お風呂の残り湯で洗濯ってどうやる?気になる臭いやホースを使う方法など
2024/03/12
お風呂の後の残り湯、そのまま捨てるのはもったいないと思っている人も多いのではないでしょうか。
残り湯で洗濯をするやり方は、臭いが気になって始められない人もいるでしょう。そこで今回は残り湯洗濯の方法やメリットについて調査。気をつけたいポイントなどを踏まえご紹介します。
教えてくれたのは、“おせっかいな”ご家庭サポートを提供する「東京かあさん」です。
残り湯で洗濯するやり方とは
まず前提として、残り湯を使って洗濯する場合、洗濯機の「洗いモード」のときのみ残り湯を使用します。浴槽から洗濯機へ残り湯を移す方法3つあります。
残り湯で洗濯方法1:風呂桶などでくみ上げる方法
一番コスパがいい方法は、自分で残り湯を洗濯機に移す方法です。風呂桶やバケツなど、自宅にあるものを使って気軽に始められます。ただ使う水の量が多いと運ぶ手間も増えるので、洗濯量が多い子育て世帯などにはあまり向いていないかもしれません。
「一度試してみたい」「ちょっとだけ洗濯したいものがある」などの場合には、サクッと始められるのでおすすめです。
残り湯で洗濯方法2:ホースを使った方法
最もポピュラーなのは、「バスポンプ」と呼ばれるホースを使って残り湯をくみ上げる方法です。もともと、洗濯機に付属されている場合も多いですし、なければ家電量販店やホームセンター、通販サイトなどで購入できます。お値段も数千円程度とリーズナブル。
ホースの先を浴槽と洗濯機の中にいれたら電源を入れるだけでOK。洗濯物が大量にあるときでも特に負担はありません。
残り湯で洗濯方法3:専用の配管を設置する方法
浴室と洗濯機周りに配管を設置する方法もあるようです。専門業者に工事をお願いする形になるため、賃貸物件などでは難しいかもしれません。持ち家に住んでいて、これからも残り湯で洗濯し続けるつもりなら、選択肢の一つとして検討するのもよいでしょう。
残り湯で洗濯するメリットは?
お風呂の残り湯で洗濯するメリットにはどのようなものがあるのでしょう。聞くと試したくなるうれしいポイントをご紹介します。
残り湯で洗濯メリット1:水道代の節約につながる
一般的な洗濯機では、洗濯、すすぎのたびに洗濯機内の水を入れ替えます。おすすめモードなどで洗濯する場合、すすぎは2回行われることが多いのだとか。
洗濯モードのときに残り湯を使う場合、単純に考えて水の量を3分の1カット、すすぎの回数を1回にしている家庭なら約半分の量まで節水できます。具体的にいくら節水できるかは各ご家庭や地域などにより異なりますが、長い目で見れば大きな節約効果が期待できるでしょう。
残り湯で洗濯メリット2:汚れが落ちやすい
残り湯が温かいうちに洗濯すれば、冷たい水で洗う場合と比べて汚れが落ちやすくなるそうです。食器をお湯で洗った方がきれいになるのと同様で、皮脂汚れなどを衣服から浮かせて落とします。
せっかく残り湯を使うなら、お湯が冷めないうちに洗濯するのがおすすめです。
残り湯の洗濯で気になる疑問
残り湯で洗濯すると、臭いやお風呂の雑菌が衣類につく可能性はあるのでしょうか。多くの人が気になりそうな疑問について調査しました。
Q:残り湯で洗うと汚くない?
残り湯を洗濯で使っていいのは「洗濯モード」のときのみ。洗濯後のすすぎモードでは必ず水道水を使いましょう。
多くの衣類洗剤には、浮き出た汚れを衣類に付着させない工夫がなされています。そのため残り湯で洗濯をしても問題はないのですが、洗剤も流してしまう「すすぎモード」ではその効果はありません。残り湯には雑菌も含んでいるため、すすぎまで行うと衣類に付着する可能性は高いです。
残り湯できれいに洗濯するポイントは、「洗濯モード」のときだけ残り湯を使うこと。これだけ覚えていれば心配はありません。
Q:残り湯で翌日の洗濯をしてもいい?
株式会社衛生微生物研究センターの調査によれば、入浴直後の残り湯と一晩おいた後の残り湯では、雑菌の量が約千倍に増えたそうです。すすぎを水道水で行えば特に問題はありませんが、雑菌が増える前の残り湯を使ったほうがより安心です。残り湯が温かいうちに洗濯した方が汚れも落ちやすいため、なるべく当日中に使用したほうがよいでしょう。
Q:入浴剤入りでも洗濯できる?
入浴剤が入った残り湯を使用する場合、臭いや色が衣類に移らないよう注意しましょう。洗濯しても問題ないという商品もあれば、衣類との相性によって異なると記載している商品もありました。
各メーカーや商品により使用できるかどうかは異なるため、使用前には各社HPか入浴剤の注意点などを確認したほうが安心です。具体的な答えが見つからない場合は、残り湯は使用しない方が無難でしょう。
お風呂の残り湯をきれいに保つ方法
お風呂の残り湯で洗濯をするなら、浴槽のお湯はできるだけきれいに保ちましょう。家族みんなで共有したいお風呂のルールをご紹介します。
ルール1:頭や体を洗ってからお風呂に入る
浴室に入ったら、まず頭や体の汚れをきれいに落としましょう。家の中であまり動かずに過ごした日でも、体は必ず汚れています。汚れたまま浴槽に入ってしまったら、当然残り湯も汚れてしまいます。
初歩的ですが、お風呂の大切なマナーです。小さな子どもも含め、家族みんなで約束できるとよいでしょう。
ルール2:浴槽にタオルは入れない
使用後のタオルを浴槽に入れ顔を拭っている人もいるかもしれませんが、実はこれもNG。タオルには洗剤の残りカスがついている可能性があるので、浴槽に入れるのはやめましょう。新しいタオルでも浴槽の中で繊維が落ちてしまう場合もあります。
浴槽の隣にタオルを置くなどし、浴槽にいれない工夫も大切です。
ルール3:ほこりや洗剤が入らないようふたを閉める
入らないときは浴槽のふたを閉めましょう。開けたままではほこりも入るし、洗っている最中にシャンプーなどが飛んでしまうかもしれません。
ふたを閉めておけば保温もでき電気代やガス代の節約にもつながります。温かい残り湯をキープしやすいので、短い時間でもふたは必ず閉めるよう習慣づけましょう。
雑菌や臭いが気になるなら抗菌や消臭洗剤を
基本的にすすぎを水道水で行えば臭いや雑菌の繁殖は抑えられると言われています。しかしどうしても気になるなら、抗菌や消臭効果のある洗剤を選んでみてはいかがでしょう。洗剤にプラスしてよりきれいに汚れを落とす洗剤などもありますよね。
洗濯はほぼ毎日やるものです。ストレスなく、自分が納得できる方法を選んでみてはいかがでしょうか。
この記事のここがミソ!
・残り湯を使えば水の節約につながる
・入浴から時間がたたないうちの使用がおすすめ
・使うのは「洗濯モード」だけで、すすぎへの使用はNG
衛生面が気になっていた人でも、ポイントを押さえれば安心して残り湯で洗濯できそうですよね。抗菌や消臭剤などを組み合わせれば臭い対策もばっちり。ホースなどを利用して、無理なく残り湯洗濯を始めてみてはいかがでしょうか。