白い背景に分離された肝臓

「レバー」は冷凍できる!保存や解凍の方法・注意点は?アレンジレシピも紹介

2023/02/18

レバーをおいしく保存する方法について悩んだことはありませんか。本記事では、レバーの鮮度をキープしたまま冷凍・解凍するコツ、レバーの簡単な下処理方法を解説します。冷凍レバーを活用したレシピも紹介するため、ご興味があるかたは参考にしてみてください。

レバーは冷凍できる?

適切な方法を用いることでレバーは冷凍できます。おいしさをキープして冷凍するコツは、鮮度が良いうちに丁寧に下処理してから冷凍することです。

レバーを冷蔵保存する場合は賞味期限が短いですが、冷凍保存することで日持ちさせることができます。そのまま冷凍してしまうと、臭みや血の塊があるため、購入後はすぐに下処理し冷凍するのがおすすめです。

また、下処理してから冷凍しておけば、解凍後すぐ調理に使えるというメリットがあります。

レバーを冷凍・解凍する際の注意点

レバーの賞味期限は1~2日と短く傷みやすいため、すぐに食べられない場合は冷凍保存がおすすめです。冷凍する際は、購入後できるだけ早く下処理してから冷凍庫へ入れましょう。

解凍する際は、火が通りすぎてレバーが硬くなってしまうため、電子レンジを使うのは避けましょう。

レバーは下処理したものを冷凍するのがおすすめ

肝臓
zeleno/gettyimages

レバーは、下処理することで臭みがやわらぎ、解凍時の手間も省けるため、下処理後に冷凍するのがおすすめです。

豚と牛のレバーは形が似ているため同じ方法で下処理できます。ここからは鶏レバーと豚・牛レバーの場合に分けて、下処理方法をご紹介します。

鶏レバーの冷凍方法

まずは鶏レバーの冷凍方法を解説していきます。

豚や牛のレバーと比べると、鶏レバーの臭みはそこまで強くないため、冷凍前の下処理でも、特別臭いが気になるという場合でなければ、牛乳に漬けるなど時間のかかる処理は必要ありません。カットしたあと、血の塊を取り除いたりしっかりと洗ったりすることで臭みを防げます。

1:部位を切り分けると処理や保存がしやすい

処理と保存が容易になるため、最初にレバーとハツに切り分けます。

ハツは中心に包丁を入れ縦半分に切ります。レバーはかたまりがつながっている部分を切り離し、大きい方を縦半分に切りましょう。こうすることで、 血のかたまりを取り除くことが簡単になります。

特に心臓であるハツは、血管がつながっており、奥の方に血のかたまりが詰まっているため、包丁できれいに取り除きましょう。この処理を血抜きと言います。

2:濁らなくなるまで洗うこと

ボールやバットに水を溜め、レバーとハツを揉みながらよく洗って臭みを取ります。水が濁ったら捨て、新しい水でさらに洗い流しましょう。中に残っていた血がなくなるまで繰り返し水を替えながら、水が濁らなくなるまで流水にさらします。

3:水気はしっかり取ること

きれいにレバーを洗うことができたら、ザルにあげて水気を切ります。ザルにあげて終わりでなく、ペーパータオルなどで挟むようにして、しっかりと水気を拭き取りましょう。ひとつひとつの作業を丁寧に行うことをおすすめします。

4:食品用ラップに包む時は平らに広げること

ハツとレバーが重ならないように食品用ラップに包み、平らに整えます。できるだけ空気が入らないように閉めましょう。平らに広げることで、冷凍・解凍の時間が短くなり鮮度を保つことができます。

また、平らに広げておけば凍ったまま使う際、使う分量のみを取り出せるため使いやすくなります。100g程度を1回分の目安に、食べ切れる量に分けて冷凍しても良いでしょう。

5:金属トレーに載せて急速冷凍する

食品用ラップで包んだレバーを金属トレーにのせて急速冷凍します。鮮度をキープするためには急速冷凍することが重要です。

冷凍庫の急速冷凍機能を活用したり、アルミやステンレスなどの金属製のトレーやバットに置いたりすることで、すばやく凍らすことができます。

食品用ラップで包んだレバーが凍ったあとに、ジッパー付きの保存袋に入れて、さらに冷凍庫に入れます。食品用ラップのみでは臭い移りや冷凍焼けの心配があるため、ジッパー付きの保存袋に入れましょう。

豚・牛レバーの冷凍方法

豚や牛のレバーは鶏レバーとは違い、特有の臭みがあるため、臭み抜きの工程を入れましょう。

特に牛レバーは臭みが強いと言われているため、しっかりと下処理し、調味料や香味野菜などで工夫することで、よりおいしくいただけるでしょう。

ここからは豚・牛レバーを下処理し、おいしく冷凍する方法を解説します。

1:かたまりをスライスするときはそぎ切りにすること

まずはレバーを切っていきますが、表面の見える場所に脂肪がある場合は包丁で切り落としましょう。そのあと、5mm~1cm程度のそぎ切りにします。薄いそぎ切りにすることで、冷凍スピードを速くできます。

2:流水で洗ったあと牛乳に浸すと特有の臭みが抑えられる

牛乳に浸して、豚・牛レバー特有の臭みを取り除きましょう。牛乳には臭みを吸収する性質があるため、レバーの臭みを効果的に取り除いてくれます。

牛乳に浸す前に、ボールやバットに水を溜めレバーを洗います。鶏レバーと同様に濁らなくなるまで流水にさらし、手で揉みながら残っていた血がなくなるまでよく洗いましょう。水が濁ったら取り替えながら洗います。

ペーパータオルで水気を取ったあと、バットに並べ牛乳を注ぎます。30分程度おいて臭みを取りますが、気温が高い場合は冷蔵庫に入れてください。

3:水気はしっかり取ること

30分程度経ったらザルにあげ、2~3回ほど流水で牛乳を洗い流します。ペーパータオルなどで挟むようにしっかり水気を拭き取りましょう。鶏レバーと同様にひとつひとつの作業を丁寧に行うことが大切なポイントです。

4:食品用ラップに包む時は平らに広げること

水気を拭き取ったら食品用ラップに包みます。鶏レバーと同じく、重ならないように平らに広げましょう。平らにすることで凍るスピードが上がり、おいしさをキープできます。

食べ切れる量に分けて食品用ラップに包むことで、無駄なく食べられるでしょう。

5:金属トレーにのせて急速冷凍する

食品用ラップに包んだら、金属製のトレーやバットにのせて急速冷凍します。冷凍庫に急速冷凍機能があれば活用しましょう。

食品用ラップに包んだ状態で完全に凍ったあと、ジッパー付きの保存袋に入れ、空気を抜いて密閉してから冷凍庫に入れ直します。ジッパー付きの保存袋の役割は、乾燥からレバーを保護することです。冷凍庫内は乾燥しているため、なるべく空気に触れないようにする必要があります。

レバーの解凍方法

冷凍したレバーは、炒め物や煮物、揚げ物など調理法によって解凍方法が異なります。

煮物や揚げ物に使う場合は凍ったままのレバーをそのまま調理に加えられるため、時短になり便利です。揚げ物は凍ったまま下味と衣を付けられます。

炒め物に使う場合、凍ったままでは火が通りにくいため、冷蔵庫で半解凍になるまで置いておきます。解凍時間の目安は、100gあたりで4時間程度でしょう。

ニラレバ炒めや唐揚げ、竜田揚げなど、下味を付ける料理の場合は、調味料やタレに漬けながら冷蔵庫で解凍できます。

特に冷凍したまま調理に加えた場合は、中までしっかりと火が通っているか確認してください。

冷凍レバーの保存期間は?

皿とまな板の上に生の肝臓の断片。
Olesia Shadrina/gettyimages

冷凍したレバーは2~3週間ほど保存できます。

生のレバーは冷蔵保存で2日程度、真空パックで販売されているものでも3日程度と短く、購入後はすぐに食べ切る必要がありますが、冷凍することによって長く保存できます。

しかし、保存期間が長くなるにつれて味が落ちていくため、できるだけ早めに食べ切ることでおいしくいただけるでしょう。

冷凍したレバーの活用レシピ

下処理に時間がかかるレバーですが、あらかじめ下処理したものを冷凍しておけば、調理の時間を短縮できます。調理に合わせて食べる分だけ解凍できるため、さまざまな料理に活用してみましょう。

鶏、豚、牛それぞれで特徴が異なるため、風味や食感を活かした調理方法を用いると、よりおいしくいただけるでしょう。

鶏レバーは臭みが少なく、しっとりした食感をしています。豚・牛レバーと比較して食べやすいのが持ち味で、焼き鳥やクリーム煮、レバーペーストなどもおすすめの調理法です。

豚レバーは弾力がありしっかりとした食感をしているため、炒め物や揚げ物、甘辛煮などによく使われます。

牛レバーは臭みが強めですが、きちんとした処理をすればやわらかく濃厚な味わいが楽しめるため、炒め物や揚げ物、焼き肉などでも食べられています。

鶏レバーの甘辛煮(しぐれ煮)

出典:白ごはん.com

下処理したレバーを使うことで臭みのない甘辛煮が作れます。じっくり煮るのがポイントです。味は濃いですが、すっきりとした手作りならではの味わいがあります。

レバーだけでなく、ハツを使うとコリコリとした食感が楽しめます。

しぐれ煮とは佃煮の一種で、特にショウガを加えて甘辛く煮しめる料理です。ごはんのお供としても親しまれています。

レバーのショウガ焼き丼

出典:E・レシピ

豚レバーを使って作る、臭みのない食べやすい丼です。ショウガ汁とおろしショウガをダブルで使うことで、ニラレバ炒めと比べてさっぱりとした味付けになっています。

コツはレバーを短時間でサッと火を通すことです。長く炒めると独特の臭みが出てしまうため、火が通っているか確認しながら炒めすぎないようにしましょう。

レバーの竜田揚げ

出典:E・レシピ

牛レバーを使った竜田揚げです。鶏や豚レバーでもおいしく作れます。きちんと下処理したレバーを使えば、臭みのない竜田揚げができるでしょう。

レバーに下味をしっかり付けるのがポイントです。衣にカレー粉を混ぜればカレー風味などのアレンジが簡単にできます。おつまみとしてもおすすめの一品です。

牛レバーには菌が付着していることがあるため、中心部までしっかりと火が通っていることを確認してください。

レバーの保存は冷凍を活用しよう

この記事では、レバーの適切な冷凍・解凍方法を解説しました。おいしく冷凍するコツは、できるだけ新鮮なうちに下処理してからすばやく凍らせることです。

鶏レバーと豚・牛レバーで下処理方法が異なりますが、丁寧に処理しておくことで、解凍後に臭みのないおいしいレバーが食べられるでしょう。下処理しておいた分、調理時には時短にもなり、さまざまなレシピに活用できるというメリットもあります。

冷凍・解凍のポイントと下処理のコツを押さえて、レバーの冷凍保存を活用しましょう。

参考にしたサイト

 
 

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