砂糖スナップエンドウ豆

【管理栄養士監修】気になる「スナップエンドウ」のカロリーや炭水化物量とは?食べる際に押さえるべきポイントを紹介

2022/03/27

この記事では「スナップエンドウ」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい食べ方などについてもご紹介します。

なお、文中のカロリー値は、テキスト下部に載せた参考データを元にしています(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります)。

「三鷹駅前たなか糖尿病・内科クリニック」にて管理栄養士として勤務。糖尿病をはじめとした生活習慣病の患者向けに...

>>>田中恭子(管理栄養士)の記事をもっと見る

スナップエンドウを食べると太りやすい?

スナップエンドウはカロリーが低い傾向にあるため、太りやすい食べ物ではありません。むしろ、皮膚を健康に保つのに役立つ栄養素や、食べすぎ防止に役立つ栄養素などが含まれており、カロリーを気にするかたにとって積極的に取り入れるべき野菜といえるでしょう。

ただし、調理次第で栄養を逃がしてしまう場合もあるため、調理方法には工夫が必要です。この記事では、スナップエンドウのカロリーや炭水化物量、食べるときのポイントなどを紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

スナップエンドウ1本分のカロリー

スナップエンドウのカロリーは、1さや5gあたり2kcalになります。スナックエンドウと呼ばれることもありますが、近年ではスナップエンドウという名称が一般的でしょう。

また、スナップエンドウは肉厚ですが、「絹さやえんどう」とも呼ばれているさやえんどうは、もっと薄くて小ぶりです。さやえんどうのカロリーは、1さや2gあたり1kcalになります。

スナップエンドウもさやえんどうも低カロリーであることから、ダイエット中などのカロリーが気になるかたでも取り入れやすいでしょう。

スナップエンドウの炭水化物量は?

スナップエンドウの炭水化物量は、1さや5gあたり0.5gです。

炭水化物は、糖質と食物繊維から構成されており、スナップエンドウの糖質は0.37g、食物繊維の総量は0.13gとなっています。このことから、糖質がスナップエンドウに含まれている炭水化物の半分以上を占めていることが分かるでしょう。

また、三大栄養素であるたんぱく質は0.15g、脂質は0.01gです。スナップエンドウ単体で見ると、炭水化物が最も多く含まれており、脂質が最も少ないことが分かります。

スナップエンドウに似たマメ科の植物に「枝豆」がありますが、枝豆はスナップエンドウと異なり炭水化物よりもたんぱく質の含有量が多い食材です。枝豆感覚でつまみ代わりに沢山食べすぎてしまうと、思わぬところで糖質過多になりやすい食材なので注意しましょう。

スナップエンドウに含まれる栄養素

ここからは、スナップエンドウに含まれる栄養素について解説していきます。

また、各栄養素の特徴や期待できる効果についてくわしく紹介していきますので、スナップエンドウについて理解を深め、食べる際に役立てましょう。

ビタミンC

スナップエンドウにはビタミンCが多く含まれており、コラーゲンの生成や皮膚を健康に保つ働きが期待できるでしょう。

ビタミンCとは、水に溶けやすい水溶性ビタミンのことで、体の細胞同士を結ぶコラーゲンをつくる働きがあり、皮膚や粘膜の健康維持に役立つ栄養素です。

また、ストレスへの抵抗力を強める働きや、鉄の吸収をよくする働き、有害な活性酸素から体を守る抗酸化作用もあります。

ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱い特徴があるため、スナップエンドウを食べるときはなるべく新鮮な生で食べるようにするとよいでしょう。

食物繊維

スナップエンドウには食物繊維が含まれており、腸内環境の改善や生活習慣病の予防などの効果が期待できます。

食物繊維は、人の消化酵素では消化できない物質のため、食べ物が消化されずに大腸まで到達し、大腸を刺激することで排便を促します。また、腸内の善玉菌を増やす働きによって腸内環境を整える効果も期待できます。

さらに、糖や脂質などを体外に排出する働きもあり、肥満や糖尿病などの生活習慣病の予防もできるため、健康にも気を遣いたいかたはぜひ参考にしてみてください。

β-カロテン

スナップエンドウにはβ-カロテンが含まれており、肌を丈夫にする効果や視力を維持する効果、抗酸化作用や免疫力を高める効果が期待できるでしょう。

β-カロテンは、緑黄色野菜などに含まれるカロテノイドの1種で、体内に吸収されることでビタミンAに変わります。また、ビタミンAには目や皮膚の粘膜を健康に保つ働きや、抵抗力を強める働きがあります。

さらに、これらには活性酸素の発生を抑えて取り除く働きもあり、動脈硬化や老化、がんの発生に対しても効果があると考えられているため、健康にも気を遣いたいかたはぜひ取り入れてみてください。

ビタミンB1

スナップエンドウにはビタミンB1が含まれており、糖質からエネルギーをつくり、皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあります。

ビタミンB1は水溶性ビタミンの一種で、糖質をエネルギーに変換するときに必要な栄養素です。また、ビタミンB1が不足してしまうと糖質がエネルギーに変換されにくくなり、食欲不振や疲労、脚気(かっけ)を招く可能性があると言われています。

とくにエネルギーを消費しやすい活動量の多いかたや激しいスポーツをするかたは、ビタミンB1が不足しないように積極的に摂取するとよいでしょう。なお、通常の食事における過剰摂取の心配はほとんどありません。

スナップエンドウを調理するときのポイント

スナップエンドウを調理するときは、どのようなことに気をつけるとよいのでしょうか。

ここでは、スナップエンドウの栄養をできるだけ逃がさない調理方法を紹介していきますので、ポイントを押さえて調理に役立てましょう。

電子レンジで調理する

スナップエンドウの栄養を逃がさない調理法として、電子レンジでの調理がおすすめです。

先述したように、スナップエンドウに含まれるビタミンCは、加熱しすぎや洗いすぎで栄養が失われる場合があります。そのため、電子レンジで調理することで、ビタミンCが水に溶けてしまうのを抑制し、栄養を保持しやすくなるでしょう。

油で調理する

スナップエンドウは、油と合わせて調理するのがおすすめです。

スナップエンドウに含まれているβ-カロテンは脂溶性の栄養素のため、そのまま食べてもあまり吸収されませんが、油といっしょに摂取することで体に吸収されやすくなります。

しかし、ダイエット中などのカロリーが気になるかたは油のとりすぎに注意しましょう。

スープの具にして食べる

スナップエンドウを食べるときは、スープの具に使うことで栄養を逃がさないようにしましょう。

スナップエンドウに含まれているビタミンCやビタミンB1は水溶性のため、ゆでて食べると栄養を逃がしてしまう場合がありますが、スープの具にすることでスープに溶けた栄養まで食べることができます。

スナップエンドウを食べるときのポイント

スナップエンドウ大田師
Yusuke Ide/gettyimages

調理したスナップエンドウを食べるときは、どういったことに気をつけるとよいのか分からないというかたも多いのではないでしょうか。

血糖値の急上昇の抑制や食べすぎ防止のポイントについて理解し、太りにくい食べ方を実践してみましょう。

ここからは、スナップエンドウを食べるときのポイントを紹介していきますので、ぜひ試してみてください。

食前に食べる

スナップエンドウを食べるときは、食前に食べることをおすすめします。

空腹時に糖質が多く含まれている食べ物を一気に食べることで、血糖値が急上昇してしまうため、血糖値を下げるためにインスリンが大量に分泌されます。

インスリンには糖分を脂肪として蓄積する働きがあるため、食前に消化吸収に時間のかかる食物繊維を食前に摂取することで、消化吸収が緩やかになり、血糖値の急上昇を防ぐことができるでしょう。

よく噛んで食べる

スナップエンドウを食べるときは、よく噛んで食べましょう。

よく噛むことで満腹中枢が刺激され、少量の食事でも満腹感を得られ、食べすぎを防ぐことができます。また、スナップエンドウに含まれている食物繊維は噛みごたえがあるため、食物繊維を含まない食品よりもよく噛んで食べるのに適しています。

さらに、よく噛むことで、内臓脂肪の分解を促進したり、脳が活性化したりする効果なども期待できるため、健康にも気を遣いたいかたは試してみてください。

スナップエンドウのアレンジレシピ

ここからは、スナップエンドウを使ったアレンジレシピをご紹介します。

今回は、数あるスナップエンドウのレシピの中から、和食の献立に合うおすすめのレシピを紹介していきますので、ご興味があるかたはぜひ参考にしてみてください。

おすすめレシピ1:ワカメとスナップエンドウのショウガ和え

出典:E・レシピ

和食の献立にスナップエンドウを使った副菜を加えたいときは、ワカメとスナップエンドウのショウガ和えがおすすめです。

あっさりとした味つけのヘルシーな1品で、ワカメとスナップエンドウの食感を楽しめます。また、献立に彩りを添えたいときにもぴったりのため、ぜひ試してみてください。

おすすめレシピ2:キャベツとスナップエンドウのみそ汁

出典:E・レシピ

和食献立にスナップエンドウを使った汁物を加えるなら、キャベツとスナップエンドウのみそ汁がおすすめです。

みそ汁であれば、前述したように汁に溶け出したスナップエンドウの栄養を逃がさずに摂取できるでしょう。また、具材にはキャベツも入っており噛みごたえがあるため、野菜が少ない献立でも役立ちます。

スナップエンドウのカロリーや炭水化物量について知り食べ方を工夫しよう!

スナップエンドウは低カロリーの食べ物ですが、ビタミンや食物繊維、β-カロテンなど魅力的な栄養素が多く含まれています。

ただし、水に溶けやすい栄養素や、油といっしょに摂取しないと吸収されにくい栄養素もあるため、ポイントを押さえて調理し、スナップエンドウに含まれている栄養素を逃がさないようにしましょう。

スナップエンドウのカロリーや炭水化物量について知り、食べ方を工夫してみてはいかがでしょうか。

 
 

PICK UP ピックアップ

TOPICS 人気トピックス

RECOMMEND