リスケとは?ドタキャンと違う?意味や使い方、丁寧な言い換え方を解説
2022/05/31
リスケとは「リスケジュール」の略語。主に、以下の2つの意味で使われる言葉です。
リスケの意味1:日程を変更すること
リスケの意味2:返済条件を変更すること
リスケはビジネスシーンでよく聞く言葉ですが、どちらの意味で使っているのかを状況に応じて判断することが必要です。また、リスケ以外の言葉を使ったほうがよい場面もあります。そこで、リスケの意味や丁寧に言い換える方法について、詳しく解説します。
リスケとは?意味や由来について
まずは、リスケの意味や由来を詳しくご紹介します。
リスケはリスケジュールの略語
リスケは、「リスケジュール(reschedule)」という英語を略した言葉です。リスケジュールは、日本語訳すると2つの意味があります。略語のリスケも、同じく2つの意味をもっています。
リスケの1つ目の意味は「日程の変更」
リスケの1つ目の意味は、「スケジュール(日程・予定・計画)を変更する」です。主にビジネスシーンで使われます。
使用例は以下の通りです。
「納期をリスケしてもらえるか、先方に確認して」
「個人面談の日程を、〇月〇日にリスケしてください」
リスケの2つ目の意味は「返済条件の変更」
リスケの2つ目の意味は、「返済条件の変更」です。主に金融業界で使われる言葉で、借入金の返済を遅らせたり返済額を減額したりすることを指します。
使用例は以下の通りです。
「リスケできないか銀行に相談する」
「来月の返済が苦しいので、リスケをさせてください」
ドタキャンとの違いは?
ビジネス用語のリスケは、「予定を変更する」という意味をもちます。似ている言葉に「ドタキャン」がありますが、根本的に意味が異なります。
ドタキャンは、「土壇場でキャンセル」の略です。約束事やイベントなどの決行直前に不参加を申し入れることを、ドタキャンと呼びます。体調不良や身内の不幸などといった理由があるときは仕方ないのですが、ドタキャンはあまりしないほうがよいものです。
リスケは最初に決まっていた約束をキャンセルしますが、新しい日程を組み直します。一方のドタキャンは、スケジュールの調整をせずに取り消すことです。
また、リスケは約束の日時よりも早い段階で行われることが多いのですが、ドタキャンは「土壇場」というほど直前に申し出があることが多いです。
ビジネス用語の「リスケ」の使い方や言い換え方
ビジネス用語としての「リスケ」の使い方や言い換え方を解説します。
ビジネスシーンでの使い方
リスケはビジネス用語として、会議やミーティングといった場で使われることが多い言葉です。具体的には以下のような意味で使われます。
予定の変更やキャンセルをしたいとき
リスケをよく使う場面は、予定の変更やキャンセルをするときです。すでに計画済みだった予定をやむを得ない事情で取り消して、新しい日程で組み直すことを指します。
受発注の量を変更するとき
ビジネスの場では、材料や商品の受発注の数量を変更することも多々あるはずです。そういったときもリスケを使います。受注・発注の数量、商品の到着日を変更することも「リスケ」といえます。
デザインや仕様を変更するとき
リスケはスケジュールだけでなく、商品やイベントのデザインや仕様を変更するときも使います。仕様の変更によって日程の調整が必要になることが多いので、リスケを使うのでしょう。
リスケを丁寧に言い換えるには?
リスケはビジネスシーンでよく使われる略語ですが、カジュアルな言葉です。取引先に連絡する際や上司に報告する際に使うと、軽率な印象を与えてしまうことも。このため、リスケを丁寧に言い換える必要があります。
丁寧に言い換えるには、「日程の変更」という言葉を使うのはいかがでしょうか?たとえば、「〇月〇日の会議をリスケさせてください」ではなく、「〇月〇日の会議は日程の変更をお願いできないでしょうか?」などと、伝えましょう。
金融用語の「リスケ」の使い方
金融用語としてのリスケは、資金繰りに困っていて借入金の返済ができない場合に使われる言葉です。返済日の変更や繰り延べなどをすることを表します。
一般的なビジネス用語の「リスケ」と同様に「スケジュールの変更」という意味ですが、金融用語ではそれ以上の意味を含みます。
リスケをしたほうがよいのは、業績の悪化により資金繰りに困ったときです。
銀行などの金融機関からの借入金は返済日が決まっています。期日までに約束のお金を返せないと、不良債権扱いになり会社は倒産せざるを得ません。
金融機関にリスケを依頼して、一定期間返済額を減額してもらったり返済期限を延長してもらったりすることで、経営を立て直せれば倒産を防ぐことができます。
リスケを使う際のマナーや注意点
ビジネスシーンでリスケを使う際に気をつけたいマナーや注意点をご紹介します。
目上の方には使わないほうがよい
リスケはカジュアルな言葉なので、取引先や目上の方には使わないようにしましょう。また、スケジュールの変更自体が相手に迷惑をかけることなので、丁重にお詫びの気持ちを伝えることも大切です。
「大変申し訳ございませんが、日程の変更は可能でしょうか?」などと、丁寧な言葉を選びましょう。
リスケをする理由を伝える際は相手に配慮する
リスケをする際は、先方に納得してもらえるように理由を伝えることもマナーです。正直に伝えることも大切ですが、相手に配慮することも忘れないようにしましょう。
たとえば、リスケをお願いする本当の理由が、「他社との打ち合わせを優先したい」や「ダブルブッキングしていたことに気づいた」だとしたら、正直に伝えられた方は不快な気持ちになるかもしれません。
関係性にもよりますが、迷惑をかけてしまうことに変わりはないので、リスケをする際は相手に配慮した理由を伝えましょう。
変更後の日程は先方に合わせる
リスケをするときは、変更後の日程をなるべく先方に合わせましょう。断る際にいくつか日程の候補を伝えて、そのなかから相手に選んでもらうのもよい方法です。
相手を不快にさせないリスケ方法と上手な断り方
ビジネスの場だけでなく、プライベートでも約束をリスケしたり断ったりすることはあるはずです。気乗りしない飲み会やイベントなどに誘われたとき、「上手に断れたらいいのに」と思ったことのある方も多いのではないでしょうか?
リスケやキャンセルをする際に、できるだけ相手を不快にさせない方法をご紹介します。
謝罪と感謝の言葉を忘れない
リスケであっても完全に断る場合であっても、大切なのは謝罪と感謝の言葉です。リスケや断ることに対しては謝罪を。リスケに応じて新しい日程を組み直してもらった場合には、感謝を伝えます。また、気乗りしないイベントへのお誘いであっても、「誘ってくれてありがとう」と、感謝の気持ちを伝えることを心がけましょう。
早めにキャンセルの連絡を入れる
リスケが必要だったりお誘いを断ったりする場合も、相手に早めに連絡をしましょう。特に断るときは、言い出しにくいからと返事を躊躇してしまう方もいるはずです。
しかし、返事を先延ばしにすればするほど、ほかの予定を入れられず相手は困ってしまうかもしれません。早めに連絡するのも相手への配慮といえます。
相手が納得する理由を伝える
相手が納得する理由を伝えると、リスケや断りがしやすくなります。以下のような理由であれば、相手も受け入れやすいでしょう。
・先約がある
・体調が悪い
・〇〇日までは試験勉強をしなければならない
など、相手が納得できる理由を伝えましょう。
代替案を出す
リスケの際は次の日程を決めますが、断る際も代替案を出すのがおすすめです。
たとえば、飲み会に誘われたときに、「夜は時間が厳しいけれど、代わりにランチに行きませんか?」などと代替案を出してみてはいかがでしょうか?
代替案を出すことで、相手も納得しやすく、関係を良好に保てるでしょう。
まとめ
よく耳にするビジネス用語「リスケ」の意味や使い方を解説しました。
リスケには
1.日程の変更
2.返済条件の変更
という2つの意味があります。
ビジネスシーンでよく使われますが、カジュアルな言葉なので目上の方には使わないのがマナーです。また、リスケをする際は、次の日程候補をいくつか提示して相手に選んでもらいます。
安易なリスケを繰り返さず、リスケをお願いするときは謝罪と感謝の言葉を忘れないようにしましょう。