「油揚げ」の冷凍方法は?上手な保存のコツやおいしい活用レシピを紹介
2022/10/10
油揚げは、冷凍保存すると便利に使えることをご存知でしょうか。本記事では、油揚げを冷凍保存する3つの方法や保存の際の注意点、冷凍油揚げを活用したおすすめレシピを紹介します。油揚げを使い切れずに困っている方は、ぜひこの記事を参考になさってください。
冷凍油揚げの保存期間は?
油揚げは賞味期限が短い食品で、冷蔵保存すると3〜4日程度しかもちませんが、冷凍保存すると2〜3週間程度保存できます。量が多くて使い切れずに困っていた一人暮らしの方や、家族人数が少ない方には冷凍保存がおすすめです。
また、油揚げを冷蔵保存すると酸化したり菌が繁殖したりすることがありますが、冷凍すれば劣化や菌の繁殖を防げます。しばらく使う予定がない場合は、積極的に冷凍保存しましょう。
冷凍した油揚げの食感に関しては、正しい方法で冷凍保存すれば冷凍前とほぼ変わりません。時間が経っても、ふっくらとした食感を残したまま料理に使えます。
では、どうすれば油揚げをおいしく冷凍保存できるのでしょうか。
油揚げをおいしく冷凍保存する方法
油揚げを冷凍する方法は主に3つあり、料理によって最適な冷凍方法が異なります。ここでは、冷凍方法の手順やコツについて詳しく解説していきますので、参考にして今日から実践してみましょう。
そのまま冷凍する
特売日などに油揚げをまとめ買いした際には、そのまま冷凍する保存方法がおすすめです。手間がいらず、冷凍作業が簡単です。ただし、保存の際に注意することや解凍して使うときに知っておくべきポイントもあります。
1:袋のまま冷凍する
未開封の油揚げは、パッケージのまま冷凍庫に入れましょう。ただし、袋の中に空気が多く入っている商品は、酸化や霜の原因となる空気を抜いてから冷凍します。袋を少し開け、袋の上から菜箸を転がすと空気が抜けます。あとは、冷凍用保存袋に入れて冷凍しましょう。
開封済みの場合は、冷凍用保存袋にそのまま入れ、空気を抜くように袋の口を閉じて冷凍します。
2:1枚ずつ冷凍する
冷凍用保存袋に、重ならないように入れたり、1枚ずつ食品用ラップで包んだりなどすると、小分けに使いたい分だけ使うことができます。この方法は、解凍した油揚げをそのまま焼いて食べるときに便利です。
3:解凍は冷蔵庫で
冷凍した油揚げを解凍する場合は、保存袋から出して冷蔵庫でそのまま自然解凍しましょう。解凍した油揚げは、生の油揚げと同じようにフライパンや魚焼きグリルで焼くなどして使えます。
冷凍した油揚げを油抜きする場合は、袋から出した油揚げに熱湯をかけると、解凍しながら油を抜けます。
切ってから冷凍する
油揚げを切ってから冷凍する方法は、調理の手間が省けて時短になるメリットがあります。パッケージのまま冷凍する方法と比べて事前にカットする手間がかかりますが、その分調理で使うときに便利です。忙しい朝の朝食作りやお弁当作りの際に役立つでしょう。
1:使いやすい大きさに切り冷凍保存袋に入れる
油揚げを使いやすい大きさにカットして冷凍用保存袋に入れたら、できるだけ平らにし、空気を抜くようにして袋の口を閉じましょう。このとき、1回分ずつに小分けしておくと、調理の際に使いやすくなります。
この方法のポイントは、油揚げを袋に入れる際に平らにすることです。塊のまま冷凍庫に入れると、冷気が食材の中心に伝わるまで時間がかかり、食材の細胞が壊れて品質に影響します。平らにすることで急速冷凍が可能となり、油揚げのおいしさをキープできるのです。
最後に、保存袋に冷凍した日の日付を書いておくと、冷凍庫内を管理しやすくなります。
2:半解凍時に袋の上からもむ
冷凍した油揚げを使いたいときは、半解凍時に一度袋の上からもむと取り出しやすくなります。油揚げがくっつく状態になって取り出しづらい場合や、少量だけ使いたい場合におすすめの方法です。
3:凍ったまま調理する
冷凍した油揚げは、凍ったままで味噌汁や炒め物などに使えます。油揚げに味を染みやすくしたい場合は油抜きしたほうがおいしくなりますが、基本的には凍った状態での使用が可能です。最近は油の質が改善され、油抜き不要な商品も増えています。
いなり寿司用に煮てから冷凍する
いなり寿司用に甘辛く煮て味付けしてから冷凍すると、重宝する保存食になります。いなり寿司に使えるのはもちろん、うどんにトッピングにすれば手軽にきつねうどんを作れますし、卵を入れて煮るとおかずも作れて便利です。忙しいときの献立準備に役立つでしょう。
保存時のポイントは、軽く絞って汁気を切り、冷凍用保存袋にできるだけ重ならないようにして入れることです。少量ずつ使いたい場合は、小分けにしてラップに包んでから保存袋に入れましょう。直接保存袋に入れる場合は、アルミホイルを挟んでおくと取り出しやすくなります。
油揚げを冷凍するときに気を付けること
ここまで解説してきたように、油揚げの冷凍保存は簡単ですが、保存する際の注意点があります。これから紹介する2つのポイントを押さえ、解凍後のおいしさをキープしましょう。
においが気になるときは油抜きをする
油揚げの油臭さが気になる場合は、油抜きをしてから冷凍しましょう。
そもそも、油揚げがにおうのは油の酸化が原因です。酸化は冷凍しても進み、長期間冷凍するとさらに酸化していきます。つまり、油臭く感じた状態のまま冷凍すると、酸化が進んでいる油揚げをそのまま冷凍することになり、風味が損なわれるのです。
油揚げは、油抜きしない冷凍も可能で、解凍してからでも油抜きできますが、油の臭みが気になる場合は、先に油抜きしてから冷凍しましょう。
なお、油揚げの油抜きの方法は簡単で、ザルに入れて熱湯を回しかける方法と、水を沸騰させた鍋に入れて1~2分程度煮る方法があります。しっかりと油抜きしたい場合は、後者の方法がおすすめです。
水分をよく抜く
油抜きした油揚げを冷凍用保存袋に入れるときは、水分をしっかりと抜いて油揚げの劣化を防ぎましょう。水分が残ったままの状態だと劣化し、解凍時に冷凍前と同じような風味や味に戻らないことがあります。
水切りには、ザル、お玉、ペーパータオルを使います。油揚げをザルに入れてお玉などで押さえてある程度水を切り、ペーパータオルで包んで押さえながらしっかりと水分を切りましょう。
油抜きや水切りが面倒な場合は、お湯を使わない油抜きの方法がおすすめです。ペーパータオルに油揚げを包み、食品用ラップをかけずに600Wの電子レンジで約20秒間加熱します。この方法なら水気が出ず、ペーパータオルで油分を吸い取るだけで済みます。
冷凍した油揚げの活用レシピ
ここからは、冷凍した油揚げを活用したおすすめレシピを紹介していきます。どのレシピも作り方が簡単で、おいしい食べ方ばかりです。ぜひ参考にして、試してみましょう。
油揚げの味噌汁
油揚げの味噌汁は、油揚げ、えのき、玉ねぎを使って簡単に作れる汁物料理です。油揚げの旨み、えのきの風味、玉ねぎの甘みがバランスよくマッチした味わいで、和食の献立によく合います。
鍋に出汁と玉ねぎを入れて火力を調整しながら煮たら、油揚げやえのきを加えて再び煮ます。味噌を溶き入れて、刻みねぎを加えて混ぜたら完成です。
小松菜の煮浸し
小松菜の煮浸しは、小松菜と油揚げを使ったシンプルな定番常備菜です。小松菜と油揚げに出汁が染み込み、作り置きしたものを温め直しても冷たいままでもおいしくいただけます。お弁当にもおすすめです。
調理方法はとてもシンプルで、フライパンに調味料を入れて煮立たせ、油抜きして細切りにした油揚げとカットした小松菜を入れて煮ます。蓋をとって、煮汁を程よく飛ばせば完成です。
調理のポイントは、食材を入れる順番にこだわることで、しっかりと煮汁を吸わせたい油揚げを最初に入れ、小松菜は火が通りにくい茎のほうから先に入れていきます。
油揚げの薬味まきまき
油揚げの薬味まきまきは、煮て冷凍しておいた油揚げに薬味をたっぷりとのせて味わうおつまみ系料理です。肉や魚は使いませんが、煮汁を吸ってジューシーになった油揚げとたっぷりの薬味のおかげで、満足感のある一品になります。
作り方は、大根おろし、刻みねぎ、おろし生姜などの薬味を準備し、油揚げの煮物をフライパンで焼くだけです。器に油揚げと薬味を盛り付け、食卓で薬味をのせたり醤油をかけたりしていただきましょう。
調理のポイントは、油揚げの煮物を焼く前に箸などを使って煮汁を軽く絞ることです。煮汁をたっぷりと含んだ状態よりも、煮汁が抜けた状態のほうがテーブルで薬味を巻きやすくなります。
油揚げの保存は冷凍を活用しよう
日持ちしにくい油揚げを冷凍すると保存期間が伸び、劣化を防ぎながらおいしい状態で保存できます。
油揚げを冷凍保存する方法は3種類で、パッケージのまま冷凍する方法、切ってから冷凍する方法、甘辛く煮てから冷凍する方法があります。どれも簡単なやり方ですが、注意するポイントを押さえた上で試しましょう。
また、大量に冷凍した油揚げの使い道に困ったときは、紹介したレシピの利用をおすすめします。
油揚げを冷凍保存し、便利な冷凍ストックとして活用してみましょう。