マネしたい!寒い冬を心地よく乗り切る北欧流の暮らしの工夫
2023/01/22
ノルウェーから日本へ、冬の長い北欧を経験して見つけた、おうち時間が癒やしになる過ごし方。温かな空間を演出するキャンドル、リラックスできるひとり時間など、家族が居心地よく、機嫌よく暮らせる緩やかなルールをご紹介します。
<教えてくれた人>
オリバー・ルンドクイストさん 桒原さやかさんご夫妻
スウェーデン出身のIT技術者オリバーさん(37歳)とライター・エッセイストのさやかさん(39歳)はイケア勤務時代に知り合い結婚。現在は長野県在住。長女(4歳)、長男(2歳)の4人家族。さやかさんインスタグラム「@kuwabarasayaka」。
「灯り」で気持ちを切り替える
物を多く持ちたがらないオリバーさんも、「灯り」となると俄然ノリ気に(笑)。心地よい部屋を作るのに北欧で欠かせないアイテムが「灯り」です。
蛍光灯は使わない。温もりのある灯りをあちこちに
どんよりとした曇りの朝は食卓にキャンドルを。小さな灯りを少し置くだけで、やわらかな明るさが生まれる。
室内の「ちょっと暗いな」と思う所には灯りを置くといい雰囲気に。
キャンドルが奥に無限に続くように見えるキャンドルケースはスウェーデンで買った物。揺らめく光が幻想的。
照明も家具も鏡も、大きい物と小さい物で迷ったら「大きい方」を購入するというさやかさん。空間に1つ大きな物があると、全体が引き締まってバランスが良いのだとか。
北欧の人にとってキャンドルは年中、欠かせない"日用品"です
「日本ではインテリアとして飾ることも多いキャンドルだけど、北欧では心を落ち着かせてくれる『なくてはならない存在』。僕の両親はスーツケースにキャンドル持参で来日します」。
※キャンドルは、周囲に燃えやすいものがなく、お子さんの手が届きにくい場所に置いてください。
「ベジタブルデー」をつくる
エコと節約が習慣として根付いている北欧諸国。残り野菜や豆を使い切る日として「ベジタブルデー」を取り入れ、日常の延長でエコに貢献しています。
週に1回は「肉を食べない日」をつくって環境と体を大切にする
畜産で排出される温室効果ガスが多いことから、週に1回は緩く「肉を食べない日」をつくっているそう。「残り野菜を刻んで炒め、そこに豆を加えて煮込んだスープをよく作ります。食べた翌日は体も軽くなってすっきり!」。
野菜はなるべく地元の物を。古道具のザルに収納
「食料の輸送には距離に比例して輸送エネルギーや、環境負荷がかかるので、特に野菜はなるべく地元産の物を選びます」。野菜を収納するザルは、時々地元の松本で開かれる「まつもと古市」で購入。
子どもたちは土曜日が「キャンディーの日」
歯のメンテに関しては世界一ともいわれるスウェーデン。ですが、さやかさんちでは「食後によく歯磨きすればO K」ということで、土曜日はグミもアメも好きに食べていい日に!
家族でも「個人」を大切にする
大切なのは自分で決めること、そして「家族」「夫婦」である前に「個人」であることが尊重される北欧。さやかさん一家の暮らしの中にもその精神が垣間見えます。
子どもたちは小さな頃から1人1人の部屋とベッドを
「日本のように家族で『川の字』で寝たりせず、夫婦の寝室と子ども部屋は別。時々、『ママ~』と私たちのベッドに来たりしますが(笑)」。もともとあったゲスト用のベッドを子ども用に。
家族が過ごす部屋におもちゃは置かない。空間の線引きをしっかりと
「全部の部屋におもちゃを置きたい」という子どもからのリクエストもあったけれど「リビングと子ども部屋だけ」という約束に。家族みんなの空間だからこそ、線引きが大事。家具への落書きは「また白のペンキで塗ればいいから」と大目に見ています。
趣味の時間はそれぞれが、とことん楽しむ
DIYの域を超えるすごいサウナ室を家の裏に作ったオリバーさんと、夜になると急に手芸欲がむくむく湧き上がるというさやかさん。自分の趣味の時間を夫婦お互いが存分に満喫。
参照:『サンキュ!』2023年2月号「北欧の暮らしとインテリア」より。掲載している情報は2022年12月現在のものです。撮影/林ひろし 構成/竹下美穂子 取材・文/宇野津暢子 編集/サンキュ!編集部