布団はたたんじゃダメ!?梅雨の家事でやってはいけない5つのNG家事
2024/06/11
ジメジメ湿気が気になるシーズン「梅雨」。湿気の少ないころには問題のなかった家事のやり方でも、梅雨の時期にはそれが嫌なニオイやカビなどの発生につながることがあります。
そこで今回は、暮らしスタイリストとして料理を始め家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんに、梅雨時の家事でやってはいけないことをお伺いしました。
執筆/監修: 暮らしスタイリスト 河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、は...
- 梅雨のNG家事1:濡れた洋服やタオルをほかの洗濯物と一緒にしてはいけない
- 梅雨のNG家事2:濡れた傘を傘立てに入れっぱなしにしてはいけない
- 梅雨のNG家事3:雨が降っていても、窓を閉めっぱなしではいけない
- 梅雨のNG家事4:布団は起きてすぐにたたんではいけない
梅雨のNG家事1:濡れた洋服やタオルをほかの洗濯物と一緒にしてはいけない
梅雨時は、雨に降られた洋服や、髪や身体を拭いたタオルなどの濡れた洗濯物がよく出ます。そのまますぐに洗って干せるのであればいいのですが、そうはいかないことも多いはずです。濡れた洋服やタオルを洗濯するまでに時間がかかるときには、ほかの洗濯物と一緒には保管しないようにしましょう。
部屋干しなどで生じる生乾きのニオイは、湿った状態が長く続くことにより、雑菌が繁殖したことが原因です。一度雑菌が繁殖すると、ほかの洗濯物にまでそれがうつり、ニオイの元がどんどんと広がっていってしまいます。
雨などで濡れてしまったものは、できるだけ早く洗濯するのが一番。でも、どうしても時間が経ってしまう場合は、風通しのよい場所に干して乾かしてから、ランドリーボックス等に入れるようにしましょう。
また、洗い終わった洗濯物は洗濯機の中に入れっぱなしにせず、手早く干すようにしてください。
梅雨のNG家事2:濡れた傘を傘立てに入れっぱなしにしてはいけない
雨の多い時期、玄関に嫌なニオイがこもって困ったことはないでしょうか。
雨に濡れたままの傘を玄関に持ち込んで、そのまま傘立てに入れっぱなしにしていると、洗濯物同様に雑菌が繁殖し、嫌なニオイを発することがあります。また、ニオイだけでなく、傘の骨組みや柄がさびてきてしまうことも。
濡れた傘はまず外で水気をよく切って、玄関の三和土(たたき)に広げておきましょう。人の出入りが多く玄関では邪魔なようであれば、バスルームでもOK。換気扇や扇風機、サーキュレーターなどで空気を動かし、しっかりと乾燥させます。
換気をしたり、湿気を飛ばしたりするのに便利なサーキュレーターは、扇風機よりも小型なものが多く、移動もしやすいため、ひとつ持っておくと、梅雨時にさまざまに役立ちます。
コロナ禍により玄関にアルコール除菌スプレーを置いているご家庭も多いことでしょう。傘が乾いたら、全体にアルコールを吹きつけておくと、さらなるニオイ対策になりますよ。
梅雨のNG家事3:雨が降っていても、窓を閉めっぱなしではいけない
雨の日は外のほうが湿度が高いことも多く、室内の湿気を考えると「窓は開けないほうがいい」と考えるかもしれません。しかし実際には、室内の空気を入れ換えるために換気は必要です。
「エアコンで除湿していれば、空気は入れ換わっているんじゃないの?」と思うかもしれませんが、エアコンは湿気を外に排出しているだけで、換気はできないのです。特にコロナ禍では、感染対策として換気が重要とされています。
部屋に換気扇がある場合は、換気扇をつけ、その対角線上にある窓を雨が降り込まない程度に細く開けておくと、素早く換気ができます。窓がひとつしかない部屋であれば、開けた窓に向けて扇風機やサーキュレーターの風を当てると、室内の空気が外に出ていきます。
なお、2003年7月以降に建築された住宅には、24時間換気システムが設置されています。窓を開けなくても換気ができるので、設置されている場合は常に使用するようにしましょう。
換気をすることで室内の湿気はある程度出ていきますが、梅雨時は湿度が高くなります。換気をしながら、エアコンの除湿機能を併用し、室内の湿度が上がりすぎないように調整してください。
梅雨のNG家事4:布団は起きてすぐにたたんではいけない
人は寝ている間にコップ1杯分程度の汗をかくと言われています。梅雨時は汗だけでなく、室内の湿度や温度も高いため、布団が湿気をいつも以上に含みやすく、嫌なニオイを発したり、カビやダニの原因となります。
朝起きたあとの布団やベッドはすぐに畳んだり、ベッドメイクしたりせず、一度かけ布団をめくって、湿気や熱を飛ばすようにしましょう。
梅雨時は雨が続いて天日干しをするのはむずかしいかもしれませんが、室内で日が当たらなくてもいいので、干しておくことが大事。ソファや椅子などにかけて、扇風機やサーキュレーターの風を当てておけば、湿気を飛ばすことができます。
室内では干す場所が取れないという場合は、布団乾燥機を用意しておくといいでしょう。梅雨時はもちろんですが、冬場の寒い季節は布団を温めるのに使えるなど、一年中役に立ちますよ。
梅雨のNG家事5:水まわりのピンク汚れを放置してはいけない
バスルームや洗面所、キッチンのシンクなどの水まわりでピンク色の汚れを見かけたことはないでしょうか?
カビと思われがちですが、実はメチロバクテリウムやロドトルラと呼ばれる細菌です。カビよりも増殖が速く、数日でピンク色の汚れとなって目に見えるようになります。
この汚れは比較的簡単に落とすことができ、中性洗剤をつけたスポンジでこすればOK。カビ取り用洗剤を吹きつけて、お湯で洗い流すことでも落とせます。ただし、簡単に落とせても、またすぐ出てきてしまうのが、この汚れの厄介なところ。
水気があると、すぐに繁殖してしまうので、ピンク汚れが頻繁に発生する部分だけでも乾拭きし、しっかりと換気をして、よく乾燥させるようにしましょう。
ちなみに、ピンク汚れがあったところに、いつの間にか頑固な黒カビが生えていることがあります。黒カビはピンク汚れより繁殖のスピードが遅いのですが、同じような条件の場所に生えやすいため、やや遅れて発生します。
つまり、ピンク汚れを落としておけば、カビの予防にもつながるということ。簡単に落とせるからといって、放っておくのはやめましょう。
◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしをつくる、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。