暖かくなる前にやって!「家事の冬じまい」をサボると健康を害する危険も‥!?
2024/03/07
冬が終わり、春になる時期にやっておいたほうがいい家事があるそうです。今回はハウスクリーニングの仕事に従事している掃除のプロ、土井恵子さんにこの時期にやっておくべき掃除などについて聞きました。
冬のうちにすませておきたい冷蔵庫の掃除
「気温の低い時期にこそやっておきたいのが冷蔵庫の掃除です」と土井さんは指摘します。冷蔵庫の掃除は、できれば冷蔵庫の中のものをすべて外に出して行いたいところです。
「冷蔵庫の室温は2~5度くらいなので、気温がこの範囲内にあるときに冷蔵庫の掃除はやっておきたいですね」。
冷蔵庫内のものをすべて出したときに、賞味期限などもチェックし、過ぎているものは廃棄しましょう。
土井さんによれば、冷蔵庫内の汚れは台所用の中性洗剤をぬるま湯で薄めたものを布に含ませて拭くといいそうです。
気温が上がる前に、ぜひ冷蔵庫内の掃除をしておきましょう。
冬家電のしまい方を間違えると大変なことに
冬が終わり、春になるタイミングでやらなければならないのは、冬家電をしまうことです。土井さんいわく「ストーブやこたつなどの暖房器具、加湿器などもしまうタイミングですね。これらの冬家電、そのまましまい込んでしまうのはNG」で、必ず掃除をしてからしまいましょう。掃除の仕方は家電によって異なるので、取扱い説明書をよく読んでください。
そのほか、「石油ストーブなどは必ず、石油を拔いてからしまうことが大切です。また、加湿器は掃除をしたあとで、きちんと水を抜きましょう。また、湯たんぽなどそのまましまい込んでいこんでしまってしまうことがけっこうあります。こちらもよく水を抜きます」と土井さん。
加湿器、湯たんぽなど水分が残っているとカビの原因などになりますので、よく乾燥させてからしまいましょう。
とくに加湿器は、きちんと掃除をしてしまわないと、次のシーズンで使うときに雑菌などが繁殖して健康を害することもあるので、ご注意を。
結露でできたカビをチェック!
寒い日にぜひやってほしいのは、窓などにできる結露の除去だと土井さん。
「結露は家の中と外気の温度差によって水滴が生じる現象です。そのまま放置しておくと、窓枠やパッキンにカビが発生することがあります」
もしもすでにカビが発生していたら、軽い場合は中性洗剤を吹き付けて、数分置いて、乾いた布で拭くと取れる場合があります。
それでも落ちない場合は塩素系のカビ取り洗剤を使いましょう。まずはカビが発生しないように寒い日は、ちゃんと結露を除去しておくことをおすすめします。
冬物の衣類はいつしまえばいい?
冬服をしまうタイミングに迷う人は多いようです。3月は春のように温かい日もあれば、冬のように寒い日があるからです。そこで目安としては15度~20度の日が続けば、冬物はしまって、春物を出しましょう。
「冬物の衣類をしまうときの注意点は、かならずクリーニングか洗濯をしてしまうということです。そのまましまってしまうと、カビや虫食いの原因になってしまいます」。
ちなみにクリーニングから戻ってきたままの状態でしまう人がいますが、これはNGとのこと。
「クリーニング店でかけてくれたビニール袋はすぐに外してください。ビニール袋に入ったままだとカビ発生の原因にもなります。ビニール袋をはずしたら汚れやボタンなどのチェックをすぐにしましょう。また、クリーニング店がつけてくれたハンガーではなく、厚みのあるハンガーで収納することをおすすめします」。
まとめ:大掃除を春にやるのもおすすめ!
土井さんによれば、冬から春になる時期は、大掃除に向いているとのことです。
「かつては、年の終わりに掃除をし、きれいな状態で新年を迎えるということで、年末に大掃除をしていましたが、現代はかならずしもそこにこだわらなくてもいいかもしれません」と土井さん。
年末はなにかと忙しい時期ですし、寒いので掃除には向いていません。それよりも少し気温があがる春のほうが大掃除には向いているのだそうです。
春の大掃除は一日でいっきに仕上げるよりは、冬の終わりから少しずつやっていくのがいいそうです。
◆教えてくれたのは・・・土井恵子さん
アパートやマンションの原状回復工事、在宅ハウスクリーニングを請け負う会社に長年勤務したのち独立。現在はフリーでハウスクリーニングの業務に携わっている。
◆監修・文/増田剛己
WEBや雑誌などで散歩関係の記事を書いているフリーライター。主な著書に『歩考力』(ナショナル出版)、『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎新書)などがある。