日本で人気のタイ料理のひとつ、グリーンカレー。刺激的な香りに誘われて、カフェやレストランで注文が急増しています。淡いグリーンが特徴で辛さを想像しにくい見た目に反して、一口食べるとスパイスの辛さが口を覆い、ココナッツミルクでマイルドになる、やみつきの味です。その味を家庭でも食べたい!と手軽につくれる「グリーンカレーペースト」が大人気に。今回はペーストを使ったグリーンカレーの作り方やアレンジ料理をご紹介します。
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辛い物好きに人気の「グリーンカレー」とは?
グリーンカレーとはタイ料理で、日本では「タイカレー」で親しまれています。しかし、カレー料理ではなく「ケーン」と呼ばれるタイ料理のスープなのです。未熟で辛さのある青唐辛子、甘さのあるココナッツミルク、ハーブなどを混ぜたスープに大きくカットした肉や野菜がたっぷり入ります。辛さと甘さ、具材の旨みとコクが混ざり合うことでやみつきになるおいしさのカレーができあがります。
使われるハーブには熟す前の青唐辛子やパクチー、東南アジア原産のこぶみかんの葉などの緑色のハーブが多く使われ、ルーの色が緑色であることから名前に「グリーン」がついています。これらのハーブのおかげでさわやかな香りと旨みの詰まった仕上がりになります。
グリーンカレーペーストとは?何が入ってるの?
グリーンカレーペーストは調味料の1つとして使われており、欠かせない存在。辛みのもととなる青唐辛子、香りを出すコリアンダーやこぶみかんの葉、レモングラスやガーリックなどのハーブ、さまざまなスパイスが入っています。使うことで手軽に作れるだけでなく、入れる具材によってアレンジがしやすいというメリットがあります。
グリーンカレーの基本の作り方
材料
カレーペースト 大さじ2
ココナッツミルク 400ml
ナンプラー 大さじ2
砂糖 大さじ2
塩 小さじ1
水 100ml
油
鶏むね肉 250g
なす 1本
パプリカ(赤) 1個(100g)
しめじ 1房(100g)
たけのこ(水煮) 100g
パクチー
1.材料の下準備(鶏むね肉)
鶏むね肉は一口大にカットします。スーパーであらかじめ一口大にカットされているものを買うと、手間が省けて便利です。
2.材料の下準備(なす)
縦半分に切り、一口大に乱切りにします。水に5分程度さらし、ザルにあげてキッチンペーパーなどでしっかりと水分をふき取ります。水分が残っていると炒める際の油はねの原因になります。
3.材料の下準備(そのほかの野菜)
しめじは石づきを切り落とし、小房に分けます。
たけのこの水煮は5cm長さの短冊切りに、パプリカは細切りにします。水分が残っている場合は丁寧にふき取っておきます。
4.鶏肉を炒める
炒める直前に小麦粉(適量・分量外)をまぶしておきます。こうすると、旨みが閉じ込められます。鍋に油(大さじ1)をひき、鶏肉の皮目を下にして焼きます。途中でひっくり返し、全体に焼き色がつき、中まで火が通ったら取り出します。
5.野菜を炒める
同じ鍋に油をつぎたし、なすを炒めます。表面につやが出て油がまわったら、ほかの野菜も加えて油をなじませながら炒め、取り出します。
6.カレーペーストを炒める
鍋に油(大さじ1)グリーンカレーペーストを入れて弱火で香りが出るまで1分程度炒めます。ココナッツミルク(100ml)を加えて混ぜ合わせます。
7.具材を煮込む
鶏肉と野菜を鍋に戻して混ぜ合わせたら、残りのココナッツミルク、水、ナンプラー、砂糖、塩を入れて弱火で3〜5分煮て火を止めます。
8.盛りつけ
お皿に盛りつけ、パクチーを添えます。
グリーンカレーは種類が豊富
エビ
エビはタイ料理で多く使われる食材の1つ。カレーの緑とエビの赤で彩りがよく、プリプリとした食感で食欲をそそります。
カニ
カニは丸ごと使うことで旨みが溶け出しコクが増します。身も食べ応えのある具の1つ、殻や身の赤はカレーの中で映えます。
キノコ
定番具材のふくろたけ以外にエリンギやシメジは使いやすいですね。複数入れると旨みが出てコクのある仕上がりになります。
ホウレン草
ホウレン草を入れることで緑がより鮮やかに。ミキサーでペーストにしてスープに入れるとより濃い緑に仕上がります。
レンコン
食感のよいレンコンは煮くずれしにくい特徴があるのでおすすめです。たけのこの代わりに使いやすく歯ごたえが楽しめます。
カボチャ
カボチャの黄色はカレーの中で存在感があり、甘さでまろやかさが生まれます。辛い物が苦手なかたにはおすすめです。
オクラ
タイでも馴染みのあるオクラ。小口切りして煮込むととろみが増します。ゆでて添えると歯ごたえを楽しめます。
トマト
トマトを加えると赤が映え彩りがよくなります。旨みと酸味がプラスされ、クセが抑えられて食べやすくなります。
大根
火を通すと旨みを吸っておいしくなる大根。煮込むと甘みが出るため日本人好みのマイルドな味わいになります。
グリーンカレーのアレンジレシピ
グリーンカレーラーメン
グリーンカレーペーストとココナッツミルクのスープで食べるラーメン。調理時間が15分と短く手順も簡単なので、食べたくなったらすぐに作れますよ。
・調理時間:15分(2人分)
グリーンカレー焼きそば
ソースや塩味のやきそばに飽きたらぜひ食べてほしい焼きそば。具材には彩りを意識して赤ピーマンを、味の主張が弱くからみのよいキャベツを使います。辛さはペーストの量を増減して調整できるため、辛い物が苦手なかたでもチャレンジしやすいです。
夏野菜たっぷり☆グリーンカレーつけ麺
新しい発想のつけ麺。つけ汁の温度は季節や好みに合わせて、温めても冷やしてもおいしくいただけます。麺は市販の中華麺だけでなく、うどんやそうめんにすると一味違った感覚になります。具材と麺のアレンジでいくつもの食べ方を楽しめます。
・調理時間:約15分(2人分)
チキングリーンカレースパゲッティー
カレーとパスタがコラボした一品。ソースのベースはグリーンカレーペーストとココナッツミルク。ソースにとろみがあるため、パスタによくからんで最後までおいしくいただけます。種類によって味わいや雰囲気が変わりますので、お好みの食べ方を探すのも楽しいですね。
・調理時間:30分(1人分)
プーパッポンカリー風鍋(カニのココナッツカレー鍋)
タイ料理のカニのカレー炒め「プーパッポンカリー」を使ったお鍋。グリーンカレーペーストとココナッツミルクをベースにナンプラーとオイスターソース、水でスープを作ります。グリーンカレーペーストの辛みとココナッツミルクのまろやかさはカニとの相性が良いため、スープまで飲み干せます。カニを贅沢に一杯まるごと使うことで、うまみも余すことなく食べることができます。
・調理時間:約1時間(3~4人分)
グリーンカレー風味の手羽元のから揚げ
カレー風味のスパイシーなから揚げ。お好みでレモンをしぼってさわやかさをプラスすると食べやすくなりますね。辛さはペーストの量で調整できます。
・調理時間:約1時間(2人分)
グリーンカレーコロッケ☆
いつものカレーコロッケがより本格的に。しっかりと味がついているためさめてもおいしく、お弁当のおかずにもなります。ソースはかけずにそのまま食べるとよりグリーンカレーの風味を感じられます。
・調理時間:30分(2人分)
手軽に絶品♬グリーンカレー炒飯
スパイシーな炒飯。グリーンカレーの定番材料のココナッツミルクはベチャットした仕上がりになるため使わず、ナンプラーや砂糖、スープの素で簡単に味を整えることできます。仕上げにレモン汁を振りかけるとさわやかさが行き渡り、食べやすくなります。
・調理時間:15分(2人分)
グリーンカレーの炊き込みご飯
炊飯器で簡単につくる炊き込みご飯。ココナッツミルクを使うとコク深くなり、グリーンカレーに近づきます。水の半量をココナッツミルクに変えるだけで、他の工程は同じようにつくれます。
・調理時間:1時間(2人分)
やっぱり病み付き、グリーンカレーのリゾット
カレーとは一味違うリゾット。先にごはんを煮込んでいるのでやわらかいなり食べやすく、しっかりと味がついているためどこを食べても同じ味を楽しめます。
・調理時間:15分(2、3人分)
まとめ
家でも本場のグリーンカレーが手軽につくれるので、ペーストさえ買っておけばいつでも食べられて便利です。また、アレンジメニューもさまざまあるため、違う料理でグリーンカレーの味を楽しむことができます。また、辛さや具材のアレンジしだいで新たな料理や自分好みの味に出合えるもの手作りの魅力なんです。「買っても使い切れない」と悩んでいたり、買うのを躊躇していたら、そんな心配はいりません!グリーンカレーペーストで新しい味との出会いを楽しんでくださいね。