高齢の家族の夏の暮らし方、看護師が考える【確認しておきたい3つの視点】
2023/08/23
夏休みが始まりましたね。親類縁者に会う機会が多く、久々の再会を楽しみにしている方も多いのではないかと思います。
高齢の家族、友人、知人にはいつまでも元気でいてほしいですよね。
看護師・薬膳師などの資格をもつ薬膳ナースけいこさんは、70代後半の母の暮らしぶりを目にする機会が多く、健康と安全のために暑い季節に特に気にかけている視点が3つあるそうです。
今回はそんなけいこさんに、「大丈夫かな?」と気にかける際の、ヒントを教えてもらいました。
エアコンの使い方は本人に合ってる?
猛暑が続く近年、節約のためにエアコンの使用を我慢するケースは減ったと思いますが、我慢せずにエアコンを活用しているか確認したほうが良いと思います。
さらに、気になるのが「設定温度」です。TVからの情報を得ることが多いと「設定温度は何度が適切」と言われたままの温度を設定しているかもしれません。
しかし、エアコン本体の仕様や住宅の条件によって、設定温度と実際の室温に差が出ることがあります。
適切な設定温度で使用していると思っても、腕を触ってみるとすごく冷たい、寒いのではないか?という状況になっていないか確認したほうが安心。
本人にとって、快適な室温であることが大切です。
エアコンのない部屋での過ごし方は?
住宅の状況によっては、浴室、トイレに空調がないところもありますよね。
浴室は、温かいお湯を使う場所。温度や湿度が上がりやすいです。窓や換気扇を使用しながら入浴できているか確認しておくと良いですね。
また、トイレに長時間こもることは無いとはいえ、気温の高い日中には暑さを感じるかもしれません。
私は、安全のためなら、換気扇の活用と共に、家族の同意があれば少しドアを開けて用をたしても良いと考えています。
エアコンのない部屋での過ごし方も確認しておくことをお勧めします。
食器の洗い残しはない?
耳が遠くなってくることに関しては、会話中に自身や周囲の方が気づく機会が多いと思います。
ですが、徐々に視力が弱くなってきた場合は、なかなか気づくことが難しい場合もあります。そんな時に食器を洗った時に洗い残しが無いか確認してみると良いです。
もし、皿の洗い残しに気づいていなければ、賞味期限の表示が見えていないかもしれない。賞味期限の表示のない野菜などの食材が傷んでいることに気づかないかもしれないからです。
加齢によって視力が衰えてきたり、白内障など眼が見えにくくなる病気があります。気になったら受診を勧める、メガネを新調するなどの対応をしましょう。
いつまでも、元気で安全に暮らしてほしい。なるべく心配や不安なく過ごしてほしい。
そんな願いと共に、「工夫すれば病気やけがのリスクが減ることは無いかな」という視点も持っていると対処のヒントが見えてくると思います。
■執筆/薬膳ナースけいこ…薬膳師/看護師/経絡ヨガ指導者/薬膳茶エバンジェリスト。知って活用、暮らしに溶け込む健康づくりをテーマに情報を発信中
編集/サンキュ!編集部
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