見つかった場合は「掃除を断る」ことも!ハウスクリーニングのプロも手こずる汚れワースト3
2024/07/02
掃除のプロであるハウスクリーニング業者。いくら自分で頑張っても落ちなかった汚れが、プロの手にかかればあっという間にスッキリ……なんてことも珍しくはありません。しかし、そんなプロでも手こずる汚れがあるそうです。ライターの増田剛己さんに取材をしてもらいました。
ハウスクリーニングのプロも手こずる汚れワースト3は!?
これまでハウスクリーニングの掃除テクニックについて数多く取材してきましたが、今回は少し変化球で、ハウスクリーニングのプロが手こずる汚れはどういうものなのか?について聞いてきました。その答えは、言われてみればなるほどというものばかり。素人である筆者も汚れについての理解を深める結果となりました。
プロも手こずる汚れ第3位:バスタブの変色
バスタブの変色は化学変化が原因のこともあり、汚れではないため取れないそうです。たとえばお風呂で煙草を吸う人がいるお宅は独特の変色をしているそうです。また、入浴剤によっても変色は起きますが、これも汚れではないため取れません。それをお客さんに説明して納得してもらうのにひと苦労……なんだとか。
なるほど、素人であるわれわれからしたら、変色くらいプロなら元に戻してくれるのではないかと期待しがちですが、無理なこともあるようです。
プロも手こずる汚れ第2位:パッキン、コーキングのカビ
台所や洗面所などの水まわりで使われることが多い、水漏れを防ぐためのコーキング。ここに発生してしまったカビの除去も大変だそうです。
カビは程度が軽いものなら除去できることもありますが、ムリに除去しようとするとコーキングそのものが取れてしまうことがあるそうです。そのような場合はお客さんに説明して、あえて除去しないこともあるそうです。
ちなみにコーキングはホームセンターなどで市販されているので、素人でも剥がして、充填することは可能です。ただし、オススメはできません。プロいわく、コーキングの充填は簡単そうに見えて、じつは専門的な知識が必要なんだとか。ちなみに、コーキングはお掃除業者ではなく、内装業者に頼まないといけない案件です。
プロも手こずる汚れ第1位:ユニットバスの石灰化したカルキ汚れ
気になるワースト1位は、もはや「手こずる」レベルを超えて、もしあった場合は「掃除を断る」汚れです。
それは、ユニットバスなどの入り口のドアや床のカルキ汚れが石灰化したもの。除去できないことはないのですが、その下の塗装や部材まで一緒に落ちてしまうからだそうです。とくにユニットバスなどは、部屋と浴室の間にある汚れなどを除去すると部材そのものが取れてしまうのだとか。
まとめ
ハウスクリーニングのプロが困る汚れというのは、素人であるお客さんが、プロなら落とせるだろうと思っている汚れが、実はそうではないというものでした。
たしかに、素人はプロにたいして過大な期待を抱いているのかもしれませんね。また、なかにはハウスクリーニングではなく、内装業者に頼まなければならないこともあります。
なお、実際のところ掃除のプロにとって、「落とすのが」手ごわい汚れというのはほとんどないそうです。問題なのは、汚れは落とせるけど、その汚れがある場所を破損してしまう可能性が高い類のもの。今回の内容を参考に、そんな汚れを生み出さないよう注意したいですね。
◆教えてくれたのは・・・土井恵子さん
アパートやマンションの原状回復工事、在宅ハウスクリーニングを請け負う会社に長年勤務したのち独立。現在はフリーでハウスクリーニングの業務に携わっている。
◆監修・文/増田剛己
WEBや雑誌などで散歩関係の記事を書いているフリーライター。主な著書に『歩考力』(ナショナル出版)、『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎新書)などがある。