タオルは柔軟剤NG!?じつはやってもあまり意味がない、逆効果な家事5選
2024/08/30
毎日やらなくてはならないことなのに、じつは、きちんと教わったことがないという人が多いのが家事です。見よう見まねで覚えたり、自己流で身につけたということも多く、その家事にあまり意味がなかったり、場合によっては逆効果になっているということも!?
そこで今回は暮らしスタイリストとして料理をはじめ家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんに、じつはやっても意味がない、もしくは逆効果ともなりかねない家事を5つ教えてもらいました。
執筆/監修: 暮らしスタイリスト 河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、は...
浴室のカビ対策に水シャワーをかける
湿気が多く、カビが気になる浴室。お風呂から出るときには、浴室全体を水で洗い流し、温度を下げるとカビ対策になると聞いたことがあるかもしれません。でも、水を使うと、水滴が残りやすく、湿気を好むカビにとって好ましい環境を作ってしまう可能性があります。
カビは50℃以上のお湯をかけることで死滅します。シャワーの温度を50℃以上に上げて、石けんカスや皮脂汚れといったカビの餌となる汚れを落とすように、お風呂場全体を流しましょう。すでにカビが生えているところには、1分程度しっかりとお湯をかけ、水気を拭きとってからカビ取り剤を使っておくと安心です。
なお、50℃のお湯はふれるとかなり熱いです。やけどをしないように気をつけてください。
排水口に熱湯を流す
キッチンや洗面所などの排水管がつまってしまったときや排水口からのにおいが気になるとき、熱湯を流せば解消しそうだと思うかもしれません。でも、排水口に熱湯はNG。住宅で使われている排水管は熱にあまり強くないものが多く、熱湯を流すと、破損や変形を起こし、水漏れの原因となる可能性があるのです。
一般的な排水管の耐熱温度は60℃程度。野菜やパスタをゆでたときのお湯を捨てるときにも、一度さましてから流すか、蛇口から水を出しながら一緒に流すようにした方が安心です。
また、つまりやにおいには市販のパイプクリーナーを使い、たっぷりの水でしっかりと流すようにしましょう。
タオルの洗濯に柔軟剤を使う
柔軟剤は、洗濯ものを柔らかく仕上げる役割があります。タオルの洗濯に使えばフワフワになると思いがちですが、じつは、これが逆効果。柔軟剤には繊維をコーティングして静電気を防ぐ効果があり、タオルに使うと、水をはじきやすくなって吸水性が落ち、ゴワゴワとした感触になってしまいます。
できればタオルは、ほかの衣類とは別にし、柔軟剤を使わずに洗濯するのがおすすめです。
ゴワゴワになってしまったタオルをフワフワに戻すための洗い方は『新品以上にふんわり!?ゴワゴワになったタオルを復活させる方法』をご覧ください。
早く乾かすために洗濯の脱水時間を長くする
洗濯物を部屋干しするときに、できるだけ早く乾かしたいと、脱水時間を長くしたことがあるかもしれません。でも、脱水をかけた洗濯物は最初の1分間にもっとも水分量が減り、その後はそれほど減らせなくなります。むしろ脱水を長くすることで、シワができたり、形くずれを起こしたりして、衣類を傷めてしまうことも。
少しでも素早く乾かすために脱水を活用するなら、まず2分程度脱水し、そこでシワになりやすいものや薄手のものをいったん取り出します。ジーンズやトレーナー、タオルなどの乾きにくいものをもどし、再度3分程度脱水をかけてから干すといいでしょう。
野菜の皮を剥く
大根やにんじんなどの野菜を料理するとき、当たりまえのように皮をむいてしまっていませんか。じつは、皮ごと食べられる野菜も多く、また皮ごと食べたほうが栄養価が高いことも。皮を捨てないことで、ゴミを減らすこともできます。
そもそも野菜の皮をむくのは、見た目や食感をよくしたり、皮についた菌や農薬を除去するためです。残留農薬はしっかりと洗うことで落とすことができるといわれています。皮ごと食べるときには、野菜をていねいに洗うようにすると安心です。
大根やにんじんのほかにも、かぶ、れんこん、ごぼう、じゃがいも、長芋、生姜などは、皮ごと食べてもおいしい野菜です。ふだんの料理には皮ごと、おもてなし料理や小さなお子さんや年配のかたが食べるときなどには皮をむくといったように、使い分けるといいでしょう。
◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。