【管理栄養士監修】賞味期限切れの「ジュース」はいつまで飲める？開封状態に分けて解説！
2023/01/15
ジュースの賞味期限は、メーカーや成分、製法、包装容器などによって設定が異なります。本記事では、賞味期限が切れたあとの日数別に飲むことができるのか、傷んだジュースにはどのような特徴がみられるのかなどをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
ジュースは賞味期限がすぎても飲める？
ジュースの賞味期限は、メーカーや成分、製法、包装容器などによって設定が異なります。
賞味期限が切れてしまったからといって、すぐに飲めなくなるほど品質が劣化するわけではありませんが、ジュースの状態によっては飲むことをおすすめできない場合があります。
本記事では、フルーツや野菜を使ったジュースの賞味期限や保存方法などについてご紹介します。
賞味期限と消費期限の違い
ここで、消費期限と賞味期限の違いについてまとめます。
賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。
賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限をすぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
消費期限とは、賞味期限と同じように保存していた食べ物などが、記載されている「年月日」まで「安全に食べることのできる」期限になります。
お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。
もちろん賞味・消費期限ともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期間にかかわらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。
【種類別】ジュースの賞味期限は？
ジュースの原材料によって、色合い、風味、香りなどの変化の速度が異なりますが、手づくりされたフレッシュなものは、その日のうちに消費することが推奨されています。
また、市販の包装容器に詰めて殺菌されたジュースは、缶・びん・ペットボトル・紙パックによって、同じものでも賞味期限の長さが変わります。ここからは、包装容器の種類別に、ジュースの賞味期限を紹介します。
缶の賞味期限は？
缶はジュースを劣化させる空気も光も通しません。そのため、缶ジュースの賞味期限は長いです。商品によって差はありますが、缶ジュースの賞味期限の目安は12～18カ月ほどです。
缶の保存性を生かして、非常時の備蓄用に5年以上も賞味期限が設定されているものもあります。賞味期限の長さを優先するのであれば、保存性の高い缶入りを選びましょう。
びんの賞味期限は？
びん入りの場合もジュースを空気から守ってくれるため、保存性は高いです。ただし、缶と比べるとびんは光を通してしまいます。ジュースの材料によっては光が当たることで、風味が落ちたり、ビタミンなどの栄養素が減少したりするものもあります。
なかには色つきのびんで、光を通しにくくなっているものもありますが、それでも缶ほどの保存性はなく、その賞味期限の目安は12カ月ほどです。
ペットボトルの賞味期限は？
ペットボトルは透明なので光を通します。また、ペットボトルは密閉状態に見えますが、実は空気を通しています。そのため、びんよりも保存性が劣ってしまいます。
しかし、それでも賞味期限の目安は9カ月もあるので、十分な保存性があります。また、ペットボトルはふたができるので、缶のように開栓すれば飲みきる必要がなく、びんのように重くないので持ち運びやすいといったメリットがあります。
紙パックの賞味期限は？
紙パックはペットボトル以上に空気を通します。光は通しにくくはありますが、完全に遮ってくれるわけでもありません。
そのため、ほかの容器に比べると少し賞味期限は短めとなり、紙パックの賞味期限の目安は6カ月となっています。
ただし、どの包装容器にもいえることですが、メーカーやジュースの原材料によって賞味期限が目安よりも数カ月前後するものもありますので、保存する際は記載されている賞味期限を確認するようにしてください。
【保存方法別】ジュースの賞味期限は？
ジュースの賞味期限は、メーカーや含まれる成分、製法、包装容器などによって異なります。
商品に表示されている期限をチェックしてみましょう。記載されている賞味期限は、未開封で正しい保存方法を守った場合の期間です。開封状態や保存状態で、期限は変わります。
未開封のジュースの賞味期限
未開封のジュースの賞味期限は、商品に表示されている期限です。
記載されている方法で保存され、未開封であれば、期限内にジュースが傷んでしまうことは、ほとんどないでしょう。
開封済みのジュースの賞味期限
ジュースは開封すると空気にふれて、雑菌がはいってしまう可能性があります。
そのため、開封後のジュースはしっかりと口を閉じ、冷蔵庫で保存して、2〜3日を目安に飲みきるようにしましょう。
ジュースの容器に直接口をつけて飲んでしまうと、ジュースの中に雑菌や異物が混入するので傷みが早くなります。また、ストローを使って飲んだ場合も同様の可能性があるため、当日中に飲み切るようにしましょう。日持ちをさせたい場合には、コップに移して飲むとよいでしょう。
冷蔵庫で保存したジュースの賞味期限
ジュースは未開封であれば常温でも保存できるものが多くあります。しかし、飲むときのことを考えて、冷蔵庫で保存しておくということもあります。
冷蔵庫で保存している場合、未開封であれば賞味期限はパッケージに記載されている日付に従うことになります。ただし、開封済みのジュースは冷蔵庫での保存が必要で、2〜3日を目安に飲みきるようにしましょう。
冷凍庫で保存したジュースの賞味期限
容器に入ったままのジュースを冷凍をすると、中身が膨張して容器が破裂する危険性があります。そのため、ジュースは製氷器などに移して凍らせることをおすすめします。
ただし、商品によっては凍らせて飲めるタイプのジュースもあり、冷凍をしても破裂しないように容器が設計されています。その場合は、パッケージに記載がありますので、必ず確認するようにしてください。
傷んだジュースの特徴
賞味期限がすぎても、ジュースはすぐに飲めなくなるわけではありません。しかし、保存状態が悪ければ、早くに傷んでしまうこともあります。
そのため、賞味期限はあくまでも正しく保存していた場合の目安として考え、賞味期限がすぎているのであれば、必ずジュースの状態は確認するようにしましょう。もし、傷んでいれば、以下のような特徴が見られるようになります。
特徴1：異臭がする
包装容器の劣化や破損などによって、雑菌が入り込んで繁殖し、ジュースが傷んでしまうことがあります。ジュース本来の香りとは異なった匂いを感じた場合は、廃棄してください。
生の野菜などを使ったジュースで、防腐剤などが入っていないものは傷みやすく、腐敗が進むと異臭が出ます。成分によって異なりますが、酸っぱい匂いを感じたときには腐敗している可能性が高いでしょう。また、腐敗に伴うガスの発生によって、容器が膨張することもありますので、その場合は開栓時の飛び散りや破裂に注意が必要です。
特徴2：とろみが出る
スムージーなど、新しい状態でもとろみがあるジュースはありますが、もともとサラサラとしていたジュースにとろみが出てきたと感じた場合は、廃棄してください。
異臭がする場合と同じく、何かしらの原因でジュースの中に雑菌が混入し、繁殖している可能性が考えられます。
【日数別】賞味期限切れのジュースはいつまで飲める？
賞味期限は品質を保っておいしく飲食できる目安なので、賞味期限が切れただけであれば、味や風味は落ちるものの、衛生上は問題ない場合もあります。
しかし、賞味期限は正しい方法で保存されていた場合で設定されているため、保存方法によっては飲むと体調をくずしてしまう可能性もあります。
賞味期限が1～3日すぎたジュース
賞味期限をすぎると、品質が保てなくなり、風味は落ちてしまうものの、すぐにジュースが飲めなくなるわけではありません。
そのため、未開封で正しく保存ができていれば、賞味期限が1〜3日ほどすぎたジュースでも、問題なく飲むことができます。
ただし、ジュースの種類によっては傷みやすいものがあったり、メーカーも賞味期限内に飲みきることをすすめているため、賞味期限がすぎているのであれば、必ずその状態は確認しましょう。
賞味期限が1週間すぎたジュース
商品にもよりますが、正しく保存できていれば、賞味期限が1週間すぎていても、飲める可能性はあります。
ただし、保存状態によっては傷んでしまっていることもあるので、もし賞味期限を1週間すぎているジュースを飲むのであれば、その状態をよく確認してください。
賞味期限が1カ月すぎたジュース
傷みにくいジュースの種類であっても、賞味期限が1カ月ほどすぎていれば、保存状態によっては味や風味が落ちている可能性もあります。また、多くのメーカーは賞味期限内に飲みきることをすすめています。
そのため、賞味期限を1カ月もすぎているのであれば、飲むことをおすすめできません。
ジュースの正しい保存方法
賞味期限は正しい方法で保存されている場合を想定して設定されています。そのため、正しく保存ができていなければ、賞味期限を縮めてしまうこともあります。また、賞味期限が短くなってしまうことで、傷みも早くなってしまいます。
ジュースのおいしさを長く保つためにも、ジュースの正しい保存方法を把握しておくようにしましょう。
冷蔵庫で保存する
ジュースは未開封であれば常温でも保存できるものもありますが、開封後は冷蔵庫で保存する必要があります。また、未開封でも飲むときのために冷蔵庫で保存しておくという人は多いです。
冷蔵庫でジュースを保存する際には、チルド室や冷風口の近くなどに置くと、凍結によって容器が破損する可能性もあるため、そういった冷えすぎる場所で保存しないようにしましょう。
常温で保存する
ジュースは未開封であれば、常温保存が可能のものが多いです。ただし、直射日光と高温多湿を避ける必要はあります。そのため、常温保存する場合は暗くて、涼しい場所で保存するようにしましょう。
ジュースの種類によっては未開封でも常温保存ができないものもあるのでパッケージに記載されている方法を確認してください。
賞味期限切れのジュースには要注意！無理して飲まないようにしよう！
賞味期限はすぎても、すぐに食べたり、飲んだりできなくなるわけではありません。しかし、賞味期限は正しく保存できている場合を想定して設定されているので、保存状況によっては賞味期限が短くなることもあります。
また、多くのメーカーは賞味期限内に飲むことをすすめているため、賞味期限切れのジュースを飲む際には状態をよく確認して、無理してまで飲まないようにしましょう。
