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小学校で困らない、入学前からの「学習習慣」づくり

2021/12/19

小学校入学後の「家庭学習」が無理なくできるようになるには、入学前から「学習習慣」を身につけることが大切。その理由と身につけ方をご紹介します。

<監修者>親野智可等先生(おやのちから)
●教育評論家。メルマガやブログで勉強法や子育て法を提案。小・中学校、幼稚園・保育園、市町村の講演会で大人気。詳細は「親力」で検索。

「1年生事情」からわかる!入学前に必要な学習習慣づくりって?

1年生の家庭学習が週何日かご存じですか?

1年生の家庭学習は週に4・5日。学習時間は1回37.0分!(※)
1年生は、平日ほぼ毎日、家庭で勉強しているんですね。入学後は、新しい環境に疲れたり、運動会などの練習で忙しかったりしますが、5月ごろから宿題が出され、机に向かい、勉強に取り組むように。入学前から机に向かう練習をしておくことが、お子さんの小学校生活のスタートを支える力になります。

※Benesse教育研究開発センター(第4回子育て生活基本調査(小中版))(2011年)
注)勉強日数は、学習塾や予備校などでの学習を除く。

1年生は「学校から帰ってすぐ」家庭学習をする子が多い!(※)

(※) ※こどもちゃれんじ おうちのかた向け情報誌制作モニターアンケートより111名の回答

今の時期から少しずつ、入学後のお子さんの家庭学習をイメージして、同じ時間、同じ場所で机に迎えるように促しましょう。リズムがつくられることで、入学後もスムーズに、集中して取り組みやすくなりますよ。

でも、時には「今日は勉強したくない・・・」という日もあるかもしれません。そんな日も、叱ることは禁物。学習習慣に大切なのは、「勉強が楽しい」とお子さんが感じること。勉強が楽しければ、また勉強したくなるものです。無理やりやらせては、逆に勉強が嫌いになってしまうこともあるので注意してくださいね。

お子さんを「勉強嫌い」にしない4つの工夫

母と娘が自宅で絵を描く
maruco/gettyimages

工夫1.1問目だけはおうちのかたも一緒にやる

解き方や1問にかかるおおよその時間がわかれば全体の見通しがつき、やりきる自信がもてるので、次の問題に取りかかりやすくなります。

工夫2.できない問題は翌日にトライ

できない問題をダラダラと続けていても、やる気はダウンするだけ。できないなら思いきって終了し、翌日すっきりした頭で再トライしましょう。

工夫3.うれしくなる丸つけを

大きな丸や花丸、「よくできました」のコメントなど、丸つけはお子さんに勉強の楽しさを伝える大事な要素。ぜひ、お子さんが喜ぶ丸つけの工夫を!

工夫4.やりたくない日はパズルなど

どうしても取り組めない日もあるもの。そんな日は、お絵かきやパズルなどでもOK。「決まった時間に楽しく机に向かう」ことを大切に。

1年生の時間割は5時間授業が多い!

1年生の時間割は5時間授業が多い!

1年生は、毎日5時間授業の学校がほとんど。午後まで授業を受けることは、1年生にとってがんばりが必要です。「集中しましょう」と言われた間はがんばれるように、ご家庭で10分程度、机に向かったり、おうちのかたの話を聞いたりできる力をつけておくといいですね。

最近、子どもの集中力をつけるために、「リビング学習」がおすすめ、ということを耳にすることはありませんか? 小学校では、隣のクラスの子どもたちの声や音楽、運動場からの先生の大きな号令など、授業中でもいろいろな音が聞こえてきます。そんな少し騒がしい中でも、先生が話す大事なことは聞き逃さないようにしなければなりません。だから、おうちの中でもいろいろな音の聞こえるリビングでの勉強がよい、と言われているのです。

また、勉強場所は、お子さんが安心できる場が一番。リビングは、おうちのかたの気配を感じられて安心できる場所ですし、おうちのかたもそばで目を配りながらほめることができるので、それがお子さんの次へのやる気を高めるきっかけにもなります。

今日から実践!「学習習慣」づくり とっておきワザ10

女子高生 7-8 歳 で勉強, ラップトムを使用して.ホームスクール、オンライン教育、家庭教育、検疫、コロナウイルスの概念。ライフスタイル、ホームインテリアコンセプト。
Anikona/gettyimages

ここでは、専門家や先輩保護者のかたから教えてもらった「学習習慣」づくりのワザをご紹介します。

1.手書き時計で「勉強スタート」を可視化

「紙にかいたアナログ時計に勉強を始める時刻の針をかき込み、本物のアナログ時計の横に置きます。時計の針がどの形になったら「勉強開始」なのかが目で見てわかるので、自分から行動することにつながりますよ。」

2.大好きなキャラシールがごほうび

「勉強したら1日1枚渡すシールが10枚たまると、大好きなキャラクターの大きいシールをページに貼りました。ごほうびを励みにがんばっていました。」

3.自分専用の机でやる気UP

「早い時期に学習机を購入。お絵かきなどでも机に向かい、自分だけの場所ができてうれしいのか、自分から机に向かうという習慣がつきました。」

4.とっておきの文房具を用意

「かわいい鉛筆や消しゴムを新しく購入し、勉強のときに特別に使うようにすると、使いたくて自分から勉強していました。」

5.大げさにほめてのせる

「たいしたことではなくても、できたらとーってもよくほめました。『すごいねー、お母さん知らなかったよー』『よく知ってるね』など。そうしたら、どんどん自分からやってくれました。」

6.先生になりきって丸つけ

「赤ペン先生や学校の先生みたいに、点数をつけたり、コメントを書いたりしました。」

7.お手製ホワイトボードで文字の練習

「クリアファイルに紙を挟み、ホワイトボード用のペンを用意すればできあがり。消せるので、何度も繰り返し使えます。お子さんの名前シールやお気に入りのシールを貼れば、気分も盛り上がりますよ。」

8.新聞で知っている文字探し

「新聞で知っている文字を見つけ、赤のペンで丸をつけさせると、文字の勉強も意欲的に取り組んでいました。」

9.好きな本を音読

「読み聞かせをしたり、簡単な本や子どもが好きな本を、声に出して読んだりしました。」

10.トランプやかるたも勉強タイムに

「トランプやかるたを一緒に楽しみました。集中力が高まったように思います。」

入学前からの「1日1回机に向かう練習」が、お子さんの小学校生活のスムーズなスタートにつながります。ご紹介したワザなどを参考に、ぜひお子さんのやる気を上手に引き出してあげてくださいね。

参照:こどもちゃれんじ

 
 

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