掃除のプロが教える「玄関掃除」でやってはいけないワースト4
2023/11/27
玄関掃除でやってはいけないことについて、ライターの増田剛己さんが、ハウスクリーニングの仕事に従事している掃除のプロ、土井恵子さんに取材してくれました。
じつは意外と多い「玄関掃除のNG行為」
ハウスクリーニングのプロ土井さんによれば、一般の人による玄関掃除にはNG行為がずいぶんあるそうです。
「玄関の掃除に限ったことではありませんが、一般の方はすぐに掃除に取り掛かられますね。プロは掃除をする前の準備を必ずします」。たしかに我々は掃除といえば、なんとなくすぐに始めてしまいます。さらに土井さんは「掃除の終わりもプロと一般のかたでは違うことが多いですね」とも話します。最後に何が必要なのでしょうか?具体的に見ていきましょう。
NG行為1:いきなり水をまく
玄関のお掃除といえば、靴を脱いで家に入る「たたき」ですね。タイルのことが多いと思いますが、ここにいきなり水をまいたり、洗剤などを吹きつける人はいませんか?それはNGなんだそうです。「水を最初にまいてしまうと、汚れがタイルなどにこびりついてしまって取れにくくなってしまうのです」とのこと。まずは、ほこりなどを取り除いてから水をかけましょう。
NG行為2:いきなりほうきで掃く
靴入れなどを含めて、玄関全体をお掃除するなら、いきなりほうきで掃くのもNGだそうです。「玄関を掃除する場合は、まず玄関に置かれているものをほかの場所に移動しましょう」。例えば、靴や傘立てなどです。また、靴入れもいっしょにお掃除するなら、そこに入っている靴も移動させておくといいそうです。先に床を掃いて、それから靴入れの掃除をすると再びほこりが床に落ちて二度手間になるからです。
「最初にどの範囲を掃除するかを決めて、高い所から掃除していきます」。たとえば、天井や玄関の照明器具もお掃除するならまずはそこから始めるのがいいそうです。
NG行為3:いきなりドアノブなどを水拭きする
玄関のお掃除でついつい忘れてしまいがちなのが、ドアノブやインターホンなどです。ここは来客が最初に目にする場所なので、忘れずに掃除しましょう。ただし、いきなり水拭きしたりするのはNGです。理由はたたきにいきなり水を流すのがNGだったのと同じ。まずは、乾いたぞうきんでほこりなどを取ってから水拭き、あるいは洗剤などで拭き取るといいそうです。
NG行為4:水を流して終了する
玄関のお掃除というと、最後は水を流して終了という人も多いのではないでしょうか。土井さんに言わせるとこれもNGなんだそうです。掃除の最終段階は乾燥させること。濡れたままで利用するとさらに汚れてしまいます。
プロによれば「水を流した後で乾いたぞうきんで拭いたり、新聞紙などで広げて水分を取ったりしてください」とのことです。ビルやコンビニの清掃で業務用の扇風機で床を乾かしているのを見たことがあるかもしれませんね。乾燥させるというのも重要な掃除の工程のようです。
まとめ
玄関に限らず、ハウスクリーニングのプロは段取りを重視します。どういう順序で掃除をするのが効率的かを考えて掃除を始めるのがいいようです。最終的にはしっかり乾燥させて玄関の掃除は終了するということを考えると、玄関の掃除に適しているのは雨の日よりもしっかり乾燥できる晴れた日がよいようです。
◆教えてくれたのは・・・土井恵子さん
アパートやマンションの原状回復工事、在宅ハウスクリーニングを請け負う会社に長年勤務したのち独立。現在はフリーでハウスクリーニングの業務に携わっている。
◆文/増田剛己
WEBや雑誌などで散歩関係の記事を書いているフリーライター。主な著書に『歩考力』(ナショナル出版)、『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎新書)などがある。