【管理栄養士監修】賞味期限切れの「カマンベール」はいつまで大丈夫?傷んだときの特徴を解説
2020/12/24
カマンベールは発酵食品だから賞味期限を過ぎても気にせず食べられると思っている方もいるのではないでしょうか。この記事ではカマンベールの賞味期限や傷んだときの特徴、正しい保存方法などを詳しく紹介していきます。参考にしてみてください。
カマンベールの賞味期限は?
カマンベールはフランス北部発祥の発酵させたナチュラルチーズの一種で、表面は白カビに覆われているのが特徴です。適切な温度と湿度で熟成させるほど、濃厚な味に変化します。そのままでも加熱しても食べやすいチーズでしょう。
市販されているカマンベールの賞味期限は、180日前後に設定されている場合が多いようです。メーカーや商品によっても異なるため、パッケージの記載内容を確認しましょう。
賞味期限と消費期限の違い
ここで、賞味期限と消費期限の違いについてまとめます。
賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。
賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
消費期限とは、賞味期限と同じように保存していた場合、記載されている「年月日」まで「安全に食べられる」期限になります。
お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。
もちろん賞味・消費期限ともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期限に関わらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。
賞味期限が過ぎて傷んだカマンベールの特徴
賞味期限が過ぎたからといって、すぐに食べられなくなるわけではありません。しかし、保存状態によっては早く傷んでしまう可能性があります。
傷んだカマンベールには、いくつかの特徴が見られます。次のような変化について正しく把握することで、食べられるかどうかを判断しやすくなるでしょう。
特徴1:新たなカビが発生する
カマンベールには、元々熟成するための要素として白カビが付けられているため、カビ自体は発生しています。
表面を拭いてみて拭き取っても取れないものは、熟成の工程で生まれた旨味成分であるグルタミン酸が結晶化したもので、拭き取れるものはカビである可能性が高いです。
なお、表面の色が明らかに白色以外に変色している場合は、新たな別のカビが発生していることが考えられますが、熟成が進み過ぎるともともとの白カビが、オレンジや茶色に変色することもあります。
ナチュラルチーズは中までカビが浸透しにくいとされていますが、カビの状態だけでは傷んでいるかどうかの判断が難しいでしょう。他の変化とあわせて判断することがおすすめです。
特徴2:味が変化する
賞味期限が過ぎて傷んだものは、食べると舌にピリッとした痺れるような感覚があったり、強い酸味を感じる場合があります。
カマンベールは熟成の過程で、乳酸菌や白カビの酵素によってタンパク質が分解され、苦味ペプチドというものがつくられます。カマンベールの熟成状態によっては、もともと苦味を感じるものもあります。
口に合わないほどの強い苦味や酸味があった場合は、傷んでいる可能性がありますので、無理に食べるのは避けましょう。
特徴3:異臭がする
カマンベールチーズは、乳酸菌や白カビを加えて熟成させて作っています。熟成が進み過ぎると、白カビがチーズ内にあるたんぱく質を分解することでアンモニアが発生し、クセのあるアンモニア臭を発生させます。
鼻にツンとくるほどの強いアンモニア臭を感じるのであれば、無理して食べないようにしましょう。
賞味期限が1カ月過ぎたカマンベールは食べられる?
未開封で適切に保存されていたものは、賞味期限が1カ月過ぎていても食べられる可能性があります。
しかし、賞味期限はおいしく食べられる目安として設定されているため、期限を過ぎたものは本来の味や風味などが劣化し、強い臭いを発している場合があります。賞味期限が切れたカマンベールを食べる際は、見た目や臭い、味などをご自身で確認したうえで、自己責任のもと食べましょう。
カマンベールの保存方法
賞味期限は、定められた方法で適切な保存ができた時に、品質が保たれる目安として設定されています。パッケージに記載されている保存方法を守ってより良い状態で食べるようにしましょう。
乳製品は要冷蔵になっている場合が多いです。正しい保存方法を把握してカマンベールを美味しく食べましょう。
冷蔵で保存する
チーズは一般的に、10℃以下の冷蔵保存と記載されています。保存前に水気を拭き取りラップなどで包んで、空気に触れないように保管しましょう。
また開封後に冷蔵保存をする場合は、水気を含んだまま保存したり、空気に触れて乾燥させることのないように注意し、できるだけ早めに食べ切りましょう。
冷凍で保存できる?
開封後のカマンベールチーズを食べ切れない場合は、冷凍保存も可能です。
使いやすい大きさにカットして、一つずつラップで包んで密閉できる保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍保存します。冷凍することにより、約1カ月間保存が可能になります。
しかし、冷凍保存してしまうと次に食べる時には風味が損なわれていたり、舌触りが変わってしまう可能性があるため、本来の味を大切にしたい方は冷凍せず早めに食べ切りましょう。
賞味期限切れのカマンベールには要注意!無理して食べないようにしよう!
賞味期限が切れたからと言って、絶対に食べてはいけないというわけではありません。未開封で、臭いや味の変化が気にならなければ食べられる可能性はあります。
もし、カマンベールの賞味期限が切れてしまい、明らかに状態が変化している場合は、無理して食べないようにしましょう。