「最近、本を読むとすぐ目がしょぼしょぼする」「スマホを長く見た後に、目が乾いてかすむ」「なんだか、老眼の症状が進んだ気がする」そんな目の疲れを感じていませんか?
実は、秋は「目」が疲れる条件がそろいやすい季節。芸術の秋を思いっきり楽しむためにもケアしておきたいですよね。今回は、秋に疲れ目がおきやすい原因と、疲れ目対策のドリンク、食材を看護師で薬膳師の薬膳ナースけいこがお伝えします。
秋に目が疲れやすいのはなぜ?
秋は「芸術の秋」といわれ、読書や映画鑑賞、美術館巡りなど、心を満たす活動が増える季節です。けれども同時に、目を酷使しやすい時期でもあります。秋は乾燥の季節。空気の乾燥で目の潤いも奪われやすく、まばたきの回数が減る夜の読書や映画鑑賞の時間は、疲れ目のリスクをぐっと高めます。
また、薬膳のベースとなる中医学では、眼の酷使は「血の元気度」をかなり消耗すると考えます。血が不足したり巡りが悪くなったりすると、目が乾く・かすむ・疲れるといった症状が出やすくなるのです。
目の疲れを癒すドリンク
疲れ目ケアのために、まばたきを意識したり、こまめに目を休ませることも必要ですが、飲み物で目のケアをすることもできるので、薬膳的におすすめのドリンクをお伝えしますね。
クコの実茶
薬膳では「明目(目を明るくする)」といわれるほど、目のケアに重宝される食材です。
ティースプーン1杯のクコの実にお湯を150ccほど注ぐと完成です。杏仁豆腐のトッピングのイメージが強いですが、ほのかに甘くて美味しいんですよ。
お粥やスープのトッピングや、甘みがあるのでヨーグルトやサラダにのせても美味しいです。
黒豆茶
目の網膜をサポートする成分が豊富に含まれています。特に黒豆は五臓の腎を補う作用もあり、疲れ目だけでなくエイジングケアにもつながります。
ティーバッグやペットボトルで市販されています。炒った黒豆はコクが深く、香りも楽しめます。
菊花茶
古くから中国で「目の疲れをいやすお茶」として親しまれてきました。目の充血やかすみを和らげる効果が期待できます。カフェインレスなので秋の夜長にもおすすめです。
蕾や花がカップの中で花開くタイプのものも多く、華やかなので、1日の疲れを癒すご褒美にもなりそうですね。
目の疲れを癒す食材
秋の食卓や、スイーツに使われる食材にも疲れ目を癒すものがあります。意識してとり入れることで目のケアに繋がる「薬膳ごはん」や「薬膳スイーツ」になりますよ。
ブルーベリー・紫芋
目の網膜をサポートする「アントシアニン」が豊富に含まれています。目の疲れを和らげ、ピント調節機能を助ける働きが期待できるので、老眼が気になる世代には特におすすめです。
鮭・えび
鮭やえびに含まれる「アスタキサンチン」には強い抗酸化作用があり、目を疲れさせる酸化ストレスから守ってくれます。秋の鮭は脂がのって美味しく、潤いケアにもなりますので積極的にとりたい食材です。
ごま・くるみ・アーモンド
乾燥で不足しやすい「潤い」を補うには、良質な脂質が必要です。これらの食材には良質な脂質が含まれており、手軽な使いやすさも魅力です。小腹が空いたときのおやつや、サラダ・和え物のトッピングに活用しやすいですよね。
芸術の秋は心を豊かにしてくれる季節。けれども、目を酷使して疲れ目がひどくなると、せっかくの楽しみも半減してしまいがちに…。毎日の食事で「目を食べてケアする」発想を取り入れ、芸術の秋をより快適に楽しみましょう。
■執筆/薬膳ナースけいこ
大人女子が疲れにくい体と心で生きていくために東洋医学、西洋医学、脳と心の仕組みを使った暮らしに溶け込む健康習慣を発信。看護師、薬膳師として25年以上の実践経験を持つ2019年生まれの息子を子育て中のママでもある。
Instagramは@keiko89zen
編集/サンキュ!編集部