「食べていないのに太る」そんな人は、今すぐココを見直して!健康診断で管理栄養士が出会った、やせない原因と改善方法とは?

2024/07/01

健康診断で体重やお腹周りが基準値越えの人たちに生活習慣を聞いてみると、「食べていないのに太る」という声がちらほら。
しかし、詳しく探ってみるとそういう人たちには、ある共通点が!

今回は管理栄養士のゆかりさんが、適正体重を目指す人に見直してほしい食習慣のポイントについてご紹介します。
正しいと思っていたその情報、もうすでに古くなっているかも⁉ぜひ、知識のアップデートのためにも参考にしてみてくださいね。

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとして...

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原因その1

よくあるのが、食事量は少ないが「間食をとりすぎている」というケース。

たとえば、ポテトチップス1袋食べるために、主食のごはんは100gに調整しています、という人がいました。
ポテトチップス1袋分のほうが減らしたごはんよりもカロリーが多ければ、当然太りますよね。

ほかにも、1食ずつは一般的な量よりも少な目なのに、午前と午後の間食で高カロリーなクッキーやカステラを食べていたケースも。

間食(おやつ)の適量は200kcalとされています。
これは、3食をバランスよく食べるための目安でもあるので、カロリーが低いものを選ぶようにしてみては?
(するめいか、昆布、小魚、豆など、素材の味を生かした味が濃くないものがおすすめ。よく噛むので食べ過ぎも防げます!)

どうしても高カロリーなものも食べたい場合は、先に低カロリーなものをよく噛んで食べてから、その後で半分だけ食べると◎。
トータルでカロリーを減らすようにしたいですね。

原因その2

1日3食の食事をとると、バランスよく幅広い食材をとりやすくなります。

ところが、食欲がなかったり忙しくて時間がなかったりして「食事を抜いてしまう」と、栄養バランスが乱れるだけでなく太る原因になることも……。

食事と食事の間が長く空くと、体はつぎの食事でとったものを脂肪として蓄えやすくなります。
すると、同じ食事量であっても、3食とっている人に比べて食事回数が少ない人は太りやすくなってしまうのです。

目覚めてしばらく経ってもお腹が空かない人は、睡眠時間が十分でなかったり、寝る直前に飲み食いしたりしている可能性も!
そういう人は、夜の時間の使い方を改善してみて。

また、時間がなくても、バナナや牛乳など手軽に口にできるものだけでも、まずはとりいれてみてくださいね。

原因その3

3食規則正しい時間に食事をとっていて間食もしないけれど太る、というケースもありました。

その場合、「食べるものが偏っている」ことが多かったです。
1日の中で野菜の摂取量が少なかったり、油を使った料理の頻度が多くないのか確認してみましょう。

野菜は食物繊維やビタミンを多く含み、適量をとることで食事の満腹感を高めたり糖や脂質の吸収を抑えたりして、食べたものを効率よくエネルギーに変えて消費するのに役立ちます。

そのため野菜が不足した食事を続けていると、満腹になるまで時間がかかって食べ過ぎてしまったり、食後にお腹が空きやすくなることに。
また、うまくエネルギーに変えることができず、脂肪として体に蓄えられやすくなることにも……。

野菜を増やすコツ

1日に必要な野菜の量は350g以上、野菜料理を5皿以上とるのが理想とされています。

サラダなどの生野菜の場合、食べたつもりでも一度にあまり量をとれません。
蒸したり炒めたりするなどの方法で加熱すれば、多くとりやすくなりますよ。

もしも、「準備や調理の手間が面倒で野菜がとりづらい」というのであれば、冷凍野菜を利用してみては?

冷凍のほうれん草などは、解凍してポン酢とかつお節をかけるだけでも立派な1品に仕上がります。
ミックスベジタブルは、カレー、ポタージュ、炒め物などに加えて温めれば、彩りもよく料理の食べごたえをアップ!

なお、味噌汁などの汁物に、野菜、きのこ、海藻を何種類か加えて具だくさんにすれば、野菜料理(副菜)として数えることができるのでおすすめです。

油を減らすコツ

油を使った料理は、揚げ物だけではありません。炒め物にも、油が使われています。

また、ノンオイルという表記以外のドレッシング、マヨネーズ、バター、マーガリン、肉や魚の脂身などにも油が。

これらの油(脂質)は、ある程度は体の機能を維持するために必要ですが、1日の摂取カロリーの20~30%が目安。
生活活動レベルが普通の女性の場合、40~60gほどに相当します。

上述した油を含む食材をよく食べているのであれば、あっという間にオーバーしてしまい、量を食べていないのに太りやすいという結果に……。

それらの食べる頻度を減らすのはもちろん、脂質がカットされている商品を選んだり、油を使わなくて済む蒸したりゆでたりする調理法を増やすと役立ちますよ。
また、洋食は油を使うことが多いため、ごはんを主食とした和食の料理を増やすようにしてみては?

食事や間食の内容に加えて、食べる順番も意識すると◎

最後に、食べる順番についても触れておきますね。

食事は、野菜料理からよく噛んで食べ始めること!(かぼちゃやれんこんのようにでんぷんが多いものを除く)
先に食物繊維から胃に入れると、その後の糖や脂質の吸収を抑えてくれることが期待できるのです。

普段の食生活を振り返り、ぜひ今日から改善してみてくださいね!

■執筆/ゆかり…保育園調理、セミナー講師、出張料理、料理教室、食育サイトの記事執筆など幅広く活躍中の管理栄養士で食生活アドバイザー。1児の母。
編集/サンキュ!編集部

 
 

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