月5万円のゲーム課金。あればあるだけお金を使う。そんな夫に家計の話をしてみたら?貯金0円からの巻き返しなるか?

2023/03/26

家計に対して非協力的な夫に節約を頼むより、夫のムダづかい約10万円は「初めからなかったお金」と割りきり、残りのお金でやりくりすると決めた相談者のゆかりさん。それから1カ月後、家計はどうなったのでしょう? 後日談をうかがいました。

「10万円渡すから 好きに使って」と言った瞬間、夫の態度が変わりました

編集部:ゆかりさん、その後、家計とご主人のお金使いに変化はありましたか?

ゆかりさん(以下、ゆかり):パパ費として10万円を予算立てしました。それまでは、スマホゲームの課金代5万円は通信費から出して、夫が必要なお金はその都度渡していたけれど、それでやりくりするのも面倒くさい。先生がアドバイスしてくれたように、パパ費をつくるほうが家計を管理しやすいと思いました。それで夫に「パパ費として10万円を渡すね」と伝えたら、「5万円でいいよ」と言ってくれて。

橋本先生(以下、橋本)、編集部:え~~、すごい!!いったいご主人にどう話したんですか?

ゆかり:「これからはパパ費として10万円渡すね。課金代やタバコ代、コーヒー代など全部含めての10万円だから、自分でやりくりしてね。私は残りのお金でやりくりをがんばるから、それ以上のお金は渡せないよ」と話しました。
夫は「え!!10万円も⁉」と驚いて、でも金額が大きくて不安になったのか急にシュッとして「さすがに10万円は多すぎるから5万円でいいよ。課金をやめれば小遣いも足りるし」と言い出して、私もびっくり(笑)。「課金したら5万円じゃ絶対足りなくなる。タバコだって買えないよ」と言っても、「大丈夫、何とかする」と。あっさり話が進んだのですごいな~と思って。気持ちがすごく軽くなりました。

橋本:よかった~!

ゆかり:今までは課金をしすぎだとか、小遣いを減らす話しかしてなくて、夫に「はいはい」と流されていました。けれどまとまった額の小遣いを渡すと言ったとたん、態度がガラッと変わり(笑)、私の話を流さずに聞いてくれました。

橋本:夫の出費を「減らす」のではなく、「これだけ使っていいよ」という真逆の方向から話したのも効いたんですね。

ゆかり:そう思います。「俺は課金やタバコは減らせない。だからそっちで何とかして」みたいな態度だったのが、「自分でちゃんとお金を管理しないといけないな」と思ってくれてうれしかったです。とはいえ、その後夫は出張続きで、もともと出張中はほとんどお金を使わないので、実際にうまくいくかはまだわかりません。でも気持ちの切り替えはできたんじゃないかな。

橋本:すばらしい~。

ゆかり:いつかはパパ費5万円に収めてくれると思うけれど、今すぐできるかは半信半疑。だからパパ費10万円は「なかったもの」として予算を確保しているんです。夫には5万円を渡すけれど、内緒でもう5万円をキープしています。

橋本:それは名案ですね!ご主人がうまく管理してくれれば、毎月5万円貯まりますものね。

ゆかり:そうなんです!

編集部:ご主人に話すのは勇気がいったと思いますが、どんなタイミングで話したんですか?

ゆかり:先生にアドバイスをもらったその日の夜に話しました。サンキュ!の取材を受けることは何となく伝えていたので、「今日取材があってね、家計管理の話も出たんだけど…」とついでっぽく切り出して、「パパのお金は10万円ね♪」と軽い感じで伝えました。それがよかったみたいです。

橋本:ほかにも何か話しました?

ゆかり:うまくやりくりするには、予算を立てて、何にお金を優先して使うかを決めることが大事らしいよ、と話しました。車費と習いごと費のどちらかを見直すなら、生活のために車は手放せないから習いごと費だねとか、おやつ代はもう少し減らせるねとか。

橋本:具体的な話ができたんですね。

ゆかり:それ以来、夕食の品数が少なくても文句を言わなくなりました。以前は「何もないなあ」とよく言われたんですが(笑)。やりくりは大変な仕事だとわかってくれたとは思わないけれど、彼なりに協力的になってるなあと思います。

橋本:大きな前進ですね。

編集部:橋本先生はさまざまな家庭の家計相談を受けていらっしゃいますが、今回のように、家計を改善するために妻が自分から変わる姿勢を見せたら夫も変わったというケースは多いのでしょうか?

橋本:はい、多いですね。相手を責める感じで話すと、夫は耳を貸さないです。でも妻が自分で対処する姿勢を見せて責めずに話すと、同じことを言っても聞いてくれる。ゆかりさんのケースはまさにその典型です。でもたった1回の会話で夫が変わることはあまりなくて。ゆかりさんは面談してすぐのタイミングで夫と話したのがよかったと思います。面談後に夫を責めるマインドから自分がどうするかというマインドに変わった。でも、時間がたつと元のマインドに戻ってしまいますから。「相手を責めない」というのは本当に重要なポイントで、それさえ押さえれば自然といい話し方ができて、どう話しても通じやすいんですよ。

ゆかり:マインドを変えないと、話し方を工夫しても空気で伝わっちゃいますよね(笑)。

橋本:それと、「どうすれはうまくいくかな?」とプラスの考え方をすると、何ごともいい結果につながりやすいです。今は食材も日用品も値上げラッシュですが、「もうダメだ」「以前のように戻ればいいのに」ではなくて、「こうすればうまく対処できるかもしれない」と考えてやってみる。ちょっとしたマインドで、物事はいい方向に進むんですよね。

ゆかり:はい、そう思います。

編集部:2023年、幸先のよいスタートが切れましたね。

ゆかり:家計に対して前向きな気持ちになれました。それに私、取材のときから5kgやせたんです!年末とお正月も無事に乗り切りました。家計の見直しが軌道に乗り出して気持ちが上がってきたので、リバウンドせず続いているんだと思います。6月までにあと5kgやせるのが目標です!

橋本:2023年はいろんなことが上向きの年になりそうですね。家計もダイエットもぜひ継続してくださいね!

編集部:家計の見直しをきっかけに人生が変わった人として、また取材させてください!応援しています!

とてもよいスタート、編集部も嬉しいです。きっかけをつかむことで、いろんなことが前向きに変わっていくってあるものですね。ゆかりさんのその後、また「サンキュ!コメつぶ」でリポートさせていただきたいと思います。

イラスト/髙栁浩太郎 取材・文/神坐陽子 構成/サンキュ!コメつぶ編集部

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