じつはおすすめできない!?キャベツのNGな食べ方と栄養を逃がさない解決策を野菜ソムリエが解説
2024/10/25
サラダにもつけ合わせにも大活躍なキャベツは、ビタミンCや食物繊維などの栄養素も豊富で、食卓での登場回数も多い野菜ですよね。身近な野菜なだけに、あまり食べ方を深く考えずに調理する人も多そうですが、野菜のプロが見るとNGな食べ方をしてしまっているパターンも…。
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、キャベツのNGとおすすめの解決法を教えてもらいます。
何分間、水にさらしてる?もったいないNG
シャキシャキ食感がおいしい、千切りキャベツ。切ったキャベツを水にさらすとシャキシャキ感がアップするため、ボウルに水を張ってキャベツを入れておく人も多いのではないでしょうか。その際、何分間、水にさらしていますか?「そんなの計ったことないよ」という人もいると思います。ほかの作業をしている間、しばらく放置している人も多いのでは。しかし、できればその時間、1~2分以内にしてほしいのです。
千切りにされたキャベツは断面積が多い状態になっていて、栄養が流れやすくなっています。とくにビタミンCは水溶性で水に溶けやすい性質があるため、どんどん流れていってしまうというわけです。水にひたす時間を短くすると食感がものたりない…という人は、水に氷を入れて冷たくすることで、短時間でもシャキッとします。とくに夏場は水道水の温度自体が高くなりやすいため、氷水を使うのがおすすめです。
切り方の工夫で水にさらさず「シャキシャキ」を実現
キャベツを千切りにする際、切り方を工夫することで水にさらさなくてもシャキシャキした食感を出すこともできます。葉を切るときに、できるだけ葉脈に対して垂直に切ることです。
葉脈(キャベツの葉に入っている白いスジ)に平行に切るとふにゃっとしやすく、垂直に切るとシャキッとしやすいため、できるだけ垂直に切っていくことで、食感を出しやすくなります。もちろん、水にさらしたほうがさらに食感はよくなりますが、食感よりも栄養の保持にこだわりたいという人は、ぜひ切り方を工夫してみてくださいね。
今は【NGではない】!キャベツの食べ合わせ
キャベツなどのビタミンCを含む野菜は、きゅうりと食べ合わせが悪い、というのを聞いたことがある人もいるでしょうか。きゅうりに含まれる成分がビタミンCを酸化してしまうため、ビタミンCの吸収が悪くなるのでキャベツときゅうりを一緒に食べないほうがよいと、かつては考えられていたのです。
しかしその後、研究が進み、ビタミンCが酸化されても、ひとの体のなかで再びビタミンとして働くことがわかりました。そのため、キャベツはもちろん、トマトやパプリカなどビタミンCが豊富なほかの野菜についても、きゅうりと一緒に食べても問題ありません。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部