睡眠が変わる布団の正しい「干し方」「たたみ方」とは?NGな家事も紹介

2022/06/11

毎朝起きたあと、使っていたふとんはどうしていますか? そのまま長くほうっておくといや〜なニオイがつき、カビ、ダニが発生する原因にも。これでは心地よい睡眠も得られませんよね。

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※本記事は、過去に掲載した以下記事を統合したうえで一部編集を加えたものです
湿気は大敵!布団の正しい「たたみ方」「干し方」で睡眠が変わる!(2019/01/16掲載)
布団の「天日干し」でよくやるアレ、じつは逆効果だった!?(2020/05/03掲載)

プロが解説、ふとんの正しい干し方&しまい方

まずは暮らしスタイリストの河野真希さんに、ふとんの正しい干し方としまい方を教えてもらいました。今日からさっそく実践しましょう!

「起きてすぐたたむ」はNG!

一晩使ったふとんは、汗や熱を吸収し湿気でいっぱい。起きてすぐにふとんをたたむのではなく、まずは掛けぶとんをめくり20〜30分そのままにしておきましょう。こもった湿気が充分に抜けたところで、たたんで押し入れなどに収納します。

ベッドの場合も同様に、掛けぶとんをめくりマットレスにこもった熱や水分を逃がすようにしましょう。

週に一度は天日干しを

できれば週に1回は天日干しをしましょう。午前10時〜午後3時の間に、片面1〜2時間干すのがおすすめです。夕方以降になるとかえって湿気を吸ってしまうため、取り込む時間帯には気をつけてくださいね。

また、ついふとんたたきでパンパン!とたたきたくなりますが、これは中わたを傷めてしまうだけなのでやめましょう。ふとんたたきを使う場合は、表面を横にすべらせホコリを払い落とせばOKです。

しばらく外に干せないときは?

出典:Amazon

マンションなどの集合住宅によっては、ふとんや洗濯物をベランダに干すことを禁止しているところも。また、花粉の季節や梅雨どきは、しばらくふとんを外に干すことが難しいですよね。そんなときは、室内でも使えるふとん干しアイテムやふとん乾燥機を活用して、できる範囲でふとんの湿気対策を心がけましょう。カラッと乾いたふとんは肌に触れても気持ちよく感じられます。

しまうときに気をつけたいこと

出典:Amazon

ふとんは押し入れの上段に収納するのがおすすめです。下段よりも湿気やホコリの影響が少なく、立ったまま出し入れできる点でもラク。押し入れに「すのこ」を敷くと空気が通りやすく、カビも寄せつけにくくなります。ドラッグストアで手に入る除湿剤などもうまく活用しましょう。

湿気を遠ざけるふとんの敷き方

和室など畳の上にふとんを敷く場合は、ある程度の通気性が確保されますが、通気性のないフローリングの床ではそうもいきません。フローリングとふとんが長時間密着するため、朝起きて布団をめくると床がしっとりぬれている……なんてことも。

フローリングにふとんを敷く場合は、ふとん用のすのこや除湿シートなどを利用するのが効果的。このひと手間を加えるだけで、湿気がこもりにくく眠りも快適になりますよ。

シーツや枕カバーは小まめに洗って清潔に

直接肌が触れるシーツや枕カバーは、汗や皮脂で見た目以上に汚れています。シーツは1週間に1回程度、枕カバーは2〜3日に1回程度を目安に洗濯するといいでしょう。「そんなに小まめに洗うなんて無理……」という人も、夏場に汗をたくさんかいたときなど、なんとなく不快に感じたタイミングですぐに洗うよう心がけることが大切。洗濯後はしっかり乾かしてから寝具に取りつけてください。

教えてくれたのは・・・河野真希さん
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしをつくる、始めるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。

取材・文/有馬未央(KIRA KIRA)

布団の「天日干し」でよくやるNG家事とは?

ここからは、当たり前のようにやっている家事が、じつは間違っていたとしたら?そんな「NG家事」について、家事代行サービスを展開するカジタクに所属する山口奈穂子さんに教えてもらいました。

今回紹介するのは、布団の天日干しでよくやる行為についてです。

「布団叩き」はやっちゃダメ!

よく晴れた日にお布団を「天日干し」。そのあとにすることと言えば……布団叩きでバンバンがよく知られた行動ですが、じつはコレまったくイイところナシなんだそうです。

「布団叩きはダニの死骸やフンを細かくまき散らし、布団自体を傷める原因にもなるので逆効果になります」(カジタク・山口奈穂子さん、以下「」内同)

では、叩かなければOKなのかというと、そう話は簡単ではないそうです。

「天日干しをすれば布団に溜まった湿気は取れるかもしれませんが、ダニのフンや死骸を除去することは不可能です。では、どうすれば正しい布団ケアができるのでしょうか?おすすめは布団掃除機の利用です。布団掃除機は、すぐれた吸引力でダニそのものはもちろん、布団に残ったダニの死骸やフンまで吸引してくれます」

布団のダニを退治したいなら「高温」でケア!

加えて、ダニ退治という点においては布団掃除機以外にもやれることがあるそうです。

「ダニの弱点は高温です。50℃を超えるとダニはかなり衰弱し、65℃以上の環境下なら死滅するとされています。なので、天日干しではダニを死滅させるほどの高温にはならず、長時間干していても、ダニが駆除できるのは表面のみと考えられています。本格的に布団内のダニ退治をしたいのであれば、65℃以上のスチームアイロンの使用や、ダニ駆除剤を布団に吹きかけるのが効果的です」

ただし、布団の奥深くにある死骸やフンは布団掃除機を使っても対応が難しいとのこと。だからといって、布団掃除機を利用しなくてもいいというわけではありません。

「布団掃除機をかける目的は、ダニの退治だけではありません。日常的なお手入れとして、布団に付着したチリや埃をこまめに吸い取れば、毎日気持ちのよい布団で眠ることができます」

ちなみに「天日干し」で布団を叩くのはNGですが、「天日干し」をすること自体にはちゃんと意味があります。

「天日干しで布団の湿度が低くなれば、布団の中でダニが増加することを防ぐことができます。なお天日干しのコツですが、目安は30分から1時間程度。裏面も忘れずに行うようにしましょう」

まとめ

1日の終わりに疲れた体を休める場所だから、ふとんは常に清潔にしておきたいもの。毎日お手入れしていれば、ふとんに入るときも気持ちよく、睡眠も快適になるはずですよ! 

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