【実例】中古一戸建てを選んだ家族のライフプラン5
2022/10/15
家を購入する際、新築にするか中古にするか迷うところですよね。初めから「絶対に新築」と決めて探すのではなく、さまざまな物件を比較しながらそれぞれの利点・欠点を理解し、選ぶことが大切です。今回は同価格の新築と中古を比較し、中古を選んだ家族に話を聞いてみました。
駅から遠い新築よりも、条件に合った中古を選択
<教えてくれた人>
Iさん(神奈川県 35歳)
夫(35歳)、長男(6歳)、二男(4歳)の4人家族で、現在第3子を妊娠中。結婚9年目。夫と二人三脚で家計をやりくりし、結婚5年目に貯蓄1000万円を達成!
=MONEY DATA=
●月収(手取り) 28万~32万円
●ボーナス(年間・手取り) 80万円
●年収(手取り) 416万~464万円
●月貯蓄額 9万~12万円
●年貯蓄額 約170万円
●総貯蓄額 約800万円
=HOUSE DATA=
●中古一戸建て(4LDK/84.24㎡)
●築年数 21年(購入時は築19年)
●物件価格(土地代込み) 2800万円
●諸経費(リフォーム費は別) 約90万円
=住宅ローン=
●頭金 1000万円
夫の独身時代からの貯蓄400万円を含めて、結婚5年で貯めた貯蓄から捻出しました
●借入金
(変動) 1000万円
(固定) 800万円
●借入時の金利
(変動) 0.775%
(固定) 1.620%
●返済期間
(変動) 35年
(固定) 25年
●月々の返済額 約6万円
●借入金の残額
(変動) 約565万円
(固定) 約520万円
結婚当初、「家を買うにはこれくらい必要だから、一緒に貯めよう!」と夫に言われ、家計管理の大切さに目覚めたIさん。日々やりくりして、結婚5年目でマイホームの頭金の目標だった貯蓄1000万円に到達し、本格的に家探しを開始。
「通勤やお互いの実家への距離も考えてエリアをしぼり、新築、中古、マンションを問わず、いろいろ物件を見て回りました。同じくらいの金額で比較すると、新築だと狭くて、駅からも遠い所が多かったので、それなら中古で条件に合った所にしようということに」
老後はキャンピングカーで日本一周という夢を持っているIさん夫婦。「いずれは家を手放すことを視野に入れて、建物が多少古くても、土地価格が下がりにくい地域を優先して選びました。駅まで徒歩圏内なので、車を持たずにその維持費分を貯蓄できるのも決め手です」。
そんなIさんが教えてくれた、家購入の5つのポイントをご紹介します。
物件探し→広さ、通勤の利便性を重視!
「1年以上かけて新築も中古もいろいろ見たからこそ、わが家の優先条件である、広さや利便性で納得して中古住宅を選びました」。天候が違う日や時間帯をずらして何度も下見して、周囲環境をチェックしたそう。
中古物件探しでチェックしたこと
□夫の通勤に60分以内であること
□住宅ローン減税が使える、築20年以内の物件であること
□買い物や通学などにも便利で、土地価格が下がりにくい地域であること
□どんな理由で売却したのかも確認
「前の住民の家族構成や売却理由なども聞いておくと安心です。もしご近所トラブルなどがあって、住み始めてからわかってもなかなか引っ越しできないので」
購入時で築19年だったので、外まわりはかなり傷みが。入居する前に、約160万円(内装手直し含む)かけてリフォームしました。
資金計画→不動産会社の株主優待で、諸経費が割引きに
「この沿線のエリアで」としぼっていたので、その鉄道会社と同じグループの不動産会社の株を事前に購入。その不動産会社が仲介している物件を選んだことで、株主優待券を利用して諸経費が約20%引きになりました!
返済計画→住宅ローン減税が切れるときに完済する!
変動金利型はいずれ金利が上がる可能性も。「17年、18年と、変動金利のほうだけ繰り上げ返済して期間を短縮し、住宅ローン減税が切れる7年後に全額返済できるように、今のうちに積み立てをしています」
維持費用→必ずかかる修繕費。月5万円の積み立てで備える
中古物件の場合、新築よりも早めに修繕が必要に。「キッチンは2~3年前にリフォームされていたのですが、水まわりは建築当時のまま。近いうちに修繕しなければならないので、今から月5万円ずつ積み立てしています」
「今、二男がトイレトレーニング中。それが終わったらリフォームするので、多少汚しても許せます(笑)」。浴室はその次と、段階を踏んで修繕する予定です。
老後計画→定年後の夢は、日本一周&農園! 今のうちから物は増やさない
子どもたちが独立し、定年後は夫婦で日本一周の旅へ!「そして家を処分したら、田舎で農園をやるのもいいねと話しているので、なるべく身軽でいられるよう物を増やさないようにしています」
「今はリビングで過ごすことが多いので、おもちゃ類も1階に。2階には物を置かないようにしています」。今は、第3子のベビーラックの仮置き場に。
しっかりライフプランを描き、優先条件を明確にすることで、納得のいく家選びができます。マイホーム購入をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
参照:『サンキュ!』6月号「住まいにかかるお金の新常識」より。掲載している情報は19年4月現在のものです。撮影/キムアルム 構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部
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