絶対にやらないで!意外とやりがちな「フライパンの寿命が縮む」使い方
2024/09/29
食材が焦げつきにくく、お手入れもしやすいことで人気なのが、フッ素樹脂やセラミックなどでコーティングされたフライパンです。
鉄やステンレスといったノンコーティングのフライパンはお手入れしながら使えば、一生使い続けることができますが、コーティングされたものは1~3年が寿命といわれています。ただし、使い方によっては、その寿命がより早く短くなってしまうことも。
そこで今回は暮らしスタイリストとして料理をはじめ家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんに、フライパンの寿命を縮めないために気をつけたいポイントを教えてもらいました。
執筆/監修: 暮らしスタイリスト 河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、は...
空焚き
コーティング加工されたフライパンは高温に弱く、空焚きをすると一気に温度が上がり、傷みやすくなります。できるだけ油や水、食材を入れてから、火をつけるようにしましょう。
なお、フッ素樹脂加工のフライパンは350℃を超えると、有毒ガスが発生するといわれています。某ドラマでも、フッ素樹脂加工のフライパンを空焚きしたことで発生したガスで中毒死したというシーンが描かれました。
実際には空焚きをし続けても人間が死ぬほどのガスは発生しないとされていますが、鳥などのペットには危険が及ぶこともあるといわれていますので、注意してください。
強火で調理する
空焚きしてはいけないのと同様に、高温が苦手なため、強火で調理することも避けた方がよいです。調理は弱火から中火で行います。特にIHクッキングヒーターは視覚で火加減がわかず、高温で調理しがちですが、ガスよりも温度が上がりやすいので、注意が必要です。調理前の予熱をする場合も、中火で30秒程度の短時間にしましょう。
油を引かないで調理する
コーティング加工されたフライパンは炒め物や焼き物をする際、油を使わなくても焦げつきにくいですが、薄く油を引くことでコーティングがはがれにくくなり、より長持ちします。
金属製のフライ返しを使う
素材にもよりますが、傷がつくと、コーティングははがれやすくなります。金属製のフライ返しやおたまなどは避け、シリコン製や木製のものを使うようにしましょう。
料理を入れっぱなしにする
作った料理を入れっぱなしにして長く保管すると、コーティングに水分などが入り込み、はがれの原因となります。調理後はよく洗い、水気もしっかりと拭きとるようにしましょう。
調理後すぐに水をかける
急激な温度変化もコーティングを傷める原因です。フライパンが熱い状態ですぐに水をかけるのはNG。冷めてから洗うか、どうしてもすぐに洗いたい場合にはお湯を使うようにしてください。
スポンジの硬い面で洗う
金属製の調理道具を避けた方がよいのと同様に、コーティングに傷をつけないように、スポンジの硬い面やたわし、メラミンスポンジ、クレンザーなどでこするのはやめましょう。焦げついてしまった場合はお湯に浸して汚れを浮かせてから、中性洗剤と柔らかいスポンジで落としましょう。
フライパンの交換時は?
コーティングされたフライパンは、その寿命には限界はあり、1~3年程度で交換時期を迎えます。
コーティングのはがれが目立つようになったり、料理のこげつきが気になるようになったら、交換の目安です。調理しにくくなるため、無理せずに買い替えましょう。
より長く使い続けたいのであれば、ノンコーティングのフライパンをおすすめします。
◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。