今すぐできる!食欲を抑える方法、生理前の暴食を防ぐにはどうすればいい?
2024/07/12
無性に食べたい気持ちが高まり、「ちょっとだけ」と思いながら、ついつい止められずに食べ過ぎてしまう。一度はそのような経験をしている方がほとんどではないでしょうか。
あとで胃がもたれたり、体重が増えてしまったりと、一時の満足感の代償は大きいものです。
何とかして食欲を抑えたいと考えている方へ、今すぐに実践できる方法をご紹介します。
食欲のコントロールが難しい理由も丁寧に解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
教えてくれたのは: シンクヘルスブログ編集部
糖尿病に強みを持つ健康管理アプリを展開するシンクヘルス社のオウンドメディア。ダイエット、糖尿病の食事、マイン...
食欲が抑えられないのはなぜ?
食欲が刺激されるメカニズムには、ホルモンのバランス・ストレス・五感への働きかけなどが関係しています。
●ホルモンバランスの乱れ
食欲はさまざまなホルモンの影響を受けています。食欲に関わる代表的なホルモンの働きについてまとめました。
・空腹ホルモンが増えて満腹ホルモンが減る
食欲をコントロールするのは、空腹ホルモンのグレリンと満腹ホルモンのレプチンです。
グレリンは胃から分泌され、食欲が増す働きを持っています。
レプチンは脂肪細胞から食後に満腹中枢に働きかけ、満腹感を促してくれます。
これらのホルモン分泌のバランスが崩れると、食欲がコントロールしにくくなるのです。
とくに、睡眠不足の状態では食欲を刺激するグレリンの分泌が高まり、満腹感を促すレプチンの分泌が減るという研究があります。
・幸せホルモンが減る
幸せホルモンと呼ばれるセロトニンは精神を安定させてくれますが、食欲を落ち着かせる働きもします。
ストレスを感じているとき、セロトニンの分泌は減り「イライラしてやけ食いしてしまった」と食欲がコントロールしにくくなるのです。
また、セロトニンは日照時間の影響を受けやすいといわれています。
食欲の秋といいますが、秋はおいしい食べ物がたくさんあるだけでなく、日が短くなりセロトニンの分泌が減ることも関係しているようです。
・女性ホルモンが増える
女性は月経周期によって女性ホルモンのバランスが大きく変化します。
子宮内膜を厚くし、着床の準備をするためのプロゲステロンというホルモンは、食欲が増すという作用も持っています。生理前に無性に食欲が増すのは、プロゲステロンの影響です。
・インスリンが過剰に分泌される
糖尿病の初期段階では血糖値を下げようと、インスリンが過剰に分泌されることから、空腹を感じる人もいます。
●食べることがストレス発散になっている
おいしいものを食べることがストレス解消法という方も多いですよね。
食欲は人間の3大欲求の1つですから、お腹が満たされたときに幸福感が得られます。
一方それは強い刺激のため「ストレスが溜まったら食べるとスッキリする」と感じてしまいます。ストレスが溜まるたびに食べるのを繰り返していると健康を害してしまう可能性もあり、注意が必要です。
●食欲が刺激される情報を見聞きする
お腹が空いていなくても、食欲が刺激される場合もあります。
目に入ったお菓子を何気なく口にしてしまったり、テレビや動画でおいしそうなものを見ると食べたくなったり。
食べ物を目にすることがきっかけとなり、おいしかった体験や満足感が思い出され、食欲が抑えられなくなってしまうのです。
今すぐ実践!食欲を抑える方法
食欲そのものを意識的に無くすことは難しいですが、生活の中ですぐに取り入れられる工夫はあります。
●生活習慣の工夫
上記の通り、睡眠不足が食欲を刺激するホルモンに関係しているため、十分な睡眠を摂ることが重要です。
また、食事を決まった時間に食べると概日リズムという体内時計が安定し、ホルモン分泌を安定させるのにもつながります。
●食べ方に気を付ける
よく噛まずに食べると、満腹感を得にくく、どんどん食べてしまいます。満腹中枢が刺激されるのは食べ始めて約20分後なので、よく噛みゆっくりと食べることで、食べたい欲求を落ち着けられるでしょう。
ダラダラと食べ続けないためにも食事を終えたら、歯磨きをして区切りを付けるのもよいですね。
●環境を整える
目に入る位置に食べ物を置かないようにしましょう。買い置きのお菓子は棚や蓋のある容器の中に隠し、見えにくくするのがオススメです。
食べ物を紹介しているテレビ番組や動画をなるべく見ないようにする、飲食店の多い通勤ルートを通らないという工夫も取り入れてみてはいかがでしょうか。
●ストレス解消法を増やす
食べることが楽しみなのはストレス解消の手段としてもよいですが、それしか方法がないのは心と体のどちらにもリスクがあります。
体を動かしたり、リラックスしたり、食べること以外にもストレス発散する方法を探してみましょう。
●食欲を抑えるツボを押す
食欲を抑える効果がある「飢点(きてん)」というツボがあります。
耳の穴の前、軟骨の中央付近にあります。食事をする20~30分前に、指または綿棒などで押してみましょう。
食欲を抑える薬ってあるの?
自由診療での処方薬や、市販の漢方薬で食欲を抑えるのに役立つ効果を持つとされるものがあります。
しかし、薬の効果は必ずしもすべての人が得られるとは限りませんし、医師の指示の下、用法用量を守って正しく使うのが何よりも大切です。
食欲を抑え、食べ過ぎを防ぐには、まず上記で紹介したような自分でできる方法から試してみましょう。
まとめ
食欲を抑えるのが難しいのはホルモンバランスやストレスなどが関係しており、自分の意思ではコントロールしにくいからです。しかし、食欲を抑えるために生活に取り入れられる方法はあります。
・睡眠や食事のリズムを整える
・食べ物をよく噛みゆっくり食べる
・食欲の刺激となるきっかけを避ける
・ストレス解消法を複数持つ
・食欲を抑えるツボを押す
これらの食欲を抑える方法をぜひお試しいただき、適量の食事を楽しんでいただけると幸いです。