秋になり、体調の変化を感じていませんか?薬膳では、秋は乾燥や冷えに負けない体づくりが大切と考えます。
そんな秋の養生におすすめなのが、日々の食卓に取り入れやすい「薬膳炊き込みご飯」。いつもの炊き込みご飯に普段通りの味付けをして具材の組み合わせをひと工夫するだけで、体を労わる【薬膳ご飯】になります。
難しい特別な食材を使わなくても、身近な食材の組み合わせで十分に効果を発揮してくれるのが魅力です。
今回は、秋の健康づくりにぴったりな薬膳炊き込みご飯について看護師で薬膳師の薬膳ナースけいこがお伝えします。

お米にも体を整える力がある
薬膳では、お米は胃腸の働きを助け、疲労回復や気力が向上するなどの効果が期待できると考えます。消化吸収がよく体質を問わず広く用いられ、特に白米は胃腸が弱い人や疲れやすい人におすすめです。
炊き込みご飯にすれば、味付けが楽しめるので備蓄米も美味しく食べられるのが嬉しいポイントですよね。
秋におススメの炊き込みご飯の具材の組み合わせ
秋の健康づくりにおすすめなのが、日々の食卓に取り入れやすい「薬膳炊き込みご飯」。
いつもの炊き込みご飯の具材の組み合わせを工夫して炊くだけで、普段のご飯が体を労わる【薬膳ご飯】に変わります。
きのこ類(しめじ・舞茸など) × 鶏もも肉
夏の疲れを引きずり「体がだるい」「気力がわかない」と感じることはありませんか?
きのこは免疫力をサポートし、鶏肉は薬膳ではエネルギーを補う代表食材。冷えや疲労感が気になる季節に、心身のエネルギーを満たしてくれる組み合わせです。
冷えが気になるなら、生姜を少し加えると、体が温まりますよ。
さつまいも × 黒ごま
秋の乾燥で便秘気味になったり、肌がカサつく人におすすめ。
さつまいもは胃腸を整えて優しい甘みで心をほっとさせ、黒ごまは髪や肌の乾燥を防ぎます。炊きあがったご飯にふんわりと甘さが広がり、お弁当にもぴったりですね。
れんこん × 牡蛎
秋に多い咳や喉の乾燥に役立つのがれんこん。呼吸器を潤し、乾いた咳を和らげたり痰を出しやすくする効果が期待できます。牡蛎は血を補い、髪や肌を健やかに整える食材です。女性に不足しがちな鉄分が豊富に含まれています。
栗 × 干ししいたけ
秋といえば栗。薬膳では老化に関連深い五臓の腎を補う働きがあり、老化予防や冷え対策にぴったりです。干ししいたけは体にエネルギーを与え疲労回復や腸内環境を整えることから免疫力アップに役立ちます。炊き込みご飯にすると甘みと旨みが調和し、秋らしいごちそうご飯になるので、行楽のおにぎりにもおすすめです。
にんじん × 油揚げ
毎日の食卓で手軽に作れるのがこの組み合わせ。にんじんは目や皮膚の乾燥を防ぎ、油揚げはたんぱく質をプラスして体力を補います。シンプルながら飽きのこない味わいです。にんじんをすりおろして入れれば、ごはんがほんのりオレンジ色に色づいて可愛らしい見た目になりますよ。
炊き込みご飯は、一度炊けば翌日のお弁当や夜食にも使える便利な常備菜。美味しく健康的な食材の組み合わせで、秋の食卓を楽しんでみてください。
■執筆/薬膳ナースけいこ
大人女子が疲れにくい体と心で生きていくために東洋医学、西洋医学、脳と心の仕組みを使った暮らしに溶け込む健康習慣を発信。看護師、薬膳師として25年以上の実践経験を持ち令和元年生まれの息子を子育て中のママでもある。
Instagramは@keiko89zen
編集/サンキュ!編集部