【管理栄養士監修】賞味期限切れの「数の子」はいつまで食べられる?冷凍したものは?
2020/08/31
おせち以外にもさまざまなシーンで食べられる数の子ですが、ふだんあまり食卓に並ばない食材であることから、いつまで食べられるのか不安に思う人もいるでしょう。この記事では、数の子の正しい保存方法や、賞味期限切れの数の子の特徴についてまとめています。
数の子は賞味期限がすぎても食べられる?
お正月におせちの具材として楽しまれる数の子ですが、あまり食卓に並ぶことがないことから、いつまで食べられるのかわからない、というかたも多いのではないのでしょうか。
数の子は、外気にふれないようラップに包んで密閉容器に入れた状態であれば、-10℃くらいまでの冷凍で、長期間保存できるといわれています。
ただし、塩抜きしたものは凍結せずに冷蔵庫に入れ、早めに食べましょう。
賞味期限と消費期限の違い
ここで、消費期限と賞味期限の違いについてまとめます。
賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。
賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限をすぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
消費期限とは、賞味期限と同じように保存していた食べ物などが、記載されている「年月日」まで「安全に食べることのできる」期限になります。
お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。
もちろん賞味・消費期限ともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期間にかかわらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。
賞味期限がすぎて傷んだ数の子の特徴
ここでは、賞味期限がすぎて傷んでしまった数の子の特徴をまとめます。
これらの特徴に該当する場合は傷んでいたり、あるいは腐っていたりする可能性が高くなりますので、食べないことを強くおすすめします。
部分的に黒くなっている
通常は、漂白の有無などによって薄茶色や黄色をしている数の子ですが、黒く色づいてきたら傷んでいる可能性があります。
このとき黒ではなく、白など色が抜け落ちたように変化している場合は、そのまま食べても問題ないといわれています。
また、数の子の断面図の中心が茶色くなっている場合がありますが、無漂白の数の子に見られる「血合い」の部分であるため、食べることができます。
味に違和感がある
市販されている数の子は、基本的に塩漬けされていることが多いです。
もし塩漬けされている数の子から、もともと含まれているわずかな苦味・渋味や塩気以外の味を感じたら、傷んでいる可能性があります。酸味を感じたり、苦味や渋味が強くなっている場合には注意が必要です。
それ以外にも、「嫌な味がする」「後味が悪い」など味に対して違和感がある場合も、すぐに食べるのをやめましょう。また、味の変化だけでなく、ぬめりや異臭が発生している可能性もあります。
【日数別】賞味期限切れの数の子はいつまで食べられる?
それでは、具体的な賞味期限切れの日数ごとに数の子が食べられるかどうかについて解説します。
ただし、あくまでこちらの日にちは理想的な状況で保存した場合です。保存状況によっては傷んでいたり、あるいはもう少し日持ちする場合もありますので、数の子の状態を見ながら判断するようにしてください。
賞味期限が1~3日すぎた数の子
数の子の賞味期限が1~3日すぎた場合は、基本的には食べても問題はないといわれています。
「賞味期限」はおいしく食べられる期限として表記されているため、1〜3日程度ならすぎても問題なく食べることが可能だといわれています。
もちろん、見た目や味に傷んでいる部分が見られた場合は、食べるのは控えたほうがいいですが、傷んでいる部分がなかった場合は、食べても問題はないとされています。ただし、塩抜き済みのものや味つけした数の子は傷みやすいので、注意してください。
賞味期限が1週間すぎた数の子
数の子の賞味期限が1週間すぎた場合は、数の子の調理方法によって、食べられるかどうかの判断が変わってきます。
もし、塩抜き前の数の子だった場合、長期保存に適しているため、食べられる可能性もあります。塩抜き後の数の子は、塩抜き前よりも日持ちがしなくなるので、傷んでいる可能性が高くなります。
塩抜きをした後の数の子で食べるかどうか悩んでいる場合は、食べずに捨ててしまったほうがいいかもしれません。
賞味期限が1カ月すぎた数の子
数の子の賞味期限が1カ月すぎた場合、もともと賞味期限が短かったものや塩抜き済みの数の子は、食べられなくなっている可能性があります。
塩抜きをせず冷凍していた場合は、-10℃くらいを保つことで3カ月程度は日持ちしやすくなるとされています。そうであっても、解凍後の数の子の状態に変色や粘りなどが見られないことを確認してから、食べるようにしましょう。
数の子の正しい保存方法
ここでは、数の子の正しい保存方法について解説していきます。
適切な保存方法をとることで、数の子の賞味期限を延ばすことができる可能性があります。風味を損なわないためにも、しっかりと食材にあった保存方法をとりましょう。
冷蔵庫で保存する
塩抜き後の数の子は、0~5℃を維持できる冷蔵庫で保存します。
また、塩抜き後でなくとも、調理済みの数の子やすぐ食べる予定の数の子は冷蔵庫で保存しておいても問題ありませんので、迷ったら冷蔵庫で保存しましょう。塩抜き済みや調理済みの数の子は、保存期間があまり長くないため、なるべく早く食べ切るようにしてください。
塩漬けの状態で保存する
長期的に保存したい場合は、塩抜きしたり調理せず、塩漬けの状態で保存します。
塩漬けの数の子は、ラップなどに包んで密閉容器やジッパーつきの保存袋に入れて、冷凍庫に入れます。数の子は、-15℃で凍結すると、包んでいた膜が破れて食感が低下してしまうので、-10℃~-15℃の「中冷」と呼ばれる温度で保存します。
また、この保存方法では、状態にもよりますが3~6カ月保存できるといわれています。ただし、メーカーによっては塩抜き前であっても、冷凍をすすめていないこともあるため、パッケージの表示をよく確認するようにしてください。
賞味期限切れの数の子には要注意!無理して食べないようにしよう!
数の子は食べる機会も少ないことから、賞味期限切れでもついつい食べたくなる人も多いのではないでしょうか。
しかし、数の子は生ものであることから傷みやすく、食中毒を起こす可能性もあります。
数の子が傷んでいないかきちんとチェックして、判断に迷うようなら大事をとって食べないという選択をおすすめします。