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トイレの床掃除の方法は?おすすめの便利グッズや汚れを溜めない方法を紹介

2022/10/20

トイレ掃除で念入りにキレイにすべき場所は?と聞いて、パッと思い浮かぶのは、便座や便器の汚れではないでしょうか。ついつい見落としがちなトイレの床掃除。実は、床は目に見えない汚れが溜まりやすい箇所です。毎日家族が頻繁に出入りする場所ですので、それだけホコリも髪の毛もたくさん落ちる確率が上がります。

しかし、床まで念入りに掃除する機会は少ないかと多いと思います。床汚れを放置していると、雑菌が繁殖し、その雑菌を踏むことで、リビングなどの他の場所にも汚れが広がるリスクがあります。

どのくらいの頻度で、どのように掃除するのかさえ把握していると、汚れが溜まる心配からも解消されます。おすすめの掃除道具も紹介していますので、ご自宅に合ったアイテムを選んでいただき、トイレ床のキレイをキープしていきましょう。

"家の景色を変える"ハウスクリーニング士。家事代行のサービス提供者として、日々の小さな心がけで汚れもイライラ...

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どうしてトイレは汚れるの?

洗濯クローゼットの白いきれいなトイレ
maruco/gettyimages

トイレの床をじっくりと見てみてください。意外に汚れが溜まっています。トイレ掃除の際も、ついつい便座や便器ばかりに意識がいってしまいます。床はパッと見て「そんなに汚れてなさそうだから大丈夫かな」と思いがち。

しかし、床も汚れる要因がたくさんあります。汚れていないように見えるのに、なんだか臭いが気になる、または、床が黒ずんできたような気がするなと思ったら要注意!!すでに、床には汚れが溜まり、雑菌が繁殖し始めている可能性もあります。トイレの床には、どんな汚れが存在しているのかを順に紹介していきます。

尿はね

男性やお子さんがいらっしゃるご家庭であれば、尿はねで汚れることも多いと思います。飛び散っていないと思っても、目に見えない汚れが床についています。座って用を足す場合であっても、便座と便器の隙間から飛び散ってしまいます。子どもはまだ上手にトイレをすることができません。急いでいたり、ふざけていたりすると、より尿はねがひどくなってしまいます。目に見えて床が濡れていなくても要注意です。

ホコリ

トイレは便器が影となり、ホコリが溜まっていないように見えやすいです。しかし、想像以上にトイレの床にはホコリがあります。トイレットペーパーを使う際に舞い上がる繊維、また、衣服から舞い上がる塵などが床に落ちていきます。一度、懐中電灯などの照明で床を照らしてみてください。想像以上のホコリに驚いてしまうと思います。飛び散った尿とホコリが混ざり合うと、雑菌が繁殖する要因にもなってしまいます。

皮脂

トイレに入る際に、スリッパを使用せずに素足で入ると、足の裏の皮脂汚れがついてしまいます。この皮脂汚れを放置していると、床に溜まったホコリと混ざり、徐々に黒ずんでしまいます。トイレにスリッパを置いていたとしても、子どもはついつい素足で入ってしまうこともあります。逆に尿はねやホコリで汚れている床を素足で踏み、足の裏に汚れがつき、そのままリビングを駆け回ると、雑菌を広げる原因となってしまいます。思わぬ箇所から汚れが広がってしまいますので注意が必要です。

トイレの床掃除に役立つ便利グッズ

トイレ掃除の女性
bee32/gettyimages

トイレの床を掃除する際に、何を使ったらいいのか悩みますよね。汚れが溜まりやすいトイレだからこそ掃除も頻繁になります。掃除が億劫にならないように便利グッズをしっかりと活用していきましょう。掃除で大事なことは、無理なく継続すること。汚れによって活用するグッズも異なってきます。どのようなグッズがあれば、掃除がスムーズに行えるかなと是非参考にしてみてください。あれもこれもとグッズを揃えてしまっても、置き場所に困ることもあります。何が必要で何が必要でないかを吟味して、便利グッズを揃えていきましょう。

トイレ用お掃除シート

トイレの便座や便器を拭くのに便利なトイレ用お掃除シート。トイレの床にも活用できます。トイレの床には、雑菌が溜まっている可能性もありますので、除菌効果のあるシートを選ぶことをおすすめします。シートで床を拭いた際に、髪の毛やホコリがついてしまった場合は、トイレに流せるタイプであったとしても、流さないようにしましょう。そのままトイレに流すと詰まりの原因になりますので、ごみ箱に捨てるようにしてください。

フロアワイパーやミニワイパー

トイレ用のフロアワイパーやミニワイパーを使用すると、手を床につかずに掃除ができるので、衛生的です。また、腰を曲げたりすることもありませんので、身体への負担も軽減できます。一番掃除がしにくいのが便器の裏側です。奥側なので、汚れも溜まりやすいですが、手が届きにくいので、掃除に苦労します。その時にミニワイパーなどがあれば楽に床を拭くことができますよ。これなら、子どもも手伝いやすいので、便利なアイテムです。

ハンディ掃除機

トイレの床には、細かいホコリ汚れもたくさん落ちています。しっかりと汚れを吸い取る為に、ハンディ掃除機を活用すると便利です。便器の裏側や配管の隙間に溜まっているホコリも吸い取ることができます。しかし、床にはたくさんの雑菌が存在している可能性もあります。掃除機のヘッドに雑菌が付着し、そのヘッドでリビングに掃除機をかけると、目に見えない雑菌を広げてしまいます。100円均一で掃除機に接続できる細長いノズルを購入し、トイレ用として使用すると安心して掃除することができますので、おすすめです。

メラミンスポンジ

トイレの床の黄ばみや黒ずみは、メラミンスポンジでキレイにすることができます。しかし、メラミンスポンジは研磨して汚れを落とします。研磨するということは、素材を削るということです。フローリングの素材によっては、メラミンスポンジを使用することで傷がつくおそれがあります。必ずフローリングの素材を確認し、なおかつ目立たない箇所で試してからご使用ください。まずは、メラミンスポンジを使用する前に、他の方法での掃除方法をいろいろと試してからにしてみましょう。

クエン酸スプレー

クエン酸は、アルカリ性の汚れをよく落とします。市販のクエン酸スプレー、または、クエン酸を水に溶かしてクエン酸スプレーを作りましょう。クエン酸は、除菌消臭効果がありますので、トイレの床掃除に適しています。床の黄ばみやにおいが気になる箇所にスプレーして拭いていきましょう。ただし、クエン酸スプレーを使用する前に、必ずフローリングの状態をチェックしてください。コーティングされている場合は、剥げてしまうこともありますので、使用しないようにしましょう。また、天然大理石の床にも使用しないように注意してください。

簡単に行えるトイレの床掃除

トイレの床掃除は、こまめに掃除することが大切です。汚れが溜まる前に、ササッと拭くのが一番です。簡単に行える掃除方法をご紹介します。

まずは、トイレシートで手前から奥にかけて拭いていきます。奥側から先に拭いてしまうと、手前に落ちているホコリや髪の毛を踏んでしまいますので、手前から奥に向けて拭くのが鉄則です。ここで、ミニワイパーを使うと腰を曲げず、そして便器の裏側までも軽々と届くのでおすすめです。

便器と床のつなぎ目には特に汚れが溜まりやすいですので、念入りに拭きましょう。ここに汚れが溜まると、異臭を放ってきますので、気をつけましょう。

時間をかけてしっかり行うトイレの床掃除

トイレのバスルームがございます。
Rasulovs/gettyimages

毎日何回も使われるトイレはとにかく汚れが溜まりやすいです。黒ずみ、尿はねからの異臭、隙間汚れなど様々な汚れが日々蓄積していきます。これらの汚れが簡単掃除で取れるといいのですが、放置してしまった汚れは頑固な汚れに成長しています。頑固な汚れは、しっかりと時間をかけて念入りに掃除をしていきましょう。

掃除のポイントさえ押さえておけば、効率的に取り組めます。トイレに入った瞬間に、「なんか臭いかも」と思ったらもう汚れが溜まっているサインです。取り返しがつかなくなる前にキレイにしていきましょう。

床の黒ずみを掃除しよう

床の黒ずみ汚れを掃除する際に、まずはマイクロファイバークロスで水拭きをしてみましょう。軽い黒ずみ汚れであれば、洗剤なしでもキレイにすることができます。水拭きでは、キレイにならない場合に、中性洗剤を使用しましょう。黒ずみに洗剤を吹きかけて、クロスで拭きます。

クロスで拭いても汚れが落ちない場合には、スポンジで擦ってみましょう。床に洗剤が残留するとそこからまた汚れやすくなってしまいますので、仕上げに、水拭きと乾拭きをお忘れなく。

トイレを消臭しよう

尿はねなどでトイレが臭くなることがあります。消臭を意識した掃除をしていきましょう。まずは、掃除機で床のホコリや髪の毛を取り除きます。その際に、掃除機のヘッドに雑菌がつかないように、細長いノズルをトイレ専用として100円均一などで購入するにもおすすめです。ホコリを踏まないように手前から奥にかけて掃除機をかけます。

その後、トイレの床にクエン酸スプレー(水100mlに対してクエン酸小さじ2分の1を溶かし、スプレーボトルに入れる)を吹きかけて、すぐに水拭き、乾拭きをしていきます。特に臭いが気になる場合は、クエン酸スプレーでの床拭きを何度か繰り返しましょう。

トイレと床の隙間を掃除しよう

便器と床の隙間は、とにかく汚れが溜まりやすいので、定期的に掃除をしていきましょう。隙間に溜まった汚れは、時間の経過とともに、異臭を放ってきますので要注意です。掃除するには、まず、小さなヘラつきブラシと、トイレ用シートを準備しましょう。便器と床の隙間にヘラを入れ、汚れを起こし、次にブラシ部分で汚れを掻き出していきます。

仕上げは、トイレ用シートをヘラで挟み、便器と床の間に入れ、汚れを拭き取っていきます。

シートに汚れがつき続けるようであれば、シートを新しいものに交換しながら、汚れがつかなくなるまで繰り返しましょう。

床材ごとに適した掃除方法

トイレの床掃除をする際に、気をつけなければならないことがあります。それは、床の素材を確認することです。床の素材によっては、使える洗剤や道具も異なります。間違った方法で掃除をすると、素材を傷めてしまう要因にもなりますので、注意が必要です。

ここでは、フローリング、タイル、クッションフロアの3つの素材について説明をしていきます。家のトイレの床を確認し、適切な方法で掃除してみてください。

フローリング

トイレの床もリビングと統一性を持たせる為に、フローリング素材の方もいらっしゃると思います。フローリングは湿気に弱い上に、洗剤や掃除道具を使用することで、表面のコーティングが傷つく可能性もあります。フローリングの場合は、ぬるま湯に中性洗剤を垂らし、クロスを濡らして固く絞り、床を拭きます。その後は、洗剤が残留しないように、水拭き、乾拭きの順番で仕上げていきます。フローリングに水を浸透させない為にも、素早く済ませましょう。

タイル

タイルは耐久性が高い為、メラミンスポンジや塩素系漂白剤も使用することができます。タイルの表面の汚れには、中性洗剤を入れた水にクロスを浸し、しっかり絞ってから拭きましょう。その後、水拭きもお忘れなく。また、頑固な汚れの場合は、メラミンスポンジを大きめにカットし、水に湿らせ、タイルを磨きます。汚れが擦られて、黒っぽい汚れが浮かんできますので、クロスで拭き取りましょう。タイルの表面よりも目地に汚れが溜まりやすくなります。目地は塩素系漂白剤で掃除してみてください。

クッションフロア

クッションフロアは、掃除のしやすい素材です。水や汚れに強いビニール素材ですので、尿はねなどがあっても、トイレ用シートで拭けばすぐにキレイになります。ただし、静電気が発生しやすいという難点もあります。静電気が発生すると、ホコリや髪の毛がつきやすくなります。汚れが溜まると、黒ずみの原因にもなります。床に溜まったホコリは、ハンディ掃除機などで、こまめに取り除いていきましょう。

こんな時はどうしたらいい?

トイレの床汚れを放置していると、トイレ用シートで拭いただけでは汚れが落ちなくなってしまいます。黄ばみ汚れもそのひとつ。床に散った尿はねを放置していると、黄ばみの原因になります。黄ばみも中性洗剤やクエン酸スプレーを活用して掃除をしていきます。しかし、床がフローリング素材であれば、クエン酸を使用すると素材を傷めてしまう要因にもなります。フローリングに長時間クエン酸が付着しないように短時間で掃除を終わらせましょう。黄ばみだけでなく、黒ずみも厄介な汚れです。黒ずみの掃除方法も詳しく紹介していきます。

床の黒ずみが消えない場合

床の黒ずみは、足の裏の皮脂汚れとホコリが混じり、固まって黒ずみ汚れになってしまいます。また、汚れ、水分、温度の3つの条件が揃うと、カビが発生する可能性もあります。黒ずみ汚れを放置すると、頑固な汚れになり、落ちにくくなってしまいます。しかも、素足で直接トイレに入る場合は、足の裏に汚れがつき、その足でリビングなどを歩き回ると、汚れを広げかねません。汚れは早め早めに掃除していきましょう。

中性洗剤を使用する

トイレの黒ずみ汚れは、基本的に中性洗剤で落ちます。ドラッグストアで販売されているトイレ用洗剤は、中性洗剤が多いですので、活用されてみてください。しかし、中には酸性洗剤の場合もありますので、必ず「液性」という欄をご確認ください。中性洗剤で汚れが落ちない場合は、カビ汚れの可能性もあります。その場合は、アルカリ電解水などのアルカリ洗剤を使いましょう。床がフローリング素材の時は、アルカリ洗剤に弱いので、短時間で掃除を済ませ、洗剤の残留に注意しましょう。

アルカリ性洗剤を使用する

床掃除にアルカリ洗剤を使用する際は、重曹水やセスキ炭酸ソーダ水、アルカリ電解水などが適しています。その中でも、重曹は一番アルカリ成分が弱いので、フローリング素材にはおすすめです。まずは、重曹スプレーをつくりましょう。水100mlに対して、重曹小さじ1を混ぜて、しっかりと重曹を溶かします。その後、床にスプレーします。スプレー後は2分程度放置し、水拭き、乾拭きの順番で拭き上げていきます。拭き残しがあると、白っぽい粉が浮かんでくることもありますので、拭き残しがないように気をつけましょう。

トイレの床の汚れを溜めない方法

窓に照らされた洗面台とトイレを見渡す白いバスルームドア。
ArLawKa AungTun/gettyimages

トイレの床が汚れると、すぐに掃除することが大事です。ですが、その前に汚さない為の工夫も必要です。汚れを増やさない為の予防をすることで、掃除の軽減にもなります。キレイをキープする為に、便座マットやトイレマットなどをお持ちの方も多いと思います。

しかし、そのアイテムが逆に汚れを広げる要因になっているかもしれません。トイレに関しては、毎日家族が頻繁に使用する場所。汚れやすい場所なだけに、汚れ予防には家族の協力も必要です。何故こうするのかを説明し、理解してもらい、家族みんなでキレイを保つようにしていきましょう。

男性は座ってトイレを使用する

立って用を足すと必ずと言っていいほど尿はねがあります。はっきりと目に見える訳ではありませんが、毎日の尿はねを数日放置するだけで、かなりの雑菌が発生していることになります。座って用を足すだけで汚れ予防になります。特に、子どもが立って用を足すと汚しがち。小さな頃から、座って用を足す習慣をつけていくのもおすすめです。

スリッパやトイレマットのお手入れを忘れない

トイレにスリッパを置く、トイレマットを敷く、便座マットをつけるなど各家庭で様々だと思います。汚れ防止の為にはいいと思いますが、こまめに洗濯をしないと、マット自体に尿がついたり、ホコリがたまったりと、雑菌が繁殖する絶好の場所になってしまいます。そうならない為にも、2日~3日に1回は洗濯をしましょう。また、スリッパも、雑菌を踏んでいる可能性があります。丸洗いできるスリッパであれば、マット同様、定期的に洗濯しましょう。洗濯できない素材であれば、中性洗剤をつけて拭き、清潔をキープしましょう。

掃除用具を手入れする

トイレ内に掃除用ブラシやラバーカップを置いている場合、掃除後は必ず、水洗いをして、しっかりと乾燥させてから片づけましょう。便器の汚れや雑菌がブラシ等について、さらに菌が繁殖し、カビも発生してしまいます。カビが発生すると、胞子が飛び、あちこちにカビが発生してしまう事態にもなり兼ねません。また、汚れたブラシを放置すると、異臭を引き起こす要因にもなります。トイレ内全体を清潔に保つ為にも、掃除後はきちんと道具を洗って乾燥させる習慣をつけましょう。

物を置かないようにする

トイレの床には、掃除道具のブラシやサニタリーボックス、ごみ箱などを置かれている方も多いかと思います。床に物がたくさん置かれていると、掃除しにくい環境になってしまいます。掃除の時も、いちいち動かさないといけないので、手間もかかります。最近では、100円均一アイテムで吊るす収納や浮かせる収納アイテムもたくさんあります。いかに床に物を置かなくて済むかを工夫するという手段もあります。また、ごみ箱やサニタリーボックス内のごみも放置していると異臭がしてきます。早めにトイレの外に出して処分しましょう。

トイレの床は定期的に掃除を行おう

トイレ掃除と言えば、ついつい便座や便器ばかりに目がいきがちです。しかし、トイレの床には、想像以上に雑菌やホコリが溜まっています。一度、懐中電灯やスマホのライトで床を照らしてみてください。こんなにもホコリが溜まっていたのかと驚くかもしれません。トイレのキレイをキープする為にも、定期的に床掃除をしていきましょう。しかし、自分の力ではもうお手上げだという場合には、プロの専門業者さんに掃除やリフォームを頼むのもひとつの手です。いろいろな手段も視野にいれながら、是非トイレの床をキレイにしていきましょう。

■執筆/坂田亜希…家の景色を変えるハウスクリーニング士。家事代行のサービス提供者として、日々の小さな心がけで汚れもイライラも溜まらないようなコツを発信。

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