秋に旬を迎える落花生(ピーナッツ)。普段はおやつやおつまみのイメージが強いですが、実は栄養がぎっしり詰まった「健康&美容フード」です。
特に、実を包む赤い薄皮にも驚くほどのパワーが秘められています。今回は、旬の落花生の健康美容パワーを看護師で薬膳師の薬膳ナースけいこがお伝えします。

落花生の基本の栄養パワー
薬膳では、落花生は 「体力を与える」「肺を潤す」「腸を整える」など の効能があると考えます。体力不足や空咳、便秘のときに活用することが多いです。
栄養学的にも、不飽和脂肪酸が血管をしなやかに保ち、ビタミンEが抗酸化作用で老化を防止。さらに食物繊維が腸内環境を整え、たんぱく質が日々の疲労回復をサポートしてくれます。
赤い薄皮に秘められたアンチエイジング成分
落花生を剥いたときに出てくる赤い薄皮。実はここに、注目の健康成分が豊富に含まれています。薬膳では古くから健康な肌を作る原材料である血を元気にする力があると考えられてきました。
栄養学的にも赤い薄皮にはポリフェノールが豊富に含まれており、強い抗酸化作用で細胞の老化やシミ・しわの予防に役立つことがわかっています。
つまり、落花生は「実」だけでなく「皮ごと食べる」ことで、若々しさを保つパワーが倍増するのです。
健康&美容効果を高めるために知っておきたいこと
落花生は栄養豊富で美容や健康に役立ちますが、食べ方にはいくつか注意が必要です。
まず、ナッツ類全般に言えることですが カロリーが高いため、食べ過ぎると体重増加につながります。目安は1日20粒程度が適量です。また、脂質が多いため消化に時間がかかり、人によっては胃もたれや吹き出物が出やすくなることもあります。
ただ、脂質を抑える方法もあるんです。旬の季節になると、生落花生が市販されますよね。生落花生を茹でた「茹で落花生」にすると脂質を抑えることができます。加えて、茹でることでポリフェノールが増加するため、抗酸化作用つまり美容効果までアップするんですよ。
ホクホクして美味しいうえに、健康美容効果がUPする旬の時季ならではの食べ方です。
落花生は単なるおやつではなく、血管を守り、腸を整え、肌を若々しく保つ秋のアンチエイジング食材です。特に赤い薄皮には、美容と健康を支えるポリフェノールがぎっしり詰まっています。
今年の秋は、おやつやおつまみだけでなく、砕いてサラダのトッピングにしたり、茹でてホクホク感を味わうなどして落花生を毎日の食生活にプラスしてみませんか?
■執筆/薬膳ナースけいこ
大人女子が疲れにくい体と心で生きていくために東洋医学、西洋医学、脳と心の仕組みを使った暮らしに溶け込む健康習慣を発信。看護師、薬膳師として25年以上の実践経験を持ち2019年生まれの息子を子育て中のママでもある。
Instagramは@keiko89zen
編集/サンキュ!編集部