ジメジメした湿度高めの時期が落ち着き始めると、夏に浴びた紫外線ダメージや外気の乾燥が肌に影響を与えるようになります。ダメージが蓄積されると肌のコンディションが変化してくるんです。
「そういえば、肌のコンディションがいまいちかも」と思ったあなたに、この時季おいしいぶどうがオススメです。今回は「なんか老けたかも」をストップしてくれるぶどうの力について、看護師で薬膳師の薬膳ナースけいこがお伝えします。

なぜ、ぶどうがオススメなの?
薬膳ではぶどうは「潤いを与える」そして「血を元気にする」働きがあるとされています。
夏は汗で体や肌の水分が奪われやすかったのですが、秋に向かう中で外気の乾燥により肌の乾燥や小じわができやすい状況を作ります。そんな時にぶどうのもつ体や肌に潤いを与える力で乾燥の季節の老け加速を和らげることが期待できます。
そして、美しい肌を作る材料は「血」です。女性は、生理中や疲労の蓄積で「血虚(けっきょ)」という血の元気度が下がる体質に傾きやすく、その時に肌のコンディションが乱れやすくなります。栄養と潤いたっぷりの元気な血は体の内側から美しい肌を作る必須条件です。ぶどうの血を元気にする力は肌のコンディションを整えるベースに力を与えてくれます。
効果的な食べ方は?
ぶどうを食べる際は、できれば皮ごとがおすすめです。
皮には抗酸化成分が豊富に含まれ、血液をサラサラにし、生活習慣病予防や美肌効果にもつながります。ポリフェノールは皮に多いので、皮をむいてしまうと大切な成分を逃してしまうのです。
また、皮ごと食べることで食物繊維をとることができ、便通改善や腸内環境のサポートにもつながります。
食べる時の注意点
甘酸っぱさが魅力のぶどうですが、糖分が比較的高い果物でもあります。疲労回復には効果的ですが、一度にたくさん食べると血糖値が急激に上がりやすく、また、胃腸に負担をかけることがあります。
目安は大粒であれば1日10〜15粒で十分です。
レーズンはどうなの?
生のぶどうが手に入らない時期や保存性を考えると、「レーズン」もよい選択肢です。
水分が抜けているため、潤いを与える力は低下してしまいますが、栄養が凝縮されており、鉄分やカリウム、食物繊維を効率よくとることができます。
ただし、乾燥させることで糖分濃度が高まるため、食べ過ぎに注意が必要です。種類にもよりますが、1日に30~40g程度に留めておきましょう。
ヨーグルトやオートミールに少量加えるなど、毎日の食事に「薬味的に取り入れる」くらいがちょうどよいでしょう。
甘酸っぱくジューシーなぶどうは人気のフルーツですが、美味しいだけではなく体の内側から美しい肌を作る助けをしてくれます。賢く活用して、体もお肌も元気に秋を楽しみましょう。
■執筆/薬膳ナースけいこ
大人女子が疲れにくい体と心で生きていくために東洋医学、西洋医学、脳と心の仕組みを使った暮らしに溶け込む健康習慣を発信。看護師、薬膳師として25年以上の実践経験を持ち2019年生まれの息子を子育て中のママでもある。
Instagramは@keiko89zen
編集/サンキュ!編集部