1日2Lの水を飲むだけじゃダメ!?ダイエットを成功させる上手な水の飲み方とは
2023/10/31
SNSで「ダイエットには1日2Lの水を飲むといい」という情報を目にすることがあります。実際にはダイエットや健康のために、1日にどのくらいの水を飲めばいいのでしょうか。
1日に必要な水分摂取量や飲み方について、きくち総合診療クリニック院長の菊池大和氏に聞きました。
- Q.なぜダイエットや健康のために、水を飲むことが大切だとされるのでしょうか
- Q.ダイエットや健康のためには、1日にどのくらいの水分を摂ればいいのでしょうか
- Q.ダイエットを成功させるための、正しい水分の摂り方を教えてください
- Q.ダイエットのために、水の他に飲んでいい物・飲まない方がいい物はありますか
Q.なぜダイエットや健康のために、水を飲むことが大切だとされるのでしょうか
人間の体は約60%が水分でできています。水分が不足すると細胞内が脱水状態になり、細胞が元気に動いてくれなくなります。そうなると脂肪も燃焼できませんし、運動中に十分に筋肉が動いてくれなくもなります。
水分不足で血液がドロドロになれば、栄養や酸素が細胞にいきわたりにくくなり、ダイエット効果も半減してしまいます。そうならないためにも、ダイエットや健康のために水を飲むことは大切なのです。
Q.ダイエットや健康のためには、1日にどのくらいの水分を摂ればいいのでしょうか
ほとんどの方、特に女性は水分が足りない傾向にあります。働いている方は水分を摂る時間の確保が難しく、さらに脱水傾向になりやすいです。ダイエットをしている・していないに関係なく、水分は摂りましょう。
運動していない方は1日に1.5L 、運動している方は、さらに運動中にペットボトル1本分(500ml)の水分を摂取しましょう。
ダイエット中は便秘や肌荒れになりやすくなるため、水分はいつもより多く摂取したほうがいいです。ダイエット中は成人女性なら2L、成人男性なら2.5Lを目安に飲みましょう。
Q.ダイエットを成功させるための、正しい水分の摂り方を教えてください
朝、コップ1杯の白湯(さゆ)を飲みましょう。腸が強い方は冷水でもかまいません。タンパク質不足の方・筋肉トレーニングをしている方は、プロテインドリンクがいいでしょう。
ダイエット中は食生活が乱れやすく、便秘にもなりやすいです。朝、水分を摂ることで腸が刺激され、排便が促されます。腸内環境を整えるのが、ダイエット成功のカギと言えます。
水分は1日をかけて2Lぐらい摂取すればいいので、8回に分けて250mlずつ飲むといいでしょう。起床時・午前・昼・間食時・運動時・寝る前などに分けてみてください。
Q.ダイエットのために、水の他に飲んでいい物・飲まない方がいい物はありますか
あまり冷たい飲み物にすると、体が冷え代謝が落ちるので気をつけてください。
スポーツドリンクやジュース類は糖質が多いです。ダイエットをしている方は避けましょう。またアルコールも糖質が高いものは避け、飲むなら糖質0のアルコール飲料や糖質の低いハイボールなどがいいでしょう。
緑茶やブラックコーヒーは、脂肪燃焼効果のある成分が含まれていますので、積極的に摂取してもかまいません。
Q.水をたくさん飲んでもダイエット効果を感じられない場合、どのような原因が考えられますか。またその場合、水を飲む量を減らしてもいいですか
ダイエットに関係なく、水は健康を維持するためには必要なものです。ダイエット効果を感じられないときは、水分を減らすより運動と食事内容を見直しましょう。
ダイエットとは「1日の消費カロリーが摂取カロリーを上回り、体重が落ちていくこと」を指します。ただ「食べない・飲まない・運動しない」では、筋肉が落ちて脂肪ばかりが残ります。その結果、リバウンドしやすい体が作られるだけです。
筋肉トレーニングをして筋肉をつけつつ、タンパク質多め・脂質を減らす食事で摂取カロリーを制限していくのが、ダイエットとしては望ましいです。
取材/文:山名美穂(Instagram「@mihoyamana」)
編集:サンキュ!編集部