冬の免疫力&美肌にはラクして続く「ゆる腸活」がカギ!腸活のキホン○×クイズ
2020/12/14
腸活は便秘解消のため?答えはNO。実は免疫力アップや美肌といったうれしい効果がいっぱい。しかも、気楽にゆるっとやるほうが腸の働きにもいいんです。風邪などが気になる冬にこそ、始めてみませんか?
<教えてくれた人>
小林メディカルクリニック東京 院長 小林暁子先生
内科、皮膚科、便秘外来、女性外来など、総合的なアンチエイジング治療を行う。腸内環境をよくする秘訣を広く発信。近著に『免疫力を上げる健美腸ルール』(講談社)など。
"腸活"って実はいろんな効果がある!そして、実は面倒くさくない!
だから、ムリなく"ゆるっと"が合言葉。
「腸にはウイルスや病原菌が体内に入ってきたときに、撃退して吸収を防いでくれる"免疫細胞"の70%が集中しています。そのため、腸の状態が悪くなると、免疫機能が正しく働かず、肌荒れやアレルギーの原因になることも。
また、精神を安定させるホルモン"セロトニン"も、多くが腸で作られているんです。体だけでなく心にも大きな影響を与えるといえますね。そんな腸の環境をよくすることが"腸活"ですが、むずかしく考える必要はありません。腸内環境をよくする食材をとり、働きを活性化してくれるコツをつかむことが大事。腸の働きはリラックスして副交感神経が優位なときに活発に。つまり、"ゆるっと"するほうがいいので、気楽な気持ちで始めましょう」。
"腸活のキホン"◯×クイズ
実は意外と知らない"腸活"の世界。
Q1 "腸活"=便秘解消のことだ
→ × 免疫力アップ、美肌、ダイエットなどいろいろな効果が!
腸が正しく働くことで、便秘が解消されるのはもちろん、血流がよくなり、不要な物が排出されるので、肌の調子もよくなります。また、腸内の免疫細胞が、風邪を引き起こすウイルスや、老化の原因となる活性酸素から体を守ってくれます。逆に腸内環境が整っていないとエネルギー代謝に必要な栄養が吸収されないため、やせにくくなることも。ダイエットするなら、"腸活"が近道なんです。
Q2 イライラしていると腸の働きが悪くなる
→ ◯ 心と腸には密接な関係が……。リラックスすることで腸の働きが活発に!
自律神経のうち落ち着いた気持ちのときに働く副交感神経が優位になると、腸の働きもよくなります。逆に、イライラやストレスを感じたときは交感神経が過剰になり、腸の働きが鈍って、便秘の原因にも。腸の働きのためにも、まずはリラックス!
Q3 腸を元気にするために、重要なのは"菌"だ!
→ ◯ 1~2kgもある腸内細菌。これが"老化しない私"をつくる!
腸内細菌は働きによって、「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3つに分類。菌のバランスは日々変わり、日和見菌は優勢なほうにつきます。腸の働きのためには善玉菌を優勢にすることが大切。そうすることで、病気予防やアンチエイジングにもつながるんです。
Q4 おなかの調子をよくするために、ヨーグルトを食べれば大丈夫!
→ × 発酵食品、食物繊維、オリゴ糖をバランスよく。
おなかの調子をよくしてくれる善玉菌の大好物が、発酵食品、食物繊維、オリゴ糖の3つ。発酵食品のヨーグルトは腸内環境を整えてくれる強い味方です。さらに便のもととなってくれる食物繊維、善玉菌の繁殖をサポートしてくれるオリゴ糖も欠かせません。いずれも、そればかり食べるのはNG。バランスよくとりましょう。
発酵食品
ヨーグルトのほか、キムチやチーズなど。また、納豆、みそ、甘酒、ぬか漬け、しょうゆなど、和食は発酵食品の宝庫。
食物繊維
水溶性食物繊維を含む果物、野菜、海藻、こんにゃくや、不溶性食物繊維を含む根菜類など。きのこ・いも類は両方を含む。
オリゴ糖
ごぼう、玉ねぎ、キャベツ、きなこ、はちみつなどに含まれる。シロップや顆粒タイプなども上手に活用して。
Q5 便秘のときは取りあえず野菜を食べればOK
→ × 実はNGな野菜もある!
野菜には便を柔らかくする水溶性食物繊維と、便のかさを増して排便をサポートする不溶性食物繊維を含むものがあります。このうち根菜類や玄米などの不溶性食物繊維は、消化されにくく便秘のときにとりすぎると逆効果。海藻や果物に含まれる水溶性食物繊維を意識して多めに。
参照:『サンキュ!』2020年12月号「冬の免疫力&美肌にはラクして続く"ゆる腸活"がいいんです!」より。掲載している情報は2020年10月現在のものです。イラスト/山中玲奈 構成/岡部さつき(風讃社) 取材・文/松崎祐子 編集/サンキュ!編集部
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