子どもが家を出たら、食器棚はいらない。チェストひとつで広くなったダイニングに花を飾る

2023/04/17

気になるあの人のお家にお邪魔して、見せてもらうのは「棚」と「引き出し」と「冷蔵庫」の中。今回は、著述家でトップブロガーの中道あんさんのダイニング・チェストの「引き出し」の中です。

チェストは、「飾り棚・持ち物置き場・食器収納」の一石三鳥

中道さん宅のキッチンには、大きな食器棚はありません。
「子どもたちも巣立ち、食器などもたくさんは必要なくなりました。食器棚って必ずしも必要ないんじゃない?と思って、リフォームの際に手放しました」。

代わりにあるのは、大好きな北欧テイストの小さなチェスト。そして棚の上にはいつも花を飾っていると言います。
「花を飾ることで、それに見合ったお部屋にしよう、それに似合う暮らしにしようと自然に思うようになって、人生がどんどん変わっていきました」。

お花は定期便を頼んだり、習い始めた自分のフラワーアレンジメントを飾ったりしています。自然と季節を感じることができ、お値段以上の癒しをもらっているそう。「1回3,000円ほどとお安くはないかもしれませんが、暮らしへの効果を考えたらその価値は十分あると感じます」。サブスクは、予定や気分によって休止したりして、ムダなく利用しています。

大きな食器棚を処分したおかげで、こんなに広々とスペースが使えるように。花瓶に生けた花や観賞植物が映える空間になった。

チェストの中は?と覗かせていただくと、1段目にはふだんの持ち物がきちんと並んでいます。
「私、忘れ物が多かったんです。とくに最近、お財布を小さいものに変えたら、どこにいったかすぐわからなくなってしまって。なので、帰ってきたらカバンから持ち物を出して、ここに並べるようにしたんです。そうしたら忘れ物がなくなり、探し物をする時間のムダもなくなりました」。

財布やポーチ、手帳などふだんの持ち物を並べている。ダイニングテーブルで作業することもあるので、自己分析するためのノートもここに入れている。

チェストの2段目、3段目には、食器が入っています。
「ふだん用の食器はキッチンの引き出しに入っているので、ここにはお正月用やお客様用の食器が入っています」。
引き出しに並べられた食器は美しいものばかりで、見ていても気持ちがよくなります。食器は食器棚に入れなければいけないという固定概念を捨てて、引き出しに入れれもいいし、これならどこに何があるかも把握しやすそうです。

出番はあまり多くないけれど、大切な食器は、引き出しに宝物のように収納している。

仕事と家事以外のことを、一つ始めたほうがいい

チェストの脇にふと目をやると、素敵なガラスのオブジェが。じつは中道さん、もうすぐ60歳になるのを機に、何か始めたいと考えて、ステンドグラスづくりを新たに始めたのだそう。

「サードプレイスを持つことが、これからの女性にとって大切だと思うんです。誰かのために生きていて自分のやりたいことがわからなくなってしまいがちな主婦こそ、仕事でも家事でもない、一見ムダに思えるようなことに時間とお金を使うのを自分に許していった方がいい」と言います。

「何をしていいかわからない、という人も、とにかく気になることをやってみて、人と繋がっていくことをおすすめします。これからの幸せにつながると思いますよ」。

お教室で挑戦したステンドグラスの作品を手に。「田中アートグラス」のものやアンティークガラスなどを使った作品。

60歳からも充実した豊かな時間をすごすために、積極的に行動する姿には、自信がみなぎっていました。

中道あんさんPROFILE
著述家、アメブロ公式トップブロガー。1963年、大阪府生まれ。26歳で結婚し、2男1女を授かる。結婚22年で夫と別居。2019年、正社員から「自分らしく生きたい女性のための発信塾」を起業。現在は長男とコッカースパニエルとの3人暮らし。ブログ「女性の生き方ブログ! 50代を丁寧に生きる、あんさん流」主宰。著書に『昨日とは違う明日を生きるための 新しい幸せの始め方』(KADOKAWA刊)他がある。
23年3月、新刊『「誰かのために」を手放して生きる』(自由国民社)https://amzn.asia/d/7yFM3yj を上梓。

撮影/林ひろし 取材・構成・文/尾崎真佐子

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