木製の背景にきれいなタオルの積み重ね

新品以上にふんわり!?ゴワゴワになったタオルを復活させる方法

2024/06/28

最初はフワフワで柔らかかったタオルを何度も使ったり、洗ったりしていると、次第にゴワゴワとしてくることがあります。どうして時間とともにタオルはゴワゴワになってしまうのでしょうか。また、フワフワと使い心地の良い状態に復活させる方法はあるのでしょうか。

暮らしスタイリストとして料理をはじめ家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんにお伺いしました。

暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、は...

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タオルがゴワゴワになる原因は?

緑とベージュの色合いの綿織物。繊維産業のためのオーガニックコットン。タオルチェック柄シートはモスリンの服をシーツ。
Elena Koroleva /gettyimages

タオルにはループ状の糸が織り込まれたパイル生地がよく使用されます。パイル生地は吸水性や保水性が高く、柔らかくてふんわりとした肌触りとなりますが、何度も使ったり洗濯したりするうちに、摩擦などが原因でパイルがペタンと寝た状態に。すると、パイル生地のメリットが生かせず、ゴワゴワとした感触になってしまいます。

また、タオルの洗濯に柔軟剤を使うこともゴワゴワにつながります。柔軟剤は洗濯物を柔らかく仕上げると同時に、繊維をコーティングして静電気を防ぐという効果があるのですが、タオルに使用すると水をはじきやすくなり、吸水性が落ちてしまいます。汚れも蓄積しやすくなるため、質感が変わってしまいます。

ゴワゴワ→フワフワタオルに復活させる方法

洗濯機ボタン
Yusuke Ide/gettyimages

ゴワゴワになってしまったタオルは以下の手順で洗い直すと、またふんわりとした感触に戻せることがあります。


手順1.酸素系漂白剤につけ置きする
タオルのゴワゴワの原因のひとつに、汚れの蓄積があります。酸素系漂白剤をお湯に溶き、タオルを20分以上つけ置きしましょう。酸素系漂白剤は汚れやシミなどを分解し、除菌や消臭にも効果があります。汚れと同時に嫌なニオイにもとってくれます。


手順2.多めの水で洗う
タオルを他の洗濯物と一緒にぎゅうぎゅうの状態で洗うと、摩擦が起こって生地が傷んだり、汚れ落ちが悪くなったりします。洗濯機にタオルだけを入れて、設定よりも水を少し多めにし、余裕をもって洗うようにすると、汚れをしっかり落とすことができます。また、洗剤の溶け残りもタオルのごわつきにつながるので、適量を守って洗うようにしてください。


手順3.干す前に振る
洗濯後はパイルが寝たままになりやすく、そのまま干すとゴワゴワの原因となります。タオルをしっかりと振りさばいてから干すとパイルが立ち上がり、乾いたときにふんわりとした仕上がりになります。


手順4.陰干しする
タオルを天日干しすると、繊維が傷んだり、色あせの原因になったります。風通しの良い場所に陰干ししましょう。

【写真で比較】実際に洗濯してみました

我が家にあったゴワゴワタオルを洗い直してみました。

写真左のタオルが新品、右が数カ月使用してゴワゴワしてきたものです。一見して、右の方が色あせて、ペタンとつぶれていることがわかります。

【写真で比較】実際に洗濯してみました

ところが、復活させる方法で洗ってみると、新品よりもふんわりと厚みのある状態になりました。つぶれていたパイルも立ち上がっていることがわかります。

【写真で比較】実際に洗濯してみました

もうひとつ、かなり長い年月(おそらく1年以上)使い続けた古タオルを洗ってみました。変色して、見るからにゴワゴワしていて、そろそろ寿命を感じさせます。

【写真で比較】実際に洗濯してみました

洗濯後は全体的に明るくなり、あちらこちら向いていたパイルもキレイに並んでいることがわかります。何度も使用しているため、パイルのほつれはありますが、手触りは柔らかく、まだまだ使用できる状態に戻りました。

【写真で比較】実際に洗濯してみました

タオルをゴワゴワにさせないためには…

清潔で柔らかいカラフルなタオルの積み重ね。背景に花
snjewelry/gettyimages

普段の洗濯から次のような点に気をつけると、タオルをゴワゴワさせずに長く使うことができます。

1.タオルと衣類は分けて洗う
衣類の洗濯には柔軟剤を使うことが多いですが、タオルは先ほど紹介したように柔軟剤を使うと吸水性が落ち、ゴワゴワの原因に。また、衣類と一緒だと絡まったり、引っかかったりして、タオルが傷むこともあります。

衣類とタオルは分けて洗濯し、できるだけ洗濯機の容量にも余裕をもった状態で洗うのがおすすめです。


2.天日干しはしない
タオルを天日干しすると、紫外線で繊維を傷めると同時に、乾燥しすぎてしまいます。できるだけ陰干しを。

さらにもうひと手間かけるのであれば、ほぼ乾いた状態で仕上げに短時間乾燥機にかけると、パイルが空気を含んで、ふわふわとした仕上がりになります。


3.タオルにも寿命がある
タオルの寿命は使用頻度にもよりますが、半年から1年といわれています。紹介した方法を試しても、ふわふわに戻らない場合は寿命かもしれません。適切な方法で洗濯してもニオイや変色が気になったり、吸水力が落ちてきたと感じたりしたら、交換をするのもおすすめです。


◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。

 
 

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