【管理栄養士監修】賞味期限切れの「コンビーフ」はいつまで大丈夫?保存方法から活用方法まで解説!
2021/02/16
コンビーフは賞味期限が長く、多めに買ってストックしている人も多いでしょう。今回は、コンビーフの賞味期限や保存方法、傷んだときの特徴をご紹介します。正しい保存方法を把握して、おいしく安全に食べましょう。
コンビーフの賞味期限は?
コンビーフとは牛肉を塩漬けにして保存性を高めたもので、海外では、塊やスライスされたコンビーフが主流となっていますが、日本ではほぐした状態で、缶詰、レトルトパウチ、多層構造のプラスチックカップなどに入ったものがスーパーなどに流通しています。
コンビーフの賞味期限はメーカーによって異なりますが、3年~3年半程度となっています。しかし、使用されている保存料やパッケージ容器なども賞味期限に大きく影響しており、賞味期限が1年ほどのものや、専門店などで販売されるもののなかには、賞味期限が1カ月未満というものもあります。
一概に3年程度と思って保存していると、腐ってしまう可能性があります。保存食目的なのか、日常の食事に使用する予定なのか、用途を決めて選ぶようにするといいでしょう。
賞味期限と消費期限の違い
ここで、賞味期限と消費期限の違いについてまとめます。
賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。
賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限をすぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
消費期限とは、賞味期限と同じように保存していた場合、記載されている「年月日」まで「安全に食べられる」期限になります。
お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。
もちろん賞味・消費期限ともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期限に関わらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。
賞味期限がすぎて傷んだコンビーフの特徴
コンビーフは一般的に、無菌状態で空気を遮断しながら缶などの密閉性の高い容器に詰められ、加熱殺菌して製造されます。そのため、未開封であれば菌の混入や酸化による劣化などは起きにくく、保存状態がよければ賞味期限をすぎても問題なく食べられる可能性があります。
賞味期限がすぎて傷んだコンビーフには、いくつかの特徴が見られます。
特徴1:異臭がする
異臭にはさまざまな種類が存在しますが、コンビーフの場合は原材料となる牛肉の脂質が酸化して酸敗臭が発生する可能性があります。
また、カビ臭やアンモニアのような腐敗臭が発生する場合もあります。開封後や容器が破損して空気にふれると起こりやすいので、何か異様な臭いを感じた際には、食べないようにしましょう。
特徴2:カビが生える
綿のような形をしたものが食品に見られる場合は、カビが繁殖している可能性が高いです。
カビの胞子は空気中どこにでも存在するため、開封後は衛生面に気をつけていても混入するケースがあります。わずかでもカビが見られた場合は、目に見えないだけでカビが奥まで広がっている可能性があるので、食べずに廃棄しましょう。
賞味期限が1年以上すぎたコンビーフは食べられる?
賞味期限が1年以上すぎたコンビーフは、見た目が赤身がかった色から茶色っぽく変色する可能性があります。また、油分の酸化による酸敗臭が感じられる場合があります。
賞味期限の切れのコンビーフを使用する場合は、見た目や臭い、味に変化がないか十分に確認しましょう。また、未開封で正しく保存されていることが前提です。どうしても食べる際には、自己責任で判断しましょう。
コンビーフの保存方法
保存方法が適切でないと、早く傷んでしまう可能性があります。
未開封のコンビーフを美味しく食べるためにも、メーカーがパッケージに記載している保存方法を確認し、適切に保存しましょう。
常温で保存する
冷凍や冷蔵で販売されているコンビーフ以外は、缶、レトルトパウチ、プラスチック容器タイプもすべて、未開封ならば常温での保存が可能です。しかし、開封後は腐敗が起きやすくなるため、常温保存は避けましょう。
常温で保存する場合は、直射日光やコンロの近くなど高温になりやすい場所を避けて、風とおしのよい場所を選びましょう。
冷蔵で保存する
開封後のコンビーフが食べ切れずに残った場合は、冷蔵保存が可能です。清潔な箸を使って保存容器へ移し替え、なるべく空気にふれないように密閉しましょう。
冷蔵庫から出す際には食べる分だけ取り出すようにし、早めに食べ切る必要があります。
冷凍で保存できる?
コンビーフは冷凍保存も可能です。冷蔵保存と同様に、小分けにしてラップに包むか、保存容器に移し替えて保存しましょう。
冷凍した際の品質の低下は、冷蔵した場合と比べると進行が緩やかになるため、長期保存にも適していると言えます。しかし、冷凍であっても一度開封しているものは、できるだけ早く食べるよう心がけましょう。また、冷凍庫の開け閉めの頻度や時間が多いなど、一定の温度が保てない場合などは品質が低下することも考えられるので、1カ月を目安に食べることをおすすめします。
コンビーフの活用方法
コンビーフはチャーハンやパスタ、サンドウィッチ、肉じゃがなど幅広く活用できる食品です。コンビーフ自体に塩分や旨味があるため、いつもの卵料理やスープなどに加えるといった使い方もあります。
また、おにぎりに混ぜて食べるのもおすすめです。さまざまなアレンジを参考にしておいしくコンビーフを食べましょう。
賞味期限切れのコンビーフには要注意!無理して食べないようにしよう!
コンビーフは、保存状態によっては賞味期限がすぎても食べられる可能性が高いです。おいしく食べるためにも、正しい保存方法を守り、忘れずに賞味期限をチェックしましょう。
そして、賞味期限が切れてしまった場合は、無理をして食べないようにしてください。