【プロに聞いた】忙しい年末、大掃除を「サボる」としたらどこ?
2020/12/21
年末年始は何かと慌ただしいもの。新しい1年をきれいな部屋で迎えるために、大掃除はしたいと考えているけれど、でも、どこもかしこも完璧に…というわけにはいきません。
そこで今回は、暮らしスタイリストとして料理を始め家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんに「そこは後回しでもいいんじゃない?」という大掃除スポットを3ヵ所紹介してもらいました。
執筆/監修: 暮らしスタイリスト 河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、は...
大掃除で「サボってもいい場所」の考え方とは?
1年の汚れは、大掃除でその年のうちに落として、新しい年を迎えたいものではありますが、年末は何かと慌ただしいもの。家中すべて掃除をするというのは難しいご家庭も多いことでしょう。気になるところは多いかもしれませんが、大掃除を始める前に「絶対に掃除をしておきたい場所」と「後回しにしてもいい場所」を考え、優先順位をつけて進めていくことをおすすめします。
大掃除をしておくべきなのは、日常清掃では手が行き届かない場所です。さらに、その中でも「冬に掃除するのにふさわしくない場所」は後回しにしてもいいのではないでしょうか。屋外などの寒い場所や、暑い時期の方が効率よく掃除できる場所は、この時期に無理にやらなくてもOK。では、具体的にどんな場所があるのか紹介していきます。
サボってもいい場所その1:ベランダ
ベランダは飛んできた枯れ葉などのゴミや埃、鳥の糞や苔など、汚れが溜まりやすい場所です。ここを放置したまま年を越すのは嫌だと思うかもしれませんが、ベランダの掃除は冬には向きません。
屋外のベランダは何より寒い。水を使って洗い流すとなれば、ますます寒さが気になります。また、冬の冷たい水では汚れ落ちが悪く、効率もよくありません。ベランダの大掃除は、濡れても気にせずに過ごせる春から夏がおすすめ。
年末の汚れが気になる場合は、ホウキや掃除機でゴミや埃を取っておくだけでも、ずいぶんスッキリしますよ。
サボってもいい場所その2:お風呂場
お風呂場は、水垢やカビなどの汚れが気になります。確かに大掃除をしておいた方がいい場所でもありますが、どちらかといえば、冬の掃除には向かない場所です。
水まわりで気になるカビ汚れは、夏や秋のほうが発生しやすく、湿度や気温が低い冬は比較的気をつかわなくて済みます。この時期は日常清掃をしっかりめにすることを心がけて、湿度や温度が上がってくる梅雨前に、大掃除をするのがベターです。
汚れが気になる場合には、オキシクリーンなどの酸素系漂白剤を使ったプチ大掃除がおすすめ。入浴後の湯船の中に酸素系漂白剤を入れて溶かし、洗面器やバスチェア、浴槽のふたなどの浴室まわりの汚れの気になるものを放り込んで、一晩置きます。
翌日小物を取り出して、お湯で洗い流します。湯船もスポンジでこすってから、お湯で流せば、掃除完了。必死にこすらなくても、これだけでぬめりや水垢などの汚れが簡単に落とせます。
サボってもいい場所その3:カーテン・ラグなどのファブリック
年を越すにあたって、カーテンやラグ、カーペットなど大物の布製品の洗濯や掃除をしたいと考えるかもしれませんが、気温が低く乾きにくい冬には不向きです。洗ったあとに、いつまでも乾かない状態が続くと、生乾き臭が発生して、部屋中が嫌なニオイになってしまうことも。ファブリックの洗濯や掃除は、お天気のよい春から夏の日がおすすめです。
カーテンは洗わなくても、ハンディモップなどで埃を払っておくようにしましょう。また、カーテンレールには埃が溜まっていて、それがカーテンの汚れにつながることもあります。ハンディモップで埃を払ったり、布で拭いておきましょう。
また、皮脂や埃、食べこぼしなどが気になるラグやカーペットは、プチ大掃除をしておきましょう。まずはブラシを使って毛足の中の汚れを掻き出したあと、掃除機をかけます。そのあとはお湯に浸して、しっかりと絞った布で拭き上げればOK。
剥がせるラグやカーペットであれば、その下にゴミや埃が溜まっていることがあるので、一度剥がして、掃除機をかけておきましょう。
◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。