バターはパンにつける機会が多いので、意外と消耗する食品です。それでも、余ってしまうことがあります。バターの保存はどうしていますか。賞味期限が過ぎたら、もう食べられないのでしょうか。
今回は、バターの賞味期限、正しい保存方法を解説します。

バターは賞味期限が過ぎても食べられる?
バターはブロックが大きいので余る可能性が高い食品です。賞味期限が過ぎてしまったバターはどうしたらいいのでしょうか。油の塊のようなバターは賞味期限が過ぎても食べられるとしたら、いったいどのぐらいまで大丈夫なのかを検証していきます。
賞味期限と消費期限の違い
賞味期限とは未開封のバターを適切に保存した場合に、おいしく食べられる期限という意味で、消費期限はバターを安全に食べることができる期限という違いがあります。
無添加などの製造方法が異なるため、メーカーによって賞味期限・消費期限には差があります。なお、一般的には、賞味期限が表示されています。
【種類別】バターの賞味期限は?
バターの賞味期限はメーカーによっても違いますが、おおよそ半年です。ただし種類によってはもう少し短くなる場合もあります。
またバターは手づくりができますが、家庭でつくったバターは一般的なバターよりも水分量が多いため、市販のものより日持ちせず、賞味期限は数日とも言われています。
食塩不使用バターの賞味期限は?
食塩不使用バターの賞味期限は4カ月と言われています。有塩のバターが半年ほどの賞味期限なので、食塩不使用バターの方が2カ月ほど短いです。
また、食塩不使用バターは日持ちがしませんので、賞味期限に関係なく開封したら2週間以内に使い切ることが推奨されています。
【保存方法別】バターの賞味期限は?
バターの賞味期限は開封・未開封で大きく違ってきます。なぜなら、バターは空気に触れて酸化すると、風味が変わっていくからです。冷蔵庫から出しただけでも、急激な温度の変化でバターが変質する可能性があります。
そのためバターを使用する際は、あらかじめ小分けにしてラップなどに包んで冷蔵庫で保存しておけば、使う分だけ出して利用できるのでたいへん便利です。
未開封のバターの賞味期限
前述のとおり未開封のバターは、有塩バターが約半年、食塩不使用バターが約4ヵ月です。バターは水分が少なく、ほとんどが油脂でできているため、日持ちしやすい食品です。バターは大きな塊で売っていることが多く、その方が経済的です。
しかし、余りやすい食材でもあります。あらかじめ小分けして冷凍するなどの工夫をして、バターの品質を落とさない努力をしながらおいしくいただきましょう。
開封済みのバターの賞味期限
開封後のバターは2週間以内には食べ切ることが原則と言われています。バターは油でつくられた溶けやすい食品なので、空気に触れると酸化したり、乾燥しやすいからです。バターは開封したら賞味期限にかかわらず、なるべく早く使い切るのが良いとされています。
開封後のバターの消費にどうしても時間が掛かる場合は、小分けのバターを買う・小さいブロックを買うなどの工夫をして、賞味期限を守ることをおすすめします。
賞味期限が過ぎて傷んだバターの特徴
バターの賞味期限がだいぶ過ぎて腐敗が始まった場合の特徴を紹介していきます。バターも保存状態が悪かったり古くなったりすると傷み始めます。バターにカビが生えていたり、異臭がしたりという経験をした方も多くいるのではないでしょうか。
バターは酸化に弱く、食塩不使用のバターは特に傷みやすいので、注意が必要です。以下のサイトを参考に、傷んだバターの特徴を押さえておきましょう。
特徴1:臭い
バターが酸化したとき、すっぱい臭いや石油のような臭いがすると言われています。賞味期限を過ぎた古いバターから、油のような臭いがしていたという経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
このようにあきらかにバターからおかしな臭いがしたときは、すぐに食べることをやめましょう。酸化した油は過酸化脂質といって、摂り過ぎるとガンや生活習慣病の原因となる活性酸素を増やすと言われています。
特徴2:カビが生える
保存状態が悪かったり、雑菌が付いてしまったバターには、カビが生えることがあります。白カビの場合は特にわかりにくいですが、バターがいつもとあきらかに違う状態になっているので見分けがつくはずです。バター全体が水っぽい形状になっているときもあります。
いずれにしても、バターの色や見た目に変化があったときは菌の繁殖や酸化を疑い、食べないという選択をすることが得策です。
【日数別】賞味期限切れのバターはいつまで食べられる?
バターが万が一、賞味期限切れを起こした場合に、いつまで食べることができるかを検証していきましょう。
なお、開封後のバターの賞味期限は、一般的に2週間とされています。それ以上は、酸化も進みやすく、そういった食品を食べることは健康被害の心配もありますので、あまりおすすめできません。
賞味期限が1~3日過ぎたバター
バターが未開封で賞味期限から1日から3日が過ぎている場合は、開封後であっても一般的に食べることができるといわれています。ただし保存が、低温で直射日光が当たらず湿度が調節されている冷蔵庫などの場所で行われた場合です。
水分が少なく、ほとんどが油脂でできているため腐りにくい傾向があります。賞味期限が過ぎても2、3日であれば口にしてもただちに問題が起きるというわけではありません。
賞味期限が1週間過ぎたバター
開封後であっても、賞味期限から1週間ほどであれば食べることが可能だと言われています。しかし、バターの賞味期限が過ぎているため、風味や色が変わっている可能性があります。
もしも口にしたときに変な臭いがしたり、カビが生えているなどの状態が認められたりした場合は、ただちに食べるのをやめて処分する必要があります。
賞味期限が1カ月過ぎたバター
賞味期限から1カ月が過ぎたバターは、開封してある場合は食べないほうがいいです。未開封で正しい保存方法が取られていたバターは、賞味期限から1カ月が経過していても食することができると一般的には言われています。
そうであっても、必ずバターの状態を良く確認して、カビや臭いが発生している場合は食べるのをやめましょう。バターは製造工程や食塩の添加の有無によって腐敗のスピードが違うので注意が必要です。
バターの正しい保存方法
溶けやすく、管理が悪いと傷んでしまうバターの、正しい保存方法を学んでいきましょう。バターは大きなブロックを購入して小分けにして使うと、便利で経済的です。その際は、保存方法に気をつけましょう。
他にバターの保存で気をつけることは、周囲の食品や冷蔵庫の嫌な臭いが付かないようにして、酸化を防ぐために空気になるべく触れさせないなどです。これらを守り、バターを賞味期限までにおいしく食べましょう。
冷蔵庫で保存する
バターは常温でも溶けることがあり、風味が変わったり酸化しやすくなります。また、酸素や光に触れることでも劣化が進みますので、冷蔵庫での保存が基本です。
密閉できる容器に入れたり、ラップに包むことが大切です。また、におい移りがしやすいので、臭いが強い食品から離れた場所に置きましょう。
冷凍庫で保存する
バターを冷凍で保存する場合は、10グラムずつ小分けにすると使いやすいです。バターを大きなブロックのまま冷凍庫に入れるとスペースを取りますし、解凍のたびに溶けて劣化を招く原因になるのでやめておきましょう。
凍らせたバターは常温の場所に置いておくと自然解凍します。前日から冷蔵庫に入れて解凍しても良いです。小分けしたバターはきっちりとラップで包み、冷凍庫の開閉による温度差で結露が付くのを防ぐためにも、さらに上から、新聞紙やクッキングペーパーを巻いておくと安心です。
賞味期限切れのバターには要注意!無理して食べないようにしよう!
冷蔵庫の片隅に残されたバターの賞味期限が切れてしまうことは、よくありがちです。腐りにくいといわれているバターも傷みます。賞味期限内においしく食べ切るように気をつけましょう。
バターは固体の油なので、液体の油に比べて保存が利きやすいといわれていますが、賞味期限内に消費した方が、健康被害に遭遇する危険性が低くなるので安心です。
正しい保存方法で賞味期限を守りながら、バターをおいしくいただきましょう。