸命にポイ活する
買い物の支払いをクレジットカード払いにして、買い物の“ついで”にポイントを貯めるのはOKですが、ポイ活自体に時間と労力をかけるのはやめた方がいいかも。ポイントは“おまけ”と割り切って、一生懸命にやりすぎないこと。頑張りすぎとストレスになります。
ポイントサイトを活用したポイ活は、空いた時間でお楽しみに程度にしましょう。
やめるべきこと2:夕飯に毎回みそ汁をつける
「一汁三菜」の夕飯にこだわらないこと。夕飯にみそ汁はマストと思わなくても大丈夫です。実は、家族は、みそ汁が大好きというわけでもないし、みそ汁をそれほど期待していないケースもあるかも。みそ汁は時間と労力に余裕があるときにだけ作っても、家族から文句は出ないものです。
また、“三菜”にこだわる必要もありません。おかずは肉か魚のメインに、サラダや煮物の野菜系のサブおかずを付けた“二菜”で十分と考えてOKです。
やめるべきこと3:ひとりで家計のことを抱え込む
残し貯めができても誰も褒めてくれないし、赤字になったら自分を責める……というのは、つらすぎます。ひとりで奮闘するのはやめましょう。
まずは、夫を家計管理に引っ張り込みましょう。「お金がない」と愚痴るのではなく、1カ月生活するのにいくらかかるのか、数字で夫に見せましょう。家計を共有することで、夫婦の会話が増えるかもしれません。
また、子どもともお金の話をすることが、「お金教育」にもなります。家計はひとりで抱え込まずに、家族にオープンにしましょう。
やめるべきこと4:SNSに振り回される
インスタグラムに投稿されている写真は、その人の生活の一部の切り抜きです。しかも、ステキなシーンを集めたもの。それと自分のリアルな暮らしを比べるのはやめましょう。
SNSの情報を参考にしたり、目安にしたりするのはOKですが、振り回されると疲れてしまいます。
やめるべきこと5:自分のことよりも、家族のことをいつも優先する
家族のスケジュールに合わせて自分の予定を決める、家族バラバラの食事時間に合わせて用意する、夫や子どもが欲しがる物を優先して買う……など、自分のことよりも、家族のことをいつも優先するのはやめましょう。
「いい奥さん」や「いいお母さん」をそんなに頑張らなくても大丈夫。こんな物価高のときに、こんなに頑張ってやりくりしている自分をもっと褒めてあげましょう。お金を貯めるためには、自分を大切にしてストレスをためないことが大事です。
まとめ
食料品、光熱費、ガソリン代……など、なんでも値上がりしている今、家計管理は頑張りすぎないこと。頑張りすぎると、ストレスがたまって、ますますつらくなるだけです。肩の力を抜いて、今をなんとか乗り切りましょう。
■執筆/村越克子さん
『サンキュ!』を中心に雑誌・ムック・webなどで全国の主婦を取材し、家計のやりくりなどお金に関する記事を数多く手がける。『貯められない人の家計管理』(朝日新聞出版)の編集・執筆など。FP1級技能士。