暖かくなる前にやって!掃除のプロに聞いた「冬こそやるべき掃除」4選
2024/02/23
夏は気温が高いため油汚れなどが落ちやすいと言われています。ならば気温の低い冬は掃除に向いていない季節なのでしょうか?たしかに、冬は寒くて掃除するのもおっくうになりがちですね。
しかし、ハウスクリーニングの仕事に従事している掃除のプロ、土井恵子さんによれば、冬にこそ掃除をしておきたい場所がいくつかあるそうです。今回はその場所と掃除のやりかたについてうかがってみました。
1.冬こそ体を動かす「拭き掃除」などを徹底的に!
どの季節であろうとも掃除の最初にするべきことは換気です。そのため室内は外気と同じ温度になります。つまり夏は暑く、冬は寒くなるわけです。
夏場だと体を動かす掃除は汗をかき、けっこうつらいものです。その点、冬は体を動かすことで暖かくなります。ですから、冬こそ掃除機をかけたり、拭き掃除をしたりと、とにかく体を動かすような掃除に取り組むのがいいとのこと。
とくに天井などの掃除は重労働なので、冬のうちに済ませておくといいでしょう。冬の掃除のデメリットは拭き掃除などの水が冷たいこと。しかし、これはぬるま湯などを使えば解決。汚れも落ちやすくなりますし、手も冷たくなりません。
2.水まわりなど「ゴム手袋をする掃除」は冬がおすすめ
洗剤などを使う掃除ではゴム手袋は不可欠です。しかしこのゴム手袋、夏場は蒸れて、暑くなります。長時間の掃除はなかなか大変。「ゴム手袋をするような掃除はぜひ冬場にやっておくことをおすすめします」と土井さんは言います。
「ゴム手袋はカビ取りや塩素系の洗剤などを使うときは必須です。こういった洗剤を使うのはお風呂場だったりトイレだったり、水まわりに多いですね」。ゴム手袋だけではなく軍手なども掃除のときにプロはよく使うそうです。
汚れの防止だけではなくケガの防止にもなりますので、冬こそゴム手袋や軍手などをして掃除をしましょう。
3.冬は「結露」の掃除を忘れずに!
冬の掃除でぜひやってほしいのは、窓などにできる結露の除去です。結露は家の中と外気の温度差で水滴が生じる現象です。この水滴をそのまま放置しておくと窓枠やパッキンにカビが発生することがあるので、気をつけてください。
毎日こまめに水滴を雑巾などで拭き取りましょう。拭き取ったあとはしばらく換気をしておくことをおすすめします。
洗濯前のタオルなどを使って水滴を拭き取るようにするなど、ルーティンの掃除手順をつくっておくといいでしょう。お風呂場などもそうですが、汚れてから掃除するよりも毎日掃除するほうがひどい汚れもつかないため、賢い方法だといえます。
4.冬こそ「冷蔵庫」の掃除を!
ぜひ冬のうちにやっておきたいのが、冷蔵庫の掃除です。冷蔵庫の掃除をするのに最適なのは冷蔵庫に入っている食材が少ない日、そして、気温が5度以下の日だそうです。
冷蔵庫の掃除はまず中に入っているものをすべて外に出します。冷蔵庫の室温は2~5度なので、気温が5度以下の日を選びましょう。夏に冷蔵庫の掃除をする場合、クーラーボックスや発泡スチロールの箱などに冷蔵庫の中のものを移さなければなりませんが、冬場の気温が低い日はその必要はありません。
冷蔵庫の中のものをすべて出したら、まず傷んでいる食材や賞味期限が切れているものは捨てましょう。次に取り外せるパーツはすべて取り出して洗います。
ぬるま湯に中性洗剤を少し入れたものをスポンジなどにつけて庫内を洗っていきます。パッキンについているカビなどにはカビ取り剤をつけて5~10分置いて拭います。
夏は時間との戦いというかんじで急いで掃除する必要がありますが、冬はそんなに気にしなくてもいいので、ぜひ冬のうちに冷蔵庫の掃除を!
まとめ:寒い日こそ掃除を!
寒い日だからこそ効率的な掃除、意外と多いですね。気温が低いことをうまく利用して掃除の予定を立てていきましょう。
とくに冷蔵庫の掃除は天気予報で気温が5度以下になる日に実行するといいでしょう。冷蔵庫の掃除というと、ついついよく使う夏に掃除をしがちですが、夏に比べると冬のほうが冷蔵庫の掃除は圧倒的に楽です。ぜひ冬のうちに冷蔵庫の掃除をしておきましょう。
◆教えてくれたのは・・・土井恵子さん
アパートやマンションの原状回復工事、在宅ハウスクリーニングを請け負う会社に長年勤務したのち独立。現在はフリーでハウスクリーニングの業務に携わっている。
◆取材・文/増田剛己
WEBや雑誌などで散歩関係の記事を書いているフリーライター。主な著書に『歩考力』(ナショナル出版)、『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎新書)などがある。