秋になって「何となく憂うつ」「気分が冴えない」といったことはありませんか?
季節の移ろいで日照時間が減少することにより幸せホルモンの分泌量が低下したり、気温の低下や寒暖差により自律神経が乱れたり、そして夏の疲れが蓄積することによる身体的な不調の重なりで秋は気持ちのゆらぎがおきやすい季節なんです。
今回は、3分でできる心の休憩ケアを看護師で薬膳師、経絡ヨガ指導者の薬膳ナースけいこがお伝えします。

優しくトントン整える
指の腹で、一定のリズムで優しく肌をタッピングすることで、自律神経が整ったり、リラクゼーションに繋がったりする効果が期待できます。
こめかみや輪郭を指の腹で優しくトントンとリズミカルに刺激しましょう。
一定のリズムで刺激することで、リラックスに繋がる神経を優位に導きます。すき間時間に、指先から伝わる感覚に意識を向けながらケアしてみてください。
もし不快感がある場合はすぐにタッピングをやめましょう。
心安らぐドリンク
気持ちが波立ったときには、温かい飲み物を一口含むだけで、心がホッと安らぎますし、自律神経がスッと整いやすくなります。おすすめは次の3つです。
気持ちが重いときこそ、自分に優しい一杯を選んでみましょう。
ココア
カカオに含まれるテオブロミンはリラックスを促し、幸せホルモンの働きを助けます。疲れた心を「ほっ」と包み込むように和らげてくれる味わいです。薬膳では心を落ち着かせたいときに活用することもあるんですよ。
ジャスミンティー
華やかな香りは気というエネルギーの巡りを良くし、緊張やイライラを解きほぐします。薬膳では、消化機能や女性ホルモンのバランスを整える働きもあると考えられています。
ゆず茶
爽やかなゆずの香りは気分をリフレッシュさせてくれます。さらにビタミンCも豊富で、ストレスによる疲労感を和らげます。お湯で割って温かく飲むと、心も体もじんわり落ち着きます。
憂うつを遠くに吹き飛ばす
深呼吸も手軽な心を整えるケアです。
鼻から息を吸い、口から大きく吐きます。肺の奥まで空気を届けるように意識しつつ、憂うつの種を遠くに吹き飛ばすように「ふぅーっ」と吐き出しましょう。
イメージが人の脳に与える影響は大きいので、気晴らしになるでしょう。
中医学では「肺」は気を巡らせ、感情の安定ともつながる臓腑とされます。呼吸で肺を整えることは、気持ちを整えることと関連深いんですよ。
心を整える時間は、単なるリラックスではなく「自分を大切にする習慣」です。小さな積み重ねが、気持ちの波に振り回されにくい自分をつくっていきます。
「今日は心が揺れやすいな」と感じたら、どうぞ立ち止まって、自分に3分の休息をプレゼントしてみてください。
■執筆/薬膳ナースけいこ
大人女子が疲れにくい体と心で生きていくために東洋医学、西洋医学、脳と心の仕組みを使った暮らしに溶け込む健康習慣を発信。看護師、薬膳師として25年以上の実践経験を持つ令和元年生まれの息子を子育て中のママでもある。
Instagramは@keiko89zen
編集/サンキュ!編集部