元電子レンジ開発職担当者が教える!多くの人が知らない電子レンジで温めるときのラップの正解

2022/07/06

元家電メーカーの電子レンジ開発職担当、サンキュ!STYLEライターのひろです。

元担当が教える、職場で当たり前にやっていて、お客さまからお問い合わせが多い、電子レンジの正しいラップの方法をご紹介します。

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もしかして、ラップをぴったりしていませんか?

電子レンジ加熱時、とくにレンチン料理をするときによくあるのが「ぴったり」ラップしているパターン。ラップは何となく、「ぴったり」「パン!」と張っているほうが、きちんとしている感じがありませんか?

ただ、それはNGな使い方なんです。

電子レンジのラップをぴったりすると何が起こる?

電子レンジは、ほかの加熱機器と根本的に違う点があります。それは、周囲より食品自体の温度が高くなること。コンロ調理は、まず鍋が熱くなりますし、オーブンは空気が熱くなります。しかし、電子レンジは食品自体が熱くなるんです。すると食品の熱で容器の中の温度も上がり、空気が熱膨張してどんどん膨らんでいきます。

このとき、ラップを最初からパンと張っていると、膨張に耐えられなくなって破裂したり、出した後急にしぼんで食品をつぶしてしまったり、場合によっては中の食材が飛び出したり、乾燥したりしてしまうんです。

ラップの正しいやり方

ということで、レンチン料理などで、容器にラップを使うときは「ゆったりラップ」にすることがポイントです。ゆったりラップとは、パンと張らずに、ラップに余裕を持ってかぶせること。

なんだか適当に見えるかもしれませんが、これくらいのゆるさが必要。

しかし、ここでもひとつ間違ってはいけないポイントがあります。
上部はゆったりするのですが、側面の部分は、周囲から空気を逃がさないこと。

ラップをする目的は「食品の乾燥を防ぎ、熱を保持すること」
空気が逃げる道があると、この目的が果たせず意味のないラップになってしまいます。

ラップは余裕を持ってゆったりですが、周囲は空気が逃げないように容器にぴったり貼りつけます。これとっても重要。

加熱するとこうなります。

レンチン料理のときのラップのしかたをまとめると、この2つがポイントです。
 1 熱で膨張することを想定した「ゆったり感」
 2 空気が外に逃げる道を封じるよう「周囲はぴったり」

なお、容器を使わず、野菜をラップで包んでゆでるときはピッタリしても大丈夫。ラップの中の空気が少ないのでこの課題はありません。

また、ごはんやおかずをさっと再加熱するときはそこまで気をつかう必要はないかもしれませんですが、レンチン料理をするときは、ぜひ気をつけてみてくださいね。

▶︎この記事を書いたのは…ひろ
時短家事コーディネーターです。
元家電メーカー開発職で、整理収納アドバイザー、管理栄養士。
ラクして快適に過ごせる暮らしの知恵をお届けしています。

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

 
 

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