「鯛(たい)」の冷凍方法は?上手な保存のコツやおいしい活用レシピを紹介
2023/01/24
冷凍した鯛をおいしく食べられる料理と冷凍鯛には向かない料理があることをご存知でしょうか。本記事では、鯛の冷凍保存方法や解凍方法、冷凍した鯛の活用レシピを紹介しています。こちらで紹介している冷凍方法や活用レシピを参考に、冷凍鯛を活用していきましょう。
鯛をおいしく冷凍するコツは下処理
鯛のおいしさをキープして冷凍保存しておくためには、冷凍前の下処理が重要となります。鯛の姿のまま冷凍しようとすると、冷凍や解凍に時間がかかってしまうため、鯛の水分が抜けやすくパサパサした食感になり、おいしい状態ではなくなってしまいます。
まず、冷凍しようとする鯛のウロコやエラ、内臓を取り除き身を切り分けましょう。そのあとに食品用ラップや冷凍用の保存袋を使って、なるべく空気と触れないように工夫して冷凍しましょう。
鯛の冷凍保存方法は大きく分けて2つ
鯛には、2通りの冷凍方法があります。どちらも下処理をしっかりしてから冷凍することがポイントです。解凍後の用途に応じて、どちらか選択しましょう。
ここからは、その2通りの冷凍方法の手順とコツを見ていきましょう。
切り身にして冷凍する
丸ごと1匹の鯛を冷凍することも不可能ではありませんが、食べやすいようにおろしてから保存することをおすすめします。家庭用の冷蔵庫では、ウロコやエラ、内臓の処理をして、切り身の状態で冷凍しましょう。
これから、鯛を切り身にして冷凍する手順とコツを見ていきましょう。下味をつけて冷凍したい場合も、下処理の手順は同様です。
1:鯛のウロコや内臓を取り3枚におろす
購入した鯛ではなく、海から釣ってきた鯛の場合は、血抜きの作業が必要になります。血抜きをしたらウロコや内臓を取り除いてください。鯛の身に残った血やぬめりを水洗いしてきれいにし、3枚におろします。
2:鯛の水分を取り除く
3枚におろした鯛の水分をふきんやペーパータオルを使ってしっかりふき取ってください。鯛の身に水分が残っていると、劣化が進みやすくなるため、やさしくきれいにふき取りましょう。
3:1枚ずつ食品用ラップで包み冷凍する
身についた水分をきれいにふき取ったあとは、食品用ラップを使って1枚ずつ包んでください。鯛の切り身と食品用ラップの間に空気が入り込まないように、ぴったりと包むことがポイントです。食品用ラップで包んだら冷凍庫に入れて冷凍します。
このとき、金属製のトレイやバットに食品用ラップで包んだ鯛の切り身をのせて冷凍庫に入れると、冷気が行き渡りやすくなります。
冷凍時間が短いほど鮮度が保たれやすいので試してみてください。冷蔵庫に急速冷凍機能がついている場合は機能を活用して急速冷凍しましょう。
下味をつけて冷凍する
下処理の終わった鯛の切り身をタレにつけて冷凍しておけば、味がしっかりとしみ込んでおいしくなります。また、タレにつかっていることで、切り身が直接空気に触れることを避けられるため、劣化を防ぐこともできます。
鯛を冷凍する前に醤油や味噌、みりんなどの調味料につけ込みましょう。冷凍用の保存袋にタレごと入れて、保存袋から空気を抜いて密閉したうえで冷凍しておきます。金属製のトレイやバットに保存袋をのせて冷凍庫へ入れ、急速冷凍すればさらにおいしさをキープしやすくなります。
鯛の解凍方法
冷凍した鯛の解凍方法としては自然解凍がおすすめです。鯛をおいしく食べるためにはできるだけ少ない温度変化で解凍させましょう。食べる前日か半日前には冷蔵庫に移しておくとベターです。また、自然解凍するには時間が足りないというときは、流水解凍がおすすめです。
冷凍した鯛は、どうしても水分が抜けやすくなっているため、水分を補える煮物料理に向いています。
冷凍鯛の保存期間は?
冷凍した鯛は、2週間~1カ月ほど保存しておけます。下味をつけた場合は、保存期間が2~3週間程度になります。ただし、保存状態や冷凍環境によっては、目安となる保存期間よりも前に劣化が進んだり傷んだりすることもあるため注意が必要です。
冷凍鯛の保存期間はあくまでも目安と考え、いろいろな料理に冷凍鯛を活用して、おいしさが保たれているうちに食べ切りましょう。
冷凍した鯛の活用レシピ
上手に冷凍しておいても、冷凍した鯛はどうしても水分が抜けやすくなります。焼いたり蒸したりすると鯛内部の水分が抜け、パサパサした仕上がりになってしまうため、水分を補いながら調理できる煮物がおすすめです。
ここでは、冷凍した鯛をおいしく仕上げられるおすすめのレシピを紹介します。紹介しているレシピを参考に、冷凍鯛に向いている料理に活用していきましょう。
切り身で作るアクアパッツァ
アクアパッツァといえば、お皿の中央に魚が丸ごとのせられているイメージがありますが、「切り身で作るアクアパッツァ」のレシピでは切り身で冷凍しておいた鯛も使えます。冷凍鯛を解凍し、塩コショウをふって準備しておきましょう。
冷凍鯛を使えば、たとえ姿煮でなくても高級感のあるアクアパッツァになります。
鯛の煮物
「鯛の煮物」では、じっくりと鯛を煮含めるため、水分たっぷりの身を食べることができます。徐々に煮立てていくため、切り身の状態で冷凍している鯛を凍ったまま使うことも可能です。
鯛を煮含める時間があれば簡単に作れるため、冷凍している鯛があるときに試してみてください。
鯛にゅうめん
「鯛にゅうめん」では、鯛をそぎ切りして片栗粉をまぶす下準備が必要になるため、冷凍鯛を解凍してから使いましょう。鯛はだし汁や他の食材と一緒に煮立てるため、冷凍で抜けてしまった水分もほどよく補われ、おいしい鯛として味わえます。
下準備は必要ですが、手間がかかる作業ではないため、忙しいときでもさっと作れる一品です。鯛も素麺もつるんと食べられるため、暑いときや食欲がないときでもおすすめのレシピです。
傷んだ鯛の特徴は?
冷凍しておいた鯛が食べられる状態かどうか見極めるためには、傷んだ鯛の特徴を理解しておくことが必要です。腐ったり傷んだりしている鯛には、見た目が黒っぽく変色している、表面にヌメリが出て糸を引いている、生臭さが強烈であるなどの特徴があります。
このような鯛が傷んだときに見られる特徴があったら、無理に食べようとはせず廃棄してください。
鯛の保存は冷凍を活用しよう
鯛を大量に手に入れたときや、食べ切れない量が余ってしまう場合などは、当日食べ切る分を除いて冷凍保存しておけば鯛のおいしさを長く保つことができます。
ただし、冷凍した鯛は水分が抜けやすく、焼き料理や蒸し料理には適さないというデメリットもあります。冷凍してもおいしく食べられる鯛の煮物料理をたくさん覚え、冷凍鯛を活用していきましょう。