【家事のプロに聞いた】整理収納はラクできる!じつは「やめてもいい」「しなくてもいい」片づけ4選
2021/01/15
家事はやりたくないけれど、いざ「やめる」「しない」というと、悪いことをしているような気持ちになる人も少なくないでしょう。とくに片づけを「やらない」となると、「家中が散らかり放題になってしまいそう…」と心配になるかもしれません。
そこで今回は、片づけにまつわる「やめていい」「しなくてもいい」家事を暮らしスタイリストとして料理を始め家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんにお伺いしました。終わりがないように見える片づけこそ、メリハリをつけて取り組むことで、その負担を軽くしましょう。
執筆/監修: 暮らしスタイリスト 河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、は...
【1】片づけは1日1回しかやらない
片づけても片づけても、部屋がキレイにならない。とくに小さなお子さんがいるご家庭では、そう思うことも多いのではないでしょうか。でも、散らかるたびに片づけていると、終わりがないように感じられてウンザリしてしまうもの。その都度片づけるのはやめて、1日1回片づければいいことにしてみませんか。
子どもからすれば、遊んでいる途中でオモチャをしまわれてしまったり、またあとで続けたいのに「片づけて」と言われたりしたら、納得いかないこともあるでしょう。子どもが出したものは寝る前にリセットすることにして、それまでは自由にさせると決めておけば、子どもも親もお互いに気持ちが楽。お互いにイライラする場面も減らせるかもしれません。
来客がよくあるご家庭では、子どもがオモチャで遊ぶスペースには、マットやシートを敷いて、その上に広げさせてみるのもおすすめです。ものが出しっぱなしになっていたとしても、そこだけ区切られているので、部屋全体は散らかっているようには見えません。また、ものを片づけてしまいたいのであれば、そのままマットでオモチャを包んで、見えなくしてしまうのもひとつの手です。
【2】家族のものを片づけない
家族の中でものを「出す人」と「片づける人」がいつの間にか決まっていて、家族のうちのひとりに片づけの負担が集中してしまっていることがあります。でも、それだと片づけの負担が増すばかり。自分のものは自分で管理してもらい、家族のものをひとりで片づけないようにしましょう。
自分のものを管理してもらうためには、家族用のボックスや引き出しなど、一人ひとりのスペースを用意するといいでしょう。出しっぱなしになっているものがあったら、その中に入れて、あとは自分で片づけてもらうようにしましょう。お子さんが小さなうちはむずかしいかもしれませんが、まずは自分のものを把握してもらうことから始めてみてください。スペースがあふれそうになったら、いっしょに元に戻すのもお忘れなく。探し物があるときも、家族ごとに分かれているだけでもずいぶん見つけやすくなりますよ。
【3】見栄えにこだわらない
オシャレで素敵な部屋で暮らしたいと思うのは当然ですが、見栄えにこだわりすぎると、ものが使いにくかったり、子どもでは片づけにくかったりすることがあります。例えば容器がすべて白いもので統一されていて、インテリア的には美しくても何が入っているのか区別がつきにくかったり、こまかく分類されすぎていて、子どもでは判断がつきにくかったりすると、使ったものを戻すことがむずかしくなることがあります。
家族にも片づけに参加してもらうためには、見栄えにこだわりすぎず、わかりやすさを優先しましょう。商品のパッケージはカラフルでインテリアの邪魔になる印象があるかもしれませんが、購入したときの箱を利用して収納した方が誰にでもわかりやすいというメリットがあります。とくに小さなお子さんがいるご家庭では、取り出しやすく、目で見てすぐにわかる方法で片づけることを考えてみましょう。
【4】見えないところは片づけない
インテリア雑誌やサイト、インスタグラムなどのSNSで素敵なインテリアのおうちを見ていると、収納の中まですっかり美しく整っているおうちがたくさんあるように感じるかもしれません。でも、どこもかしこも片づいているおうちなんて、じつはそう多くありません。見えないところまで見せられるように片づけなくて大丈夫。
片づけをするのはテーブルや床の上など見えるところを中心にして、収納の中は多少ゴチャついていても気にする必要はありません。ただし、あまりにゴチャゴチャして使いにくくなったら、ものの取捨選択をしたり、整理整頓をしたりしましょう。たとえ、きちんと整理整頓されていなくても、収納に余裕さえあれば、使いにくくなりにくいです。
◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。