驚いた若い女性。

ゴキブリだけじゃない!コバエにダニ、蜘蛛など…夏によく出る虫の特徴と対策

2023/06/24

夏になると、活発に動き出す虫たち。人間の生活に害を及ぼす虫ばかりではないのですが、「虫が苦手」だと、触るのはもちろん、目に入るのも嫌だと思う人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は暮らしスタイリストとして料理を始め家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんに、夏によく出る虫の特徴やその対策を解説してもらいました。

暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、は...

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  1. コバエ
  2. ダニ
  3. お米にわく虫
  4. 蜘蛛
【目次をすべて表示する】

コバエ

これは、食品スクラップの周りにブンブンハエのイラストです。
Kei/gettyimages

部屋の中を飛び回る小さなハエを「コバエ」と呼びますが、実は、コバエという名前の虫は存在しません。コバエとは小さなハエ科の虫の総称で、正しくは「ショウジョウバエ」「ノミバエ」「チョウバエ」「キノコバエ」といった虫となります。いずれもわずか数mmの大きさで、窓や玄関、網戸や換気扇、排水口などから室内に入ってきます。

ショウジョウバエやノミバエは、生ゴミや腐ったものを好むため、キッチンや食卓などによく現れます。生ゴミはすぐに捨て、食べ物は出しっぱなしにしないようにすることが大切です。

また、ノミバエは動物の糞に産卵することがあるので、ペットを飼っている場合はペットシートの交換やトイレトレーの交換をこまめに行いましょう。

チョウバエは汚れた水まわりや排水口を好みます。浴室やトイレ、キッチンなどはこまめに掃除をしてください。キノコバエは土の中にある有機物を食べ、その土に産卵して繁殖します。観葉植物が発生源ということもあるので、注意してください。

コバエが発生してしまったときは、紙コップなどにめんつゆやお酢、ワインなどの香りの強いものを水で割った“コバエトラップ”を置いておくという駆除方法があります。

ただし、これで捕獲できるのはニオイに反応するショウジョウバエやノミバエのみで、その他のコバエには効果がありません。市販の殺虫剤を使用してください。飛んでいるコバエには、アルコール除菌スプレーを吹き付けることで退治することもできます。

ダニ

塵中ダニ
Refluo/gettyimages

夏になると、一気に増えるのがダニ。人の目ではほとんど見つけることができないので、気にしていない人もいるかもしれませんが、咬まれたり刺されたり、またアレルギー疾患を引き起こすこともあります。

ダニは気温25℃、湿度60%以上の高温多湿な環境を好み、フケや垢、髪の毛などを餌にして繁殖します。布団やマットレス、カーペットなどの布製品、ホコリの中などに潜り込み、その糞や死骸がアレルゲンとなることがわかっています。

ダニを増やさないためには、エアコンを使う時期でもこまめに換気をすること。湿度が高い家にはより多くのダニがいる傾向があります。湿度が50%以下になるよう窓を開けて空気を入れ換えましょう。

シーツや枕カバー、カーペットなど洗濯できるものは定期的に洗い、洗うのが難しいものも天日干しをしたり、布団乾燥機にかけたりするようにしましょう。しっかりと乾燥させたら、掃除機をかけて、ダニの糞や死骸を取り除いておくことが大切です。

お米にわく虫

今年の米
Toshie Kurosawa/gettyimages

お米を室内に保存しておくと、虫がわいてしまうことがあります。米を好む虫には「コクゾウムシ」「ノシメマダラメイガ」などがいます。これらの虫も高温多湿な環境を好むため、夏は要注意です。

コクゾウムシは3mm程度の甲虫で、米の中に卵を産み、精米でも除去できません。また、ノシメマダラメイガは1cm程度の蛾で、その幼虫が米を食べます。幼虫は米によく似た色をしているため、見分けにくく、成虫になって初めて気づくことも。いずれも10℃を下回ると繁殖できなくなるため、夏に米を長期保存するときには冷蔵庫に入れておくと安心です。

万が一これらの虫を食べてしまっても健康に害はないと言われています。また、虫を取り除けば、その米も食べられます。明るい場所に広げると、虫が逃げていくので、あとは目視で残った虫を取り除きます。米を炊く前にはたっぷりの水を入れて、浮いてきた虫やお米を取り除きましょう。

ただし、やはり気分は良くないだけでなく、味が落ちていることもあるので、保管には注意をしましょう。

蜘蛛

黒いクモと引き裂かれたウェブ。ハロウィンシンボルの怖いクモの巣。白で隔離されています。ハロウィーンの装飾のための不気味なクモの巣。ベクトルの図
Diana Karch/gettyimages

蜘蛛はセアカゴケグモなど一部の毒蜘蛛を除いて人間に害を及ぼすものは少なく、特に室内にいる蜘蛛は害虫を捕獲してくれる益虫といわれています。ただし、その見た目や蜘蛛の巣を張ることで、部屋の中にはいてほしくないという人も多いかもしれません。

蜘蛛の餌となるのは、ゴキブリやコバエなどの害虫です。そういった害虫を減らせば、蜘蛛が室内に入ってくることも減ります。ゴミを室内に溜め込んだり、水まわりなどの掃除が滞っていたり、食べ物をよく出しっぱなしにしていると、害虫も増えます。こまめに掃除や片づけをするようにしましょう。

蜘蛛は益虫なので、できれば殺さずに逃がしてあげたいところですが、どうしても難しい場合は市販の殺虫剤で駆除したり、掃除機で吸い取ったりします。ただし、掃除機の中で生きていることもあるので、ゴミはすぐに処分してください。

蜘蛛の巣はフローリングワイパーなどで払って取ります。糸がからむと取り除くのが大変なので、使い捨てのネットなどをかぶせて、掃除が終わったら、取り外して捨ててしまいましょう。蜘蛛は同じ場所に巣を張る習性があるので、掃除後は殺虫剤をスプレーしておくと安心です。


◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、始めるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。

 
 

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