食卓を簡単に映えさせたい!出張料理人が自宅で使う食器を大解剖
2023/10/02
映える料理を作れば料理写真が映えるのはもちろんわかる。でも、毎日の家事の中でそんなに映える料理ばかり作っていられないから、食器の力を借りて簡単に映えさせたい…!
誰もが一度は思うことではないでしょうか。
今回は、出張料理人としてさまざまなご家庭のキッチン・食卓を見尽くしてきたサンキュ!STYLEライターの植松愛実が、自宅で使っている食器を大解剖し、食器選び初心者さんでもすぐに試せる「映える」方法を解説します。
まずは白・黒・グレーを使いこなそう!
「何色のお皿から買いそろえたらいいんだろう…」と迷う人におすすめなのが、白・黒・グレーの食器です。
白はほんとんどの家庭にありそうですが、黒やグレーは持っていないという人も多いのでは。
まずはこの3色があれば、大きな失敗をせずに「映える」を実現しやすくなります。
基本的に、濃い色や茶色っぽいおかずを白い皿へ、白っぽいおかずやカラフルなおかずを黒い皿へ。
カラフルなおかずは白い皿でももちろん合うのですが、「映え」を気にするなら断然黒い皿です。
特に、野菜の素揚げがいくつも載ったカレーや、魚と野菜のソテーなど、野菜の色が鮮やかに出る料理は黒背景で本領を発揮します。
一方で、たとえ白っぽいおかずでも、使われている具材が少なめの料理や、凹凸が少なくのっぺりした印象の料理は、黒い皿を使うと皿の迫力に負けてしまうことがあります。
そんなとき、グレーの皿が大活躍。
また、白か黒か迷ったときにも、とりあえずグレーを使えば大きな失敗はありません。
肉料理・中華料理と相性が良い「青」
白・黒・グレーとともに、意外と使い勝手がよいのが青い皿。
「青って使いづらいのでは?」と思われるかもしれませんが、特に肉中心の料理や中華料理との相性は抜群です。
青1色の食器でももちろんOKですが、食器選び初心者さんにおすすめなのは、青と白のデザイン。
回鍋肉や麻婆茄子など濃ゆいイメージの中華料理は、白より青の割合が多い皿(または青1色の皿)が合うのですが、「青すぎるお皿は汎用性がないかも…」と不安な場合は、白地に青い模様が入っているものや、青と白のしま模様のものがおすすめです。
「端っこ」に福あり⁉安い食器を高見えさせるコツ
同じ白い食器でも、料理が映えやすいものとそうでないもの、そして高価に見えるものと安そうに見えるものがあります。
食器選び初心者さんにおすすめなのが、皿の「端っこ」に注目すること。
皿のふちにぐるりと一周模様が入っているものや、ふちに凹凸があるものを選びましょう。
また質感は、ツヤツヤしたものよりマットなものがおすすめ。
ツヤツヤでも料理そのものが美しければ問題なく映えるのですが、一般の家庭で作られるような料理であればマットなほうが映えやすくなりますし、たとえ百均で買ったものでも高級感が出やすくなります。
買いやすさ重視!「映える」食器を手ごろに買える場所3選
全国展開していてオンラインショップもあるような小売店でも、「映える」食器を手ごろな値段で買うことができます。
やっぱり頼れる!ニトリ
ニトリでは「映え」に必要な基本的な食器を手ごろにそろえることができます。
前述の高見えする「ふちに凹凸がありマットな質感の白い皿」はまさにドンピシャな商品があるほか、青系の皿もさまざまな選択肢があります。
使いやすいデザインで、人とかぶっても「かぶった感」がないシンプルなものが多いのも嬉しい特徴です。
セレクトショップに近い雰囲気⁉KEYUCA
KEYUCAは高級そうなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、1,000円を切るようなリーズナブルな商品の扱いも意外と多いです。
店舗そのものがセレクトショップに近いおしゃれな雰囲気で、店内を巡って選ぶだけでも楽しいのも特徴。
後述する美濃焼や波佐見焼などの伝統工芸品も扱っています。
110円~買えるのが嬉しい!ナチュラルキッチン&
百均チェーンのナチュラルキッチン&(アンド)は名前の通りキッチン用品に特化しているため、110円や330円でかなりの種類のおしゃれな食器が手に入ります。
ちょうどこういうのが欲しかった!という、かゆいところに手が届くような商品もたくさん。
ただここの食器は電子レンジだけでなくオーブンでも使える仕様のものが多い影響で、重めの食器が多いです。
小さなお子さんのいるご家庭では合わないかもしれないため、実店舗で重さを確認してから買うのがおすすめです。
意外とおしゃれでリーズナブル!伝統工芸3選
最後に、日本が誇る伝統工芸品の中から、食器選び初心者さんでも比較的買いやすい陶磁器を3つご紹介します。
安いだけじゃない!進化を続ける美濃焼
東海地方出身の私にとって、岐阜県発祥の美濃焼(みのやき)は近くのスーパーで売っている安い食器のイメージが強かったのですが、現代の美濃焼はひと味違います。
手ごろな値段はそのままにさまざまなデザインや色の食器が生み出され、いわゆる「映えやすい」デザインもかなり出回っています。
陶磁器の全国シェアNo.1を誇る生産量があるため、東海地方だけでなく全国的に手に入りやすいのも魅力。
もちろん複数のオンラインショップで買うことができます。
「用の美」を体現する益子焼
栃木県の益子焼(ましこやき)は、厚みがあり手になじみやすい質感が特徴。
日用品として使われるのに美しいことから「用の美」と言われ、まさにその言葉を体現するような商品が多いです。
じつは前述の美濃焼と比べると高めの価格帯ですが、大消費地である東京が近いこともあって陶器市などのイベント開催が多く、そういった機会を狙うと通常よりもかなりリーズナブルに手に入れることができます。
乳白色のラインナップが人気!波佐見焼
佐賀県の波佐見焼(はさみやき)と言えば白と青のデザインを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、現代の波佐見焼は驚くほどバリエーション豊か。
特に近年人気なのが乳白色のラインナップで、ありそうでなかった美しい色と質感の商品が出回っています。
コアなファンは現地で窯元巡りをするほどですが、長い伝統を持つ窯元でも今やオンラインショップを持つ時代なので、九州以外の人でも買いやすいです。
◆この記事を書いたのは・・・植松愛実
身近な食材でできる時短作り置き料理やパーティー料理、簡単に彩りを増やせる料理のコツや、いざという時に備える災害食まで、「食」に関する情報を発信。また、東北や東海、関西にも住んだ経験から、各地の伝統的な食材にも詳しい。野菜ソムリエ、食育インストラクター、気象予報士など保有資格多数。
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