実例!共働き家族の身の丈にあった物件選び6つのポイント
2019/05/30
いつかは持ちたい夢のマイホーム。理想をあげればキリがないので、自分の身の丈にあった物件を選ぶことが大切です。今回は、結婚1年目で新築マンションを購入した「はちさん」に家を買うための極意を教えてもらいました。
<教えてくれた人>
はちさん〈仮名〉(千葉県 30歳)
夫(30歳)、長男(1歳)の3人家族。2年の産休・育休を経て、今年4月から仕事復帰。収入は増えるが保育園代がかかり生活も一変するので、家計の見直しを検討中。
=MONEY DATA=
●世帯月収(手取り) 40万円
●ボーナス(年間・手取り) 60万円
●世帯年収(手取り) 540万円
●月貯蓄額 14万円
●年貯蓄額 168万円
●総貯蓄額 約600万円
=HOUSE DATA=
●マンション(3LDK/72㎡)
●築年数 4年
●物件価格 2618万円
●諸経費 約70万円
=住宅ローン=
●頭金 708万円
独身時代の貯蓄をはたいて頭金に。その分、毎月きちんと貯蓄ができるよう月々のローンの負担は少なくしました。
●借入金 1910万円
●借入時の金利 (変動) 0.625%
●返済期間 35年
●月々の返済額 約5万円
●借入金の残額 約1750万円
「夫の会社に住宅手当がなかったので、家賃を払い続けるより、早くマイホームを買ったほうがいいのかな?と思い、調べてみたんです。出産後も共働きする前提で考えたとき、広い一戸建てでは掃除に手が回らず、ストレスがたまりそう。それより、動線が短くて効率よく家事ができるマンションのほうが向いている、と思いました」。
ネットでシミュレーションしてみると、20代のうちに買えば定年までに完済できるし、独身時代の貯蓄を頭金にすれば、これまでの家賃と変わらない月額でローンが組めることがわかりました。
「身の丈に合うってこういうことかなと実感」。収納面はシステム家具を選んだり、物を減らしたりしてカバーすれば、狭さや不便さは感じません。ローンの負担が少ないので、妻の収入はすべて貯蓄に回せるくらいの余裕も。「繰り上げ返済、そして完済に向けて、今後も貯蓄を続けたいです」
そんな「はちさん」が教えてくれた、家購入の6つのポイントをご紹介します。
ポイント1 物件選び
優先順位を決めて自分にとっての「理想の家」を明確にする
理想を挙げればキリがないから、優先したいこと、妥協してもいいと思えることは何かを、家族で話し合うことが大事。そうすれば後悔のない物件に出合えます。
<優先ポイント>
●物件価格:月々のローンが以前の家賃と変わらないことを第一条件に
●地域:夫婦お互いの実家や友人と行き来できるよう地元で探した
〈 妥協ポイント 〉
●広さ:狭くても物を減らしたり収納の工夫でカバーできる
●駅からの距離:駐車場代が無料だし、車があれば遠くても問題なし
中古物件と見比べてトータルで安い新築に決めた!
最初は中古マンションを探しましたが、リノベーション費用がかかること、修繕積立金が新築より高い物件が多いことなどが判明。トータルで安くすむ新築に決めました。残り2戸の物件で、運よく諸経費も割引に。
ポイント2 情報収集
FPの無料相談を活用!ローンの借り換えも検討中
保険の相談窓口に行くと、ファイナンシャル・プランナーが無料で家計診断までしてくれます。仕事復帰で家計も大幅に変わりそうだから、保険の見直しと一緒にローンの借り換えについても相談するつもりです。
ポイント3 購入計画
ローンは組むのが早いほうが月々の負担も少なく完済も早い
住宅ローンの返済期間は30年か35年が一般的ですが、長いほうが月々の負担も減ります。ネットでシミュレーションした結果、借入金2000万円の35年ローンなら無理がない。定年までに完済できるよう20代のうちに購入。
ポイント4 返済計画
60歳完済をめざして繰り上げ返済
10年間は住宅ローン減税が受けられるので、繰り上げ返済はしないほうが得策。その分貯蓄しておき、減税期間が終わった年に一気に繰り上げ返済して期間を短縮する予定です。3年縮めて60歳で完済したい!
ポイント5 修繕計画
家電の劣化を防ぐため定期的にハウスクリーニングを利用
入居して3年たつので、そろそろハウスクリーニングを利用する予定。換気扇やエアコンなど、特に汚れやすい家電は定期的にプロに掃除してもらうほうが劣化が防げます。長い目で見ると買い替えるよりお得!
ポイント6 家具
収納が少なくても家具の選び方で解決できた
和室の押し入れだけでは収納がたりないので、システムベッドを置いて部屋ごと〝ファミリークローゼット〞に。ベッド下に服やおもちゃなどがたっぷり収納できるようになり、畳に物があふれることもなくなりました。
共働きだから家事効率のよいマンションを選んだという、はちさん。身の丈にあった”自分たち仕様”の物件を選び、快適な暮らしを手に入れました。家の購入を検討している人は、参考にしてみてください。
参照:『サンキュ!』6月号「住まいにかかるお金の新常識」より。掲載している情報は19年4月現在のものです。撮影/キムアルム 構成・文/平井裕子 編集/サンキュ!編集部
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