木製のテーブルの上に横たわる暖かいニット衣料品のスタック

クリーニングの袋は取る?取らない?冬物衣類のケアでやりがちなNG行為 5

2019/10/29

長く続いた暑さも和らぎ、そろそろ冬の足音が聞こえてきました。クローゼットの中も冬物衣類に変わってくる頃です。

ザブザブ洗える夏物と違って、冬物衣類はお手入れに気を使います。ニットやコート、ダウンジャケットといった冬物衣類を長くキレイに着るためのお手入れのコツを、暮らしスタイリストとして料理を始め家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんにお伺いしました。

暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、は...

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NG行為 1:冬物衣類をこまめに洗濯

液体洗剤と純粋な服
FabrikaCr/gettyimages

衣類はこまめに洗濯をして、できるだけ清潔に保ちたいと考えるかもしれませんが、ニットやコート、ダウンジャケットなどは一度着たからといって、すぐに洗う必要はありません。

どんな衣類でも洗濯すればするほど型崩れし、傷んでいきます。特にデリケートな素材が使われている冬物衣類は、より消耗が激しいため、長くキレイな状態で着るためには、洗濯頻度を減らすのがベターです。

ただし、シーズンオフの衣替えの前には、汚れが目立たなかったとしても、一度でも袖を通した衣類であれば、洗濯やクリーニングをしてから収納するようにしましょう。残った汚れがシミや虫食いの原因になることがあります。

NG行為2:洗うときは、そのまま洗濯機にIN!

bungoume/gettyimages

シーズン中に冬物衣類を洗濯する目安は、目につく汚れがあったときやニオイが気になったときです。特に襟や袖口などは皮脂や汗で汚れやすいので、脱いだときに確認しましょう。

どうやって洗濯するかは、洗濯表示を見るとわかります。タライに×のマークがついた洗濯表示があったら、家庭での洗濯はNG。クリーニング店に依頼しましょう。

自分で洗濯する場合は、洗濯機のドライコース(手洗いコース)を使うか、もしくは手洗いをします。特に洗濯機に入れる場合はそのまま放り込むのではなく、汚れた部分が外側に出るようにていねいに畳んで、洗濯ネットに入れて洗います。熱いお湯は使わず、強い力は入れず、短時間で仕上げることが衣類の傷みを減らすコツです。

NG行為3:干すときにハンガーを使う

赤いクリスマス パターン セーターが分離されました。
NYS444/gettyimages

洗濯が終わった冬物衣類を干すときには、平干しが基本です。特にセーターなどのニット類は伸びやすい素材が多くハンガーなどにかけて干すと、水の重さで下に引っ張られて、衣類が伸びてしまうことがあります。

平干し用のネットなどを用意して、できるだけ元の形に整えて、平らに置きます。長い袖は身頃の上に重ねて置いてもOK。ネットなどの用意がないときには洗濯カゴを使ったり、お風呂のフタの上に干すのもいいでしょう。

なお、冬物衣類でもハンガーでの吊り干しが向いているものもあります。洗濯表示を確認し、次のマークがあったときは吊り干しができます。縦線1本は「吊り干し乾燥がよい」、縦線2本は「ぬれ吊り干し乾燥がよい」という意味になります。

NG行為4:クリーニング後のビニール袋をかけっぱなし

ドライクリーニングサービスで、列、フリーハンギング
artwell/gettyimages

自分で洗えない冬物衣類はクリーニング店にお願いします。キレイになって戻ってきたときには、ビニール袋がかけられていることが多いですが、これをかけっぱなしにしてはいけません。

ビニール袋はクリーニング店で一時的に保管している間のホコリや汚れを避けるために使われているもので、長く保管するのには向いていません。かぶせたままにしていると、残った溶剤や湿気によるシミや変色、カビなどの心配があります。家に戻ってきたら、ビニール袋を外して、一日陰干しをして、溶剤や湿気を完全に飛ばしてから、クローゼットや収納ケースにしまってください。

NG行為5:脱いで、すぐにクローゼットに入れちゃダメ!

白い背景にハンガーに掛かっている白いウールのコート
minianne/gettyimages

冬物衣類は毎日洗う必要がないとお伝えしましたが、洗わないからといって、脱いですぐにクローゼットや収納ケースに戻してはいけません。

1日着た衣類には大きなシミなどはなくとも、ホコリなどの汚れがついています。脱いだら、ハンガーなどにかけて、洋服ブラシで全体をざっと払い、毛並みも整えておきましょう。
さらに、一晩風通しのよい場所に吊しておき、翌日クローゼットや収納ケースにしまいます。寒い季節とはいえ、一度着た衣類は汗などの湿気を含んでいるため、乾かしてからしまうことでニオイや傷みを防ぐことができます。

また、傷みを防ぐには、毎日同じ服を続けて着ないことをおすすめします。できればコートなども2着以上用意し、1日着たら1日以上休ませることで、より長く着ることができます。


◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしをつくる、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。

 
 

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