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物を捨てると「貯まる」し「痩せる」!その根拠を5人の専門家が証明

2023/12/17

物を捨てると貯まるし痩せる!?どうやら、部屋の物量とお金、体はすべてリンクしているらしい――。物を捨てると、なぜ相乗効果が出るのか、各界の専門家に徹底取材しました!

1 お金の専門家

<教えてくれた人>
丸山晴美さん
ファイナンシャル・プランナー、節約アドバイザー、消費生活アドバイザー。"楽しい"節約をモットーにしたアドバイスが好評。

『1年で100万円貯まるお片づけ生活』(宝島社)

●「面倒くさい」が口ぐせの人は、物も脂肪もため込みがち
「安かったから」「いつか使えるかも」と、なんとなく買うのはムダのもと。使い切れない物が積もり積もった部屋は、移動や片づけにも時間がかかり、やる気も起きなくなります。その結果、何事にも「面倒くさい」と言い訳してはすぐ実行にうつすことができず、「お金が貯まらない」「やせない」という現実から目を背けてしまうのです。


●「今ある物」を客観的に見るだけで、ムダな支出が減らせます

不注意に散らばった服の山。
Mukhina1/gettyimages

「ムダな物は買っていないのに貯まらない」と思っている人、現在の収納スペースを写真に撮ってみて。いかに使っていない物があふれているか、客観的に見ることができます。それらの不要品は、「家計から出たお金が化けた物」と自覚することが大事!さらに、不要品を捨てながら、「なぜこれを買ったのか?」と反省することで、同じ失敗を繰り返さないようになります。

2 シンプルライフの専門家

<教えてくれた人>
筆子さん
60代主婦のミニマリスト。カナダ在住。ブログ「筆子ジャーナル」主宰。物をため込んでいた過去を脱し、シンプルライフを実践。

『買わない暮らし。』(大和出版)

●「物がたくさんあるほうが幸せ」という思い込みを捨てると、ラクになれます
私たちは無意識のうちに、「物をたくさん持っているほど幸せだ」と思い込んでいます。でも、いくら物があっても、活用していなければ、その分よけいな支出をしたということ。今ある物を見直し、使っていない物を手放すと、「そんなになくても充分だった」と気づけるように。自分にとって大事なのは、物なのか、お金なのか、優先順位をつければ、買いすぎることもありません。


●捨てる作業はつらいもの。それをしっかり味わうことで安易な買い物を防げます
物を捨てる作業は、体力的、精神的にもつらいし、面倒なもの。「もったいない」「まだ使えるから」というのは口実で、捨てるつらさより、そのまま持っているほうがラクだから捨てられないのです。このハードルを乗り越え、時間や手間をかけて不要品を捨て続けると、「こんなつらいのはもうイヤだから、今後は買う前によく考えよう」と思えるようになります。

3 ダイエットの専門家

<教えてくれた人>
清水理恵さん
ダイエットアドバイザー。皮膚学、栄養学、大脳生理学などを学び、無理なく行えるメソッドを実践&指導。公式サイト「最強美人」https://www.saikyoubijin.info

『やせる部屋』(飛鳥新社)

●部屋が散らかっていると、ストレスホルモンが出て、脂肪燃焼にも悪影響が
食事管理も運動も頑張っているのに体重が減らないという人の多くは、「片づけが苦手」と言います。部屋が散らかった状態は脳にストレスがかかり、「コルチゾール」というホルモンの分泌が増えて、代謝が下がる原因に。実際に物を減らして部屋を整えただけで、代謝が上がり、体重がスルスルと落ちるようになった人が大勢います。


●持ち物を全部出せば、隠れている脂肪に意識が向くようになります
「やせたら着るかも」と着ることがない服をため込むと、気力が落ち、同時におなか回りの脂肪も蓄積しがち。また、脂肪をダボッとした服で隠そうとするほど、減らさなければという危機感が薄れます。物が隠れている引き出しの中も同じこと。中身を全部出し、「いらない物がこんなにある」と実感することで、服で隠した脂肪にも意識的になり、ダイエットへの意欲が高まります。

4 脳の専門家

<教えてくれた人>
加藤俊徳さん
脳内科医、医学博士。「脳の学校」代表。1万人以上におよぶ脳画像診断の経験から、独自の「片づけ脳」のトレーニングを提唱。

『部屋も頭もスッキリする!片づけ脳』(自由国民社)

●物が多くて、散らかった部屋は、脳の働きが弱まり、やる気がDOWN!
物が多い部屋は、視覚から多くの刺激が入って脳が疲れやすく、思考力も低下します。また、片づけを先延ばしにしてしまうと、散らかった状態がずっと気になって脳にストレスがかかることに。脳の働きが弱まると、やる気がなくなり、片づけだけでなく、家計管理やダイエットに対しても前向きに取り組めなくなるのです。


●物が少ないほど、判断力が上がり、ムダ買いしなくなります

リビングルームでのインテリアモックアップのための現代的なインテリアデザイン。スカンジナビアの家の装飾。ストック写真
Lilas Gh/gettyimages

脳は、元来怠けもの。「考えることはこれだけ」と限定されたほうが活発に働きます。物が少ないほうが、その都度必要な物を選んだり、片づけたりするのもスムーズに。また、部屋が整っていると、「何を買うべきか」という判断ができるようになり、セールや口コミなどに振り回されてムダ買いしたり、「何かに使うかも」と目的なく買い物したりする失敗がなくなります。

5 空間心理の専門家

<教えてくれた人>
伊藤勇司さん
空間心理カウンセラー。引っ越し業界で働いていたときに部屋と心の相関性に着目し、独自の「空間心理」理論を確立。

『1日3分で貧乏神を追い出す「すごい捨て方」』(PHP研究所)

●小さな空間から清々しく整えるだけでお金が寄ってきます
例えば棚1つでも、物を整えてピカピカに掃除すると、清々しい気分になれますよね。それを味わうことで、「別の場所も片づけよう」と連鎖して、家中が気持ちいい空間に。「この清々しさを保ちたい」と思うようになり、むやみに物を買わなくなります。さらに、無計画に外出してお金を使う機会も減り、出費を抑えることができます。


●本当に好きな物だけ残すと、「自分がどうありたいか」が明確になり、貯まる家計に!

自宅で作業するためのビジネスアイテム
kazuma seki/gettyimages

ただ「いらない物を捨てる」のではなく、「本当に好きな物、必要な物を残す」と考えることが大切。1日3分ずつでも、今ある物と向き合うことを繰り返すうちに、「自分軸」がハッキリしてきます。「こういう暮らしがしたい」と具体的にイメージができるようになれば、自然と衝動買いやムダ買いが減り、貯蓄が殖やせます。


参照:『サンキュ!』2022年1月号「なぜ物を捨てると貯まると貯まる&やせるのか」より。掲載している情報は2021年11月現在のものです。構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部

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